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転職ノウハウ

byプロテンMZ編集部 プロテンMZ編集部

正社員VS契約社員「なるなら正社員」は危険かもしれません!

「正社員は安定していて、契約社員は不安定」。
そんな漠然としたイメージを持っている方は多いと思います。
世の中にはこのようなイメージが先行しているのは事実ですが、果たして本当にそうなのでしょうか?

最近ではこうした考え方を変える人も少なからず現れてきているようですが、それでも「やっぱり正社員になりたい」とおっしゃる方がたくさんいます。

その理由を聞いてみると、よく出てくるのが次の2つです。
「正社員の方が安定しているから安心」
「責任のある仕事をさせてもらえるからスキルアップできる」
という回答。

しかし、その考え方は少々危険かもしれません。
今回の記事ではその理由を解説していきたいと思います。

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「正社員だから安心」の落とし穴とは?

「正社員だから安心」の落とし穴とは?

まず、「正社員の方が安泰である」という考え方には大きな落とし穴があります。
少し考えていきましょう。

正社員採用の前提として、中長期的に会社の戦力となる人が求められています。

活躍できる職域が広く、結果を残せば昇給や昇格も見込めます。
ですので、「もっと社会で活躍したい」、「自身のスキルを磨いていきたい」と考えている人にとっては良い条件です。

しかし、冒頭で述べた「正社員は安泰か」という質問に関しては、「絶対に安泰である」とは言えません。
なぜなら、たとえ正社員であっても会社の業績が急激に下がれば解雇になる可能性がないとは言えないからです。

また、総合職の場合は転勤や部署移動がつきものです。
全国各地に事業所が点在している企業であれば以下のようなこともありえます。

  • 知り合いのいない地方に行くことになった
  • 人事異動によってやりたい仕事でない部署になった

さらには、もう少し仕事のペースを落としたい、ゆとりのある生活がしたいという考えでワークライフバランスを重視した結果の転職をする方もいるでしょう。

ワークライフバランスが目的の転職だった場合、安泰だからという印象だけで正社員を選ぶと結局、「前職と変わらず忙しく、むしろ環境を変えてストレスが溜まってしまった」という本末転倒な事態に陥る場合もあります。

「契約社員だから不安定」とは限らない

「契約社員だから不安定」とは限らない

前項で正社員だから安泰だとは限らないというお話をご紹介しました。
一方で契約社員だから不安定になるのかというと、それもまた一概には言えません。
もちろん、会社の業績が急激に下がったときに先に解雇の対象となるのは正社員より契約社員の方が多いでしょう。

しかし、よほどのことがなければ契約満了まで問題なく勤め上げることが可能なうえ、企業によっては契約更新まで可能なこともあります。

さらに現在では契約社員を有期雇用から無期雇用へと移行する企業も増えています。
契約社員は、職域や業務量があらかじめ決まっていることが大半です。

だからこそ「プライベートを大切にしたい」、「家事や育児と両立したい」などご自身の描いているライフスタイルによっては契約社員として働く方が充実した生活を送れるケースも十分考えられるのです。

大手広告代理店の契約でよかった場合も

大手広告代理店の契約でよかった場合も

さてここでひとつ、契約社員で幸せなキャリア形成に至ったケースについてご紹介しましょう。

転職をする際に正社員か契約社員かを正しく判断して、とても幸せなキャリアを積んでいる女性Aさんの例です。

もともと某大手メーカーの宣伝部で働いていたAさんは、バリバリのキャリアウーマンでした。
新卒で入社して約10年、ちょうど32歳のときでした。

「他社のプロモーション戦略が見てみたい」という思いが芽生えていたAさんは転職を希望し、大手広告代理店を目指します。

しかし彼女が希望した雇用形態は契約社員。
なぜそのように希望したのでしょうか。
理由は、Aさんの出産時の年齢にありました。
すでに結婚していたAさんは、「出産は35歳ごろに…」と考えていました。
逆算すると仕事に全力を注げる期間はあと3~4年。

それ以降は、出産や子育てに専念したいと思っていたのです。
まだ働ける残りの時間で「やりたいことをやりきりたい」という思いがあって契約社員を希望していました。

もちろん、旦那さまともじっくり話し合った結果の決断です。

キャリアプランだけでなく、ライフプランも合わせてじっくり考えた彼女は現在34歳。
広告代理店での仕事がとても楽しいと、充実した毎日を送っています。

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【大切】目指すビジョンに近づけるか?

【大切】目指すビジョンに近づけるか?

Aさんは、雇用形態にとらわれず、まずは自分にとって大切なものが何なのかをしっかり考えました。

どんな仕事がやりたくて、将来どうなりたいのか。
そのビジョンを明確にして決断したのです。
それらをはっきりしてから導き出された結論だったからこそAさんは幸せなキャリアを選べたのだと言えるでしょう。

そして、既にパートナーがいるなら、ライフプランも含めてきちんと忘れずに相談することが大切です。
特に女性は、結婚や出産などのライフプランを立てた方が、キャリアも築きやすくなります。

転職はあくまでも「人生をより幸せにするための手段のひとつ」であることを覚えておきたいところです。

プロの転職エージェントやその他の人材コンサルタントに相談をする場合も、雇用形態や仕事内容だけで判断するのでは十分な判断材料がそろっているとはいえません。

ご自身のライフプランをしっかりと立て、仕事とプライベートのどちらにおいてもビジョンを明確にしておくことでより良い転職につながるでしょう。

とはいえ状況によっては転職ではなく、副業をすることで解決した方が良い方もいるでしょう。
ご結婚している方やその予定がある方は、パートナーと一緒に考えることも大切です。

「正社員になれるかもしれない」は危険

「正社員になれるかもしれない」は危険

最後に、大手広告代理店と中堅の広告代理店における契約社員の違いについても少しお話ししましょう。

実は、大手広告代理店の契約社員に限っていうと職域や仕事の量が決まっている通常の契約社員とは少し異なります。

裁量が多く労働時間も長い。
そして任される仕事も重さも、正社員と同等ということもあります。
ですから仕事の面においては先ほどのAさんのようにやりがいを感じる方も多くいらっしゃることでしょう。

次に年収です。
他の中堅の広告代理店に比べれば高いものの、昇給がないため雇用期間はずっと同じ額であることがほとんどです。

中には、給料が変わらなくても結果を出せば正社員登用の機会が訪れるかもしれない、という淡い期待を抱いている人もいらっしゃるかもしれません。

しかし大手広告代理店で契約社員から正社員になれるのは約1%~2%と言われているほど

難しく、ほとんどが任期満了になります。
満了後に再度仕事を探すことになるケースが多いようです。

契約社員はある特定のクライアントやプロジェクトの要員として採用されるケースが多いため、任期満了になったとき、「他のチームに移って改めて頑張る」ということにはなりにくいのです。

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中堅の広告代理店の契約社員の場合

中堅の広告代理店の契約社員の場合

逆に中堅の広告代理店の場合は、契約社員から正社員になれる確率が大手広告代理店よりも高くなります。

大型案件が少ない代わりに、優秀な人材であれば結果を残すことでいろいろな案件での活躍が見込めるからです。
しかし、必ずしも正社員への道が開けるというわけではありません。

本人の実力や会社の状況に依存する面も大きいので、最初から正社員になることを見込んでの転職はおすすめできません。

また、中堅の広告代理店の契約社員は、特定のクライアントを担当する大手代理店に対してさまざまな案件を担当する可能性が高まります。

大手か中堅か。
ネームバリューだけで会社を選ぶのではなく、自分がどんな風に働きたいのかということをしっかり把握してから選択した方がより幸せなキャリアを歩むことができるでしょう。

それでも、「大手なら契約社員でも働きたい!」という人はたくさんいます。
ここで大切なことは、任期が満了したときにご自身がどうなっていたいか。
そしてその後、何をしたいのかを考えること。

ビジョンを明確にした結果、大手広告代理店で身に付けられるスキルがその後も活かせる、または目標を達成できるのなら、上記でご紹介したAさんのように挑戦してみるのも良いかもしれませんね。

仕事の内容や時間、年収…何が一番大切?

仕事の内容や時間、年収…何が一番大切?

転職を考えるときに重要なのは、自分にとって大切なことと、その優先順位をしっかりと把握することです。

やりがい、プライベートの時間、収入などなど。
仕事だけでなく、今後の人生のことも考えて「大切なこと」を一度整理してみましょう。

そのあとで、企業が社員に求めていることと照らし合わせてみてください。
自分にとって大切なことと企業が求めていることにギャップがあっては、両者とも幸せになりません。

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まとめ

世間一般的には、「契約社員より正社員のほうが安定しているし、仕事のやりがいも感じられる」という認識が浸透しています。

しかし、必ずしもそうとは言い切れないことをご紹介してきました。
契約社員にも「プライベートを充実させられる」など、多くのメリットが存在します。

転職は、あくまでもよりよい人生を歩むための手段のひとつです。
そこがゴールではなく、スタートなのです。

ですから、正社員か契約社員かという雇用形態だけでいい悪いを決めつけるのは危険です。転職してからの先の人生をしっかり見据えること。
それがベストな転職の鍵となるでしょう。

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この記事を監修した人 プロテンMZ編集部

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