by小野進一
こんなにあるマーケティング職種!転職するには?年収は?徹底解説!
近年注目が集まっている職種の一つにマーケティング職があります。
広報職や営業職と間違えられやすいのですが、マーケティングは企業が利益を上げるために何をするべきなのか、その戦略や仕組みを作り出すのが仕事です。
今回は、マーケティング職はどのような業務を担うのか。
求められるスキルや年収、転職成功のコツまで、広告代理店、事業会社での勤務経験を持つ、現役マーケティングディレクターが具体的に解説いたします。
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目次
マーケティング職ってどんな仕事?
マーケティングという言葉を聞いて、市場調査やそれに沿った対策を思い浮かべる方が多いと思います。ですがマーケティングに求められるのは、ただ情報を集めること、提案することではありません。
マーケティング職に就いたらどんな業務が待っているのか、くわしい内容をみてみましょう。
ターゲットに合わせた戦略を立てる
マーケティング職はターゲットへ商品やサービスを届けるため、ニーズをリサーチしたり、顧客層に合わせた戦略を立てたりする仕事です。
市場調査はこの戦略の一つで、消費者がどのようなサービスや商品を求めているのか。
コンセプトが時代やニーズに合っているのかなど、細かい部分まで情報を読み取り、ターゲットに合ったプランを検討します。
- 販売している商品に改善点はないか
- 新しい企画や開発はどう進めるべきか
- 広告・広報はどのようなアプローチで臨むべきか
- 営業担当が取るべき戦略は?
- 競合の様子はどうなっているのか
- 世の中の流行や時代が求める商品やサービスはなにか
など、マーケッターが考えるべき内容は多岐にわたります。
幅広い視点、さまざまな情報からロジカルに判断。
今後進むべき方向を決定する、企業の舵取り的な役割を持つ職種です。
売れるためのシステムを作る役割
マーケティング職は、商品やサービスの戦略や方向性が決まったら終わり、ではありません。
売れるためのシステムを構築し、成功させるまでがマーケティングです。
企業や商品、サービスの認知度をアップし、買いたい!利用したい!と思わせる仕組みを作り出します。
うまく行かなかった場合は、失敗した理由をさらに分析。
より良い手法を研究、実践しながら、マーケティング成果を高めます。
現在は、スマホやパソコンで誰もがインターネットにアクセスできる時代です。
だからこそ、SNSやYouTubeなどを利用した、新しいPR方法も求められます。
流行り、文化の理解、幅広い層とのコミュニケーションを通じて、商品やサービスがターゲットへかならず届く、的確なシステムを生み出します。
マーケッターに向いている人は?
マーケッターに向いているのはこんな人です。
- コミュニケーションスキルが高い
- 自信をもって分析結果を発言できる
- きめ細やかな分析力や流行を察知する力がある
華やかなイメージの強いマーケティングの仕事。
商品を顧客へ届けるため、社内だけでなく社外へも積極的に働きかける必要があります。
データ収集、共有、実行のために必要な、優れたコミュニケーション力や発言力。
たしかな分析力、流行や世の中の動きを探る探求力などを生かすと、存分に活躍できます。
マーケティングと企画開発の仕事の違い
マーケティング職は企画開発と混同されがちです。
実際の場面でもマーケッターと企画開発部が協力し合い、仕事を進めていくのですが、その中身はまったく違います。
転職時に間違えないためにも、それぞれの役割を覚えておきましょう。
マーケティング職の仕事内容は?
マーケティング職の仕事は主に3つあります。
- ターゲットのニーズを探る
- ターゲットが求める商品やサービスを提案する
- 消費者へ届く戦略を練り、仕組みを作り出す
この過程で特に重要なのがWebマーケティングです。
インターネットを利用して、ユーザーの想いや競合の傾向など、膨大なデータを解析。
商品やサービスの売上アップへ生かします。
真摯に取り組む真面目さと、時代に合った柔軟な発想。
マーケッターは、どちらも求められる職種です。
マーケティング職の目標としては
- 自社製品やサービスを広く世に知らしめること
- 商品やサービスとユーザーとの接点をつくること
- 商品やサービスを購入した人に高い満足度を届けること
- その結果、企業の売上をアップすること
これらの点が挙げられます。
消費者の動向は時代によって大きく変わるため、今何を求められているのかを、敏感に察知する力、柔軟に提案できる力を磨いておきましょう。
商品企画・商品開発の仕事内容は?
商品企画、商品開発はマーケティングの結果をもとに動き出します。
もちろん企画部、開発部でも日々活発に新しい提案が出されています。
その中から現在求められている商品やサービスは何なのか。マーケティングで出た結論に合った商品から、企画開発が進められます。
マーケティング結果によっては、一から企画を立ち上げるケースも少なくありません。
マーケッターが入ると、売れる情報を得た状態で企画開発が進められます。
よりニーズにあった商品、サービスを生み出せる点がメリットです。
マーケティング職の知識と商品企画、開発の豊富な経験が合わさり、新しいアイデアが生まれる場合もあります。
マーケティング職は売るための方法を頭で考える仕事。
商品企画・商品開発はこれまでの経験×マーケッターの提案をもとに、ターゲットへ届く商品を企画、開発する技術職だと覚えておきましょう。
Web広告の広告費や領域、クライアント数は日々増加しており、それに伴い広告運用担当者のニーズも高まっています。
現在のところ市場価値が大きく高まっている職種の1つですが、「新卒から何十年もWeb広告運用担当を務めて定年退職した」という人は世界に一人もいない職業。ネクストキャリアとして、マーケティングのより上流へ、更にはあの有名な外資コーヒーチェーン企業や最大手南仏スキンケアブランドのマーケティング・ブランディング戦略に携わることも可能です。
マーケティング職の種類
ひとことでマーケティング職と言っても、求められるマーケッター像は企業によって変わります。
どのような知識やスキルが必要なのか、代表的な働き方をみてみましょう。
CRM
CRM(Customer Relationship Managemant)は、顧客管理を指します。
既存の顧客データや新しく取得した情報を分析し、マーケティング活動に生かします。
- 顧客の年齢や性別、購入履歴などの分析
- メールやwebアンケートを利用した情報収集
- クレームや要望などから新しい商品、サービスの提案
- メルマガやSNSなどを利用した休眠顧客へのアプローチ
など、分析して得たデータをもとに、今後の販売活動へつなげていきます。
最近は顧客管理システムを利用している企業がほとんどです。
分析結果を営業や広報など社内で情報共有しながら、売上アップを目指します。
マーケティングデザイン
マーケティングデザインは、顧客データや集めた情報から新しい戦略を練ります。
「商品が急に売れなくなった」
「競合他社に顧客を奪われている」
というケースで特に力を発揮します。
消費者のライフスタイルや意識に耳を傾け、企画開発と一緒に新商品やリニューアルを具現化。商品パッケージやグラフィックデザインなどの提案も、マーケティングデザインの仕事です。
デジタルマーケティング
デジタルマーケティングは、web分析が主な仕事です。
消費者がWebからどのような商品を購入したのか。
自社サイトのコンテンツごとの閲覧歴など、多数のデータを収集、時にはAIも活用しながらくわしく分析します。
分析したデータは、消費者のニーズに沿ったデジタルコンテンツの作成。
Webを通じたサービス提供などに使用されます。
SNSマーケティング
SNSマーケティングは、ブームを牽引しているSNS(TwitterやFacebook、Instagramなど)を運営し、企業や商品、サービスのファンを増やす、認知度を上げる、広告運用する、といったPR方法です。
ユーザーに寄り添ったSNSとして大成功を収めているSHARP(@SHARP_JP)のように、次々と新しい企業アカウントが誕生しています。
いわゆる「中の人」は広報が兼任、というケースが多いのですが、SNS専門のマーケティングスタッフを配置する企業も出てきています。
コンテンツマーケティング
企業や商品、サービスを掲載するHPやサイト。
そこにはすぐれた記事や動画、画像など充実したコンテンツが欠かせません。
「コンテンツを育て、サイトに力をつける」
という取り組みが盛んなことから、コンテンツマーケティングに関心が高まっています。
コンテンツマーケティングは、サイト編集とは別物です。
編集でサイトデザイン、見栄えを整えることも重要ですが、コンテンツマーケティングはもっと踏み込んでSEOやメディアディレクションの観点から、長期的視点で需要を育てます。
商品やサービスのブランディング、ファン育成をしながら、将来的な商品販売、サービス契約というゴールを目指します。
ライターやデザイナー、動画クリエイターなど、必要に応じてそれぞれの専門家と戦略を進めるため、ディレクション能力も必要です。
インフルエンサーマーケティング
現在大きな注目を集めているのが、インフルエンサーマーケティングです。
SNSやブログ、YouTubeなどを利用して、有名芸能人やブロガー、インスタグラマー、YouTuberといった発信力のある人物に、商品やサービスを紹介してもらう活動を指します。
インフルエンサーを仕事にする人も増え、今度ますます需要が高まるマーケティング方法です。
その一方で、商品やサービスを紹介する際。
「PR」「企業案件」という点をきちんと表に出していないと、ステマ疑惑で炎上してしまう例もあります。
こうなってしまうと企業にも多大な被害が起きることから、インフルエンサーマーケティングに特化した、ただしい知識が求められます。
この他にもマーケティング職には、広告宣伝や広報などのメディア戦略構築など、幅広い働き方があります。
企業によって、必要なマーケティング戦略が違うため、これから転職する場合は幅広い知識を高めておくのがおすすめです。
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年収はいくらくらい?
情報の分析や提案、新しい発想を考えるのが得意、という場合。
マーケティング職が転職先の候補として、上がってくると思います。
この時気になるのが、マーケティング職の年収です。
マーケティング職の年収は企業の規模や業務内容、個人のスキルによって大きく異なりますが、平均的なマーケターの年収は500万円以上です。
一般的な会社員の平均年収が400万円程度ですから、マーケティング職の年収は比較的高い水準と言えます。
マーケティングの必要性が浸透している外資系企業の場合は、特に高い年収が見込めます。
外資系企業のマーケティング職年収は、平均800万円~1000万円。
実績を積み上げていけば、それ以上の年収も十分狙えます。
それでは次に、年代別の平均年収をみてみましょう。
- 20代で400万円
- 30代で500万円
- 40代で700万円
- 50代で800万円
このように、年齢を重ねるごとに着実な年収アップを目指せるのが、マーケティング職の魅力です。
管理職の場合は、年収1,000万円を超えるケースも珍しくありません。
マーケティング系部署マネージャーの給与テーブルが、年収700万円~800万円程度となる企業も増えてきました。
マーケティング職が人気となっている背景には、その他業種よりも高い年収とマーケティングだからこそできる働きがいがあるようです。
転職方法とは?
マーケティング職の持つ業務内容に魅力を感じ、転職を考えている方が多いと思います。
ですが、人気の職種であることに加え、企業の売上を左右する重要な職種なこともあり、即戦力となる経験者が採用されやすいという傾向にあります。
マーケティングは商品やサービスが売れる仕組みを作り出す、企業にとって重要な部署です。
ここへ未経験から入っていくためには、
- マーケティング関連の資格を取得する
- 独学でマーケティング勉強をはじめておく
といった方法で知識を増やし、アピールする必要があります。
マーケティング職を目指す際におすすめの資格は、こちらで紹介しています。
すでに力のあるマーケッターが自社にいる企業の場合、未経験者を一から育てるための環境が整えられているという職場もあります。
このような職場を選ぶと、実績あるマーケッターから生の知識が得られるのでおすすめです。
マーケティング職への転職を考えるなら、可能な限りの知識とマーケティングに携わりたい!という強い熱意をもって、面接へ挑んでみてください。
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