by小野進一
第二新卒の転職成功例5選!転職を成功に導くポイントも解説
第二新卒は転職が成功しやすい年代と言われていて、実際に転職を成功させている人はたくさんいます。
しかし、第二新卒といえども戦略なくしては、転職を成功させることは難しいことなのです。
先行き不透明なこの時代…狭き門をくぐりぬけて理想の転職を成功させるためには、過去の成功例を学んで転職活動のポイントを掴んでおくことが大切です。
この記事では、第二新卒の転職成功例を5つご紹介しています。
それぞれ、「なぜ成功したのか!?」というポイントも解説しています。この記事で学んだことを実践して転職成功率を高められるように、最後までじっくり読んでみてください。
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目次
第二新卒とは
そもそも第二新卒とは
よく耳にする「第二新卒(だいにしんそつ)」という言葉ですが、実は明確な定義がある言葉ではありません。
しかし、一般的には、「新卒で入社後3年以内に転職を考えている人材」を指すことが多いようです。
年齢で言えば25〜26歳ぐらいまでが対象になりますが、募集する企業によっても求める人材が違うため、年齢は参考程度になります。
人材採用には、大きく分けて「新卒採用」、「中途採用」の2つがあります。第二新卒は中途採用に分類されますが、社会人経験のない「新卒」と経験豊かな「社会人」との中間として扱われています。
第二新卒は転職市場において需要が高い!?
第二新卒は、転職市場において需要が高い存在と言われています。
現在も少子化は進み続けていますが、それに伴って企業の新卒採用は難しくなり続けています。新卒採用数が予定人数に満たないという傾向は、ますます続いていくと予想されます。
さらに、就業観の変化や就活時のミスマッチが原因となり、現在では「新卒の3割が3年以内に辞めてしまう」という時代になっています。
ですから、第二新卒にあたる層は、企業にとって常に人材不足になっている状態なのです。
企業が第二新卒に求めること
企業が第二新卒に求めるものは、次の4つに集約されます。
-
ビジネススキル
-
行動力
-
やる気
-
新しい風
-
ビジネススキル
第二新卒は、新人研修を受けているケースが多くなります。そのため、言葉づかいやマナーなどの最低限のビジネススキルが定着していることが求められます。
・行動力
第二新卒は、経験や能力が少ない人が多いものです。しかし、行動を起こさないと経験や能力は増えていかないので、まずは行動してみるという勢いが求められます。
・やる気
第二新卒は、ある程度はビジネスについて理解できていると考えられています。その上での転職希望なので、転職先で活躍したいというやる気が求められます。
・新しい風
第二新卒は、若い力で周りを変化させる勢いがあると考えられています。ですから、停滞している社内に新しい空気を吹き込む効果が求められます。
意外な!?ことに、第二新卒には特別な経験やスキルは求められていません。だからこそ、未経験の業種や職種へのキャリアチェンジも可能です。
さらに、新卒時には入社が難しかった企業にも再チャレンジできる、絶好の機会になっています。
第二新卒が転職を成功させるポイント
まずは、「第二新卒が転職を成功させるために重要なポイント」を、列挙していきます。
- 退職理由はポジティブなものを伝える
- 転職の動機が明確
- 前職で培ったスキルをアピール
- 退職するのは転職先が決まった後にする
- 他人の意見を素直に受け入れる
これらのポイントを、全て実践できたらベストです。しかし、この中のいくつかのポイントを実践するだけでも、驚くような効果を実感することができます。
では、具体的にはどう実践したらよいのでしょうか?成功例を通して解説していきますので、読み進めていってください。
第二新卒の成功例5選
第二新卒で転職を成功させた方々の体験談を紹介します。どの体験談でも、上記の成功のポイントを実践しています。ぜひご自分の転職活動の参考にしてみてください。
2年目23歳:Web広告企画 (男性)
新卒の時は、会社の規模やネームバリュー、労働条件などを重視し、会社を決定。広告代理店で企画の仕事をしたいとの希望を持っていましたが、入社時点では職種は決まっていませんでした。
実際に配属されたのはデジタルマーケティング部という、希望とは異なる部署。働きだしてもその部署の仕事は楽しいと思えず、ただ不満が募っていくのみでした。
異動も検討しましたが、もともと部署移動が頻繁にある会社ではなく、今いる部署から希望の部署への実績もありませんでした。
そして考えたのが転職。自分で転職サイトをチェックしても目ぼしい求人が見つからなかったため、転職エージェントに登録しました。
面談を受けると、自分の知らなかった多くの魅力的な求人を紹介してもらうことができました。
前職は入社してから3年未満でしたが、特定の職種で3年以上の応募条件を定めている会社も受けられました。書類選考は通過したので、そのような企業にも受かる可能性はありそうです。
転職活動自体は、会社を辞めずにおこなっていたので、そこまで焦らずにできました。
活動をはじめた時点では必ず転職すると決めていたわけではなかったので、自分が納得するかたちで転職活動を進められて、とても良かったです。 結果ですが、2社から内定をいただけました。転職活動期間は2ヵ月程度です。
前の会社が大企業だったので、労働条件は悪くなると懸念していましたが、それほど変化はありませんでした。現在は転職から2年経ちましたが、転職して良かったと思っています。やりたい仕事ができるので、日々充実しています。
会社員である以上、会社の命令には従わなければならないため、内部から組織を変えるのは限度があります。大きく環境を変えたいなら、転職がベストだと私は考えています。
退職するのは転職先が決まった後にする
退職せずに働きながら転職活動を行っていたため、焦ることなくじっくりと考える余裕を持てたことが功を奏しました。転職する意思が固まっていなくても、まずはお試しで転職活動を始めてみてもいいのです。
他の求人を探すうちに、今の会社の環境が恵まれていると気づき、転職を思い留まるようなこともあるでしょう。選択肢は多くあるに越したことはないですよね。
また、転職エージェントを利用したことも良かった点です。転職エージェントは非公開求人を保有しています。自分だけでは見つけることができない求人を紹介してもらうことも可能になります。
解説
希望の職種に就くことができ、大手だった前の会社と同じような労働条件。何よりも、転職した本人が転職したことについて満足しています。このことからも、大成功の事例と言っていいでしょう。
新卒での入社時には、自分のやりたい仕事に就けなくても仕方がないと思ってしまいがちです。また、新卒時点では、「自分のやりたいことが何なのか」さえ、分からないという方も少なくありません。
働いているうちに、「自分が仕事や職場に何を求めているのか」が明確になることはよくあることです。「転職したい」という気持ちをないがしろにせず、行動を起こすことをおすすめします。
20代後半:エンジニア(男性)
メガベンチャーで2年エンジニアとして勤務し、3年目でスタートアップベンチャーに転職しました。理由は、担当するアプリ開発の技術を極めてみたかったからです。
そのために常日頃から勉強はきちんとしていたし、会社でも結果を出していたため、転職先はスムーズに決まりました。
そこから1年経った現在は、インフラエンジニアとして働き、チームリーダーにも抜擢されました。
20代ながら海外出張や採用担当の仕事も経験させていただき、スタートアップは若手でも第一線で活躍できるのだということを実感しています。
退職理由はポジティブなものを伝える
転職理由がポジティブであったことが、成功のポイントです。さらに、日頃からスキルアップのための勉強もしっかりとしつつ、会社での実績も挙げていたことも成功の要因といえるでしょう。
転職がしやすい第二新卒の年代であったことと、エンジニアという人材不足の職種であったこと。絶好の転職シチュエーションでしたね。
解説
この事例のように、スキルアップへの欲求が強いかたは、大企業よりもスタートアップのほうが向いているともいえます。
大企業はまだまだ年功序列の風土が色濃く残っており、若手のうちは雑用ばかりといったところが多いです。
一方、スタートアップは多忙なことが多いですが、若いうちから戦力としてガンガン活躍できます。
しかし、どちらが向いているかは個人の特性にもよるため、徹底的に自己分析を行いましょう。
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20代後半:保険営業(女性)
当初は事務職への転職を志していましたが、キャリアコンサルタントとの面談の中で、自分に営業職の適性があることがわかり、保険会社の営業に転職しました。
キャリアコンサルタントと話していくうちに、自分は事務職にこだわりがあるのではなく、安定して長期で働け、自立した生活を送ることができる環境を求めていることに気づかされました。
また、「明るく人当たりがよく人とのコミュニケーションの中で信頼関係を築いていける」という評価をいただきました。
結果として、長期的にスキルを磨くことができる仕事として保険会社の営業の仕事を提案していただき、内定をもらいました。現在は、同僚とも仲が良く楽しく働けています。
他人の意見を素直に受け入れる
希望通りの職種ではなかったですが、自分にあった仕事に就けたため、転職に成功したといえるでしょう。素直に他人の意見を聞き入れたことが、最大の勝因になっている事例です。希望の職種がある場合、どうしてもその職種に固執しがちです。
しかし、この方の場合、「別の職種に適性があるのではないか?」という意見を素直に受け入れました。
また、自分の意見を正直に伝えたからこそ、キャリアコンサルタント側も本人の適性に気づくことができたといえるでしょう。
解説
転職の際には、「自分は何がやりたいのか?」という視点はもちろん大切です。しかし、やりたい仕事と向いている仕事が一致していない可能性もあります。
自分の適性は、自分ではなかなか気づきにくいものです。そのため、第三者の声を聞くことは有効な方法になります。
意にそぐわない言葉をかけられた時でも、「とりあえずは聞いてみる」ことのできる素直さが、向いている仕事を見つけるためには大切です。
20代後半:広告代理店営業(男性)
前職は建設系の会社で施工管理を担当していました。営業志望で入社したのですが、何年経っても希望が叶わず転職を決意しました。
施行管理と営業の仕事内容は全く異なりますが、仕事の優先順位を考えて行動してきたことや交渉の経験等、営業に役立ちそうなポイントを積極的にアピールしました。
その結果、熱意や仕事に取り組む姿勢が評価されたようで、念願の広告代理店の営業職として入社することができました。
前職で培ったスキルをアピール
全く違った業種ですが、希望の職種に就けたため、この方にとって転職は成功でしょう。職種は違っても、前職で培ったスキルをアピールできたことが成功した大きな理由になります。
第二新卒は若いため、転職しやすい年代であることは確かですが、アピールポイントが「若さ」だけでは心もとないものです。
そのスキルが実際に通用するかどうかは別として、アピールするということで、意欲や熱意を見せられたことも良い方向に働いたといえるでしょう。
解説
自分のスキルや経験をアピールすることにより、自分の能力を証明することができます。実際に通用するかどうかは別ですが、仕事への意欲や情熱を見せることにもつながります。
楽な仕事内容であっても、「やりたくない…」「興味がない…」と感じる仕事だと、働くこと自体を楽しく感じることができません。
やりがいを持って生き生きと働くためにも、自分のやりたい仕事をすることは大切になります。
20代前半:営業(女性)
新卒で入社したところは、絵に描いたようなブラック企業。毎朝、朝礼で社訓をとなえ、ミスをした人に対しては人前で堂々と罵倒。
新卒は飛び込み営業必須でノルマを達成するまで帰れないという、時代遅れもはなはだしい会社でした。固定残業代制度であることを理由に、規定の時間以上の残業をしても残業代が支払われることはありませんでした。
さすがに耐えられず、1年で退職。 前回、しっかりと就職活動をしなかった自分にも非があると感じ、今回は「ブラック企業は絶対に排除する」という目標を持って行動しました。
そのかいもあって、転職後のいまの会社は前の会社と比べると天国のような環境です。新人に対してきちんと指導してくれるうえ、人前で罵倒されることもないし、残業代も満額支払われます。
我慢して働いていた前職の同期はうつ病になってしまったとの話も聞くため、本当に転職してよかったと思います。
転職の動機が明確
労働条件が改善されたため、転職成功といえるでしょう。転職の動機を明確にした上で、「ブラック企業を避ける」という転職の軸をきちんと定めて活動したことが良かったのです。
「やりたい仕事がしたい」「やりがいのある仕事がしたい」という、転職への希望もあります。しかし、「給料を上げたい」「休みが取りやすい職場が良い」など、転職に求める条件は人それぞれです。
その全てが手に入る夢のような職場は、なかなかありません。しかし、自分の中で「これだけは譲れない!」というポイントを絞って、転職活動を行ったことがよかったという事例です。
解説
仕事ではお金を求める人は多いですが、やりがいを求める人も多くいます。しかし、労働条件も勤め先を決定する上では大切なポイントになります。
以前は、転職における労働条件の優先順位はそれほど高くありませんでした。しかし、最近は若い世代を中心に、働きやすさを重視する人も増えています。
「残業が少ない」「人間関係が良好」といった理由で勤め先を決めることも、長く働くという点でみると良い選択と言えるでしょう。
まとめ
第二新卒の転職成功例と、成功のポイントを見てきました。周りの友達や先輩に転職を経験した方がいない場合、生の声を聞く機会はなかなかないかもしれません。
しかし、実体験の話を聞くと、成功のポイントだけでなく、その人それぞれの転職活動の理由や方法もわかり、非常に参考になります。
ぜひこの記事で紹介した成功談の良いところを取り入れ、あなたの転職活動も成功させてください。
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