byプロテンMZ編集部
《2022年3月最新版》PR会社売上高ランキング(日本国内から世界の市場まで)
PR(英:Public Relations、読み:パブリックリレーションズ/直訳:公的な関係)の海外における認知は、20世紀初頭に始まりビジネスシーンでは欠かせない広報戦略のひとつとして発展してきました。日本でも、PRを専門に行う会社が設立されてから半世紀以上が経ち、現在では一般的にもPRの重要性が認知されています。
その影響で、広報活動を専門に取り扱う「PRパーソン」の存在も増えており、PR業界への就職や転職をするにあたって、業界がどのように動いているのかとか、業界勢力図などを知っておくことは大切なことと考えます。
この記事では、日本だけでなく世界のPR会社の2020年度の最新データをもとに、売上高ランキングをまとめました。あわせて日本のPR市場についてもまとめ、PR業界全体を俯瞰しながら業界動向についても解説します。
- 現在の代理店より大きな予算・大手ナショナルクライアントと仕事がしたい方
- 働き方を改善したい、給与を上げたい方
- PRエージェンシーから事業会社側へのご転職をお考えの方
- 事業会社の広報からエージェンシーへのご転職をお考えの方
- 未経験だがPR、広報という職種に興味がある方
目次
日本のPR業界の市場規模は?
日本パブリックリレーションズ協会によると、2014年度の「日本のPR市場」の推定市場規模は4351億円。
そして「PR業売上(PR会社の売上合計)」は、2020年度推計で1,111億円といわれています。 上記の通り「日本のPR市場」は、
- イベント業界
- Web業界
- 出版業界(雑誌編集タイアップ領域)
- リスクコンサルティング業界
- 広告代理店業界(行政広報領域)
という、PR業以外の業種・領域でPR業務を展開している実態も見えています。
業界を横断したPR業務を対象とした市場データが存在していなかったことから、2014年度より広義のPR市場を検証した結果が図表の通りです。
世界のPR市場は、2018年に638億USドルでしたが、2022年末までに930億USドルを超えると予想されているようです。
また、PR活動が盛んなアメリカでは、会社の規模にかかわらず社外とのコミュニケーションをするうえでPR会社との協力で行われているようです。
そのため、アメリカの「PR業売上」の規模は、およそ1兆4000億円になるといわれ、日本の1111億円と比較しても市場規模の違いを感じさせます。
2019年8月のPR会社売上高ランキング
それではPR会社のランキングを、日本版と世界版を別々に分けて発表します。まずは日本のPR会社ランキングです。
日本のPR会社売上高ランキング
*日本のPR会社は売上非公開の企業が多いため、調査が可能な企業を中心にランキングを作成しています。
PR会社ランキング国内第1位は、ベクトル。
2015年と比較して売上高を約5倍にまで伸ばし、2018年度の200億円と比較してもお分かりのように、約170億円以上の売上高を伸ばし、飛躍的に成長している企業です。
以前は「独立系の中では」1位というポジションでしたが、日本のPR会社として圧倒的第1位へと伸長しました。ネットを使用したPRサービスを提供している「PR TIMES」など、十数の事業会社から構成され、クライアントのニーズにワンストップで応えられる存在です。
第2位はサニーサイドアップ。
PR事業だけでなく、スポーツマーケティングや「世界一の朝食」で人気のレストラン「bills」を手掛けるなど、多岐にわたる事業展開が特徴です。
第3位以下には、電通PRコンサルティング(旧社名:電通パブリックリレーションズ)やプラップジャパン、共同ピーアール、オズマピーアールなどの日本を代表する老舗PR会社が続きます。
2015年は、100億円超の企業はわずか1社だったのに対して、現在では、2位のサニーサイドアップも2015年度より3倍も売り上げを伸ばし、150億円越えを果たしています。
4位以降の企業も売上高を大きく伸ばしてきているため、今後PR業界はさらに規模を拡大させる企業が増えると考えられます。
特に4位のプラップジャパンは、2015年にランサーズ株式会社と業務提携による「クラウドソーシングPR」をスタートさせ、2017年には独自データベース・分析ツールを活用して「バズ」を生み出す、新PRソリューションサービス「ソーシャルPRパッケージ」を提供するなど、6年間で50億円近く売上高を伸ばしています。
過去のPR会社売上高ランキングとの比較(2019年8月まで)
続いて、2019年8月までのランキングと比較してみましょう。現在と順位に変動はありませんが、売上高を比較すると多くの企業の売上高が伸びており、業界自体が好調であることが見て取れます。
世界のPR会社売上高ランキング
続いては、世界のPR会社ランキングです。
(売上金額は、2020年12月31日時点の為替レート【1US$=103円】で算出しています)
世界第1位は独立系のエデルマン(米国)で、売上高は約865.2億円。
続く第2位が、ウェーバー・シャンドウィック(米国)で約844.6億円。
フライシュマン・ヒラード(米国)は、2018年までは不動のトップ3で世界ベスト3のPR会社でしたが、2020年は633.4億円で4位となりました。
ウェーバー・シャンドウィックの3位の座を奪ったのが、BCW(バーソン・コーン&ウルフ)です。BCWは、2018年に5位だったバーソンマーステラと10位のコーン&ウルフの合併で誕生した企業です。全体的に米国勢が並びますが、第8位には中国のブルーフォーカスがランクイン。 近年急成長を遂げている企業で、アジアのPR会社として唯一トップ10入りを果たしています。
2018年時点で11位とベスト10から外れてしまったブランズウィック(英国)は、6位になりベストテン内に返り咲いています。
日本最大のPR会社のベクトルは、世界第18位、国内ランク2位のサニーサイドアップは世界第22位となっています。両社とも、昨今、成長著しいため世界ランキングトップ10のランクインも、もしかしたらそう遠くはないのかもしれません。
まとめ
インターネットの普及により、現代社会では様々なプラットフォームを通じて多種多様の情報が伝達されていきます。
このような社会の中で、PR会社として重要なことは、情報を受け取る側(消費者)が膨大な情報量を抱える中、どのように情報と接しているのかを見極めることであると思われます。
そのためPR活動は、消費者の行動の変化を見抜き、的確な方法で情報を伝えることが必要であるということと、PR業界の将来はそれができるPR会社やPRパーソンの存在が鍵を握ることでしょう。
昨今の転職売り手市場によって、日本のPR業界および各PR会社では、業界経験者はもちろん、業界未経験者も積極的に採用しています。なかでも新卒の就活の際にPRや広告業界を志望していた方、企画力・マーケティングスキルを高めたい方など多くの業界未経験の方々が、日々転職を実現している実情があります。
プロの転職では、PR業界の転職に大きな強みをもっていますので、少しでもPR業界および各PR会社への転職をお考えなら、ぜひプロの転職のキャリアコンサルタントにご相談ください。
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