byプロテンMZ編集部
転職の面接で不利にならない退職理由の伝え方!具体例も交えて徹底解説
日本はまだまだ終身雇用の文化が根強くあり、転職について、残念ながら色眼鏡で見る人も一定数存在します。特に、その理由について、面接のときに聞かれても、どう答えていいか悩んでしまいます。もちろん嘘をつくわけにはいきません。
実は、いずれの退職事由があっても、ポイントを掴み、対応方法を守りながら回答することにより、この懸念を払拭することが出来ます。本記事では、退職理由の伝え方、理由別の例文など、転職に有利になる情報をご紹介します。ぜひ最後までご一読ください。
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退職理由を聞かれる背景
転職する際、就職希望先での面接で、退職理由はほぼ必ず聞かれます。面接は自分が持つ能力や経験を正確に理解してもらい、当該企業で有益な人材となり得るかどうか、判断してもらう場です。退職理由は関係ないのではないか、と思う方もいるでしょう。
しかし、逆の立場で、採用担当者の視点で考えると、自ずとその背景が見えてきます。企業としては、その人が入社後短期間で離職することを恐れています。採用する側からすれば、コストが生じる人材登用において、慎重にならざるを得ないことは推測に難くありません。
- 同じ理由でまた退職してしまわないか確認すること
- 求職者の性格を把握すること
- 仕事に対する価値観を理解すること
上記が主に、退職事由を問う理由です。前職を辞めた理由が、自社でも同じように該当しそうであれば、採用する側としては二の足を踏みます。理由自体が曖昧であったり、他責にしたりするようであれば、次回も同じことが起きるのでは、と考えます。
求職者の性格をある程度把握することで、自社の目指すところ、経営理念に合致するか、見極めることにも繋がります。仕事において何を大事にしているか、物事をどう捉えているかを理解することで、採用後のミスマッチを防ぎます。
上記のように、退職の事由を知ることは、企業の採用活動において、大きな意味を持ちます。内容によって、自らの特徴や強みを表現できることにもなりますので、事前に退職理由を棚卸し、ポイントを押さえた回答を準備しておくことが重要です。
退職理由の伝え方のポイント
退職理由を尋ねられる背景を知っておくことは、回答への対策を講じることに役立ちます。その上で、ポイントを意識した伝え方を採用することで、より転職面接に自信を持って臨むことが出来るでしょう。主な点としては、以下の3つが挙げられます。
- ポジティブな内容を心がける
- 志望動機との関連性を持たせる
- 明瞭な姿勢や態度を保つ
ポジティブな内容を心がける
前向きであれ後ろ向きであれ、前職に何らかの不満があるから、転職に至るというのが自然の流れです。とはいえ、その不平不満をダイレクトに、ネガティブな印象を持たれる表現で伝えてしまうと、企業側としてはあまりよいイメージを抱きません。
過去のことを延々と、愚痴めいた形で聞かされてしまうと、採用担当者も嫌な気持ちになってしまいます。自社に入社後も、同じような行動に出るかもしれず、他の社員への悪影響も心配になります。これでは到底採用には至りません。
大体の事象は表裏があります。不満を別の角度から見れば、改善の余地がある事象と捉えることが出来ます。自分にとって重要だ、気を使う必要がある、と考えているからこそ、心に不満を抱きます。無関心であれば、そもそも感情が揺れることはありません。
例えば人間関係が悪く、仕事を続けることが難しいという判断で退職したのであれば、周囲の人との協調性を重んじ、チームワークを大切にする人である、と言い換えることも可能です。単純にネガティブな事由を伝えるに留まらず、次の職場に退職経験を活かす意志があることを伝えるようにしましょう。
志望動機との関連性を持たせる
前職を辞めた理由と、志望動機は基本的に関連します。とりあえずどこでもいいから就職したかった、という極端な例がない限り、因果関係はあるはずで、うまくアピールすれば、面接の際好印象を持たれることに繋がります。
例として、退職理由が、希望する職種に就けなかったことだとします。自分が望む仕事が、面接先の企業で実現したいことと紐付ければ、退職の理由が志望動機に早変わりするというわけです。
さらに、当該業界や業種に興味を持ったという点だけでなく、なぜその業務内容に興味を持ったのか、どんな仕事をしたいかなど、出来る限り具体的に述べると、より良い印象を与えることが出来るでしょう。
明瞭な姿勢や態度を保つ
採用されようとしている面接において、暗い印象を持たれる姿勢で挑む人は少ないでしょう。特に退職の理由を伝える時は、後ろめたいことがなかったとしても、どうしても声が小さくなりがちです。
しかし、前職と縁が無かったことは事実であり、それ自体はもう変えられません。過度に明るくなる必要はありませんが、背筋を伸ばし、声に張りを持たせながら、真摯に質問に答えていくことが大切です。
心理学においても、言葉の意味や内容といった言語的なものよりも、声の調子や大きさといった聴覚的な情報が、人の印象を決める上で重要だと言われています。心の底から入社を希望する熱意を伝えつつ、退職理由の説明も、明瞭な態度で行うようにしましょう。
退職の伝え方理由別事例集
それでは次に、より具体的な回答事例をご紹介します。可能な限りわかりやすいものとするため、退職の理由別にわけて、伝え方の例文を記載してまいります。丸写しで使えることは少ないですが、面接時のご参考にしてください。
人間関係に起因する場合
転職理由として、常に上位に入るのが人間関係の問題です。単純にそのまま伝えてしまうと、協調性やコミュニケーション力に疑念を持たれます。以下の例文のような伝え方がお勧めです。
〈例文〉
「前職は、個人主義で上下関係が厳しく、上長や先輩の命令は絶対でした。仕事のアイディアや意見を進言できる環境にはありませんでした。
私はかねてより、周りの人と協力して、相談しながら仕事を進めていきたいという希望を持っています。
つきましては、自由な風土の中、社員間のコミュニケーションを大切にしている御社で働きたく考えています」
時間外労働が過剰であった場合
残業の多さや休日出勤など、忙しさを原因に、転職を希望する方も多くなっています。伝え方のポイントとしては、前職の状況に不満ばかり言うのではなく、多忙な環境を改善するために取った行動をアピールすることです。
〈例文〉
「前職は、一人あたりの業務量が非常に多く、平日の勤務だけでは業務が終わらず、毎週のように休日出勤していました。
上長には、効率化を実現するための業務フローの改善を何度も提案しましたが、慣例を重視し、変化を好まない企業体質もあり、受け入れられませんでした。
より生産性高く働ける環境に身を置きたいと感じ、御社を志望致しました」
給与など待遇面に不満があった場合
年収や福利厚生などの待遇面に不満を持つ方も多いですが、直接的な表現は好ましくありません。下記例文のように、自分の力を発揮できる職場で働きたい、という主張が好適かと思われます。
〈例文〉
「前職は、年功序列の風土が強くあり、業績を上げても、年収やポジションに反映されず、社員のモチベーションに影響が生じていました。
実力主義で、成果に対して正当な評価していただける企業に転職したいと考え、御社を志しました」
体調不良による場合
体調不良で退職した場合、現在は回復し、問題なく業務を遂行出来ることを明確に伝えましょう。また、その経験から学んだこと、得られたことなども併せて伝えることで、企業側の安心感に繋がります。
〈例文〉
「前職で体調を崩し退職した経験から、健康の大切さや仕事に触れられない辛さを身に染みて感じました。
十分な休養を取り、現在は体調において、何ら問題はありません。健康管理には十分注意して、積極的に仕事に取り組んでいきたいと考えている所存です」
退職の伝え方背景別事例集
退職理由についての例文をご紹介しましたが、加えて前職の状況、背景に何らかの心配が感じられる場合も、同様に事例をご提示致します。いずれも一般的な見方では不利になりますが、工夫し誤解が無いよう伝えていきましょう。
前職が短期間の就労である場合
望んでいない部署に配属されたなどの理由で、短期間に離職した人もいるでしょう。説明が不足していると、堪え性が無い人間だと思われてしまいます。この場合でも愚痴めいた言い方はせず、自分の意志で退職したという方向へ話を持っていきましょう。
〈例文〉
「前職では、営業事務を志望しましたが、実際には営業に配属となり、異動の可能性も望めない環境でした。
私個人としては、営業事務の経験を活かし、IT関連の能力を伸ばしていきたいと考えています。したがい、前職での勤務は短い間でしたが、転職を決意しました」
前職との間に無職の期間がある場合
前の職場を離れてから、次の職に就くまでに期間が空くと、ほぼ必ず面接で理由を聞かれます。採用に際して不利に働くことも考えられます。下手に誤魔化さず、無職の間、何をしていたか明確に伝えることが肝要です。
〈例文〉
「外国のお客様に対し、丁寧にコミュニケーションが取れるよう、アメリカの語学学校に短期留学し、英語力を身に着けました。
御社の海外部門での販売活動に、私の英語力が少しでも活かせればと思い、志望しました」
退職の伝え方表現留意点
最後は、言葉の選択についてご説明します。転職理由を伝える時には、避けるべき表現がいくつかあります。相手に発してしまうだけで、真意とは異なる形で受け取られる可能性がありますので、十分注意してください。
ネガティブワードを使用しない
「~してくれない」という表現は避けましょう。不平不満が多く、会社に対し要求ばかりを突きつける、身勝手な人材という印象を抱かれかねません。仕事を他人事のように捉え、責任感の無い人だと判断されてしまう可能性もあります。
流行の言葉を多用しない
「キャリアチェンジ」には、新しいキャリアを積みたいという、意思表示の意味があります。
ボジティブな言葉だと感じるかもしれませんが、不用意に使うと、中途半端で職を高頻度に変えるという、マイナスの意味に捉えられることもあります。
自分本位の言葉を発しない
「スキルアップ」という言葉ですが、求職者が自分本位だという印象を与えます。企業側は、中途採用に即戦力を求めています。会社に入って自分のスキルを高めたいと考えている人より、元々スキルを持っている人を採用したいと思うでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。転職の面接対策として、退職理由をどのように伝えるか、解説してまいりました。理由を聞かれる背景、回答へのポイント、具体例をご紹介しておりますが、ご参考になりましたでしょうか。
上記でご案内した内容を、まずはご自身にて噛み砕いていただき、自分の言葉として、退職の理由を明瞭に説明出来るように準備していただければと思います。転職を志す皆様に、本記事が少しでもお役に立てば幸いです。
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