by飯田賢平
【20代限定】未経験で広告業界へ転職したい人が絶対にやるべき準備とは?
「経験はないけれど、広告業界で働きたい」。いわゆる未経験からの転職を、希望される方はたくさんいらっしゃいます。
もちろん、それ相応のポテンシャルをお持ちで、必要な準備をされることが大前提となりますが、結論から言いますと、20代であれば未経験でも広告業界への転職は可能です。
そこで、具体的にどのような準備をすれば、転職できるのか?
この記事では、「未経験からの転職を成功へ導くための準備や心構え」について解説していきます。
解説者は、これまで数多くの20代の方の転職を成功へと導いてきた、プロの転職エージェントのエグゼクティブコンサルタント飯田賢平です。同じ悩みを抱えている方は、ぜひご自身を振り返りながら読んでみてください。
【プロフィール】
飯田賢平 エグゼクティブコンサルタント
理系の大学卒業後、電機メーカーから宣伝会議グループに営業職として転職。2008年に代表の小野とホールハート創業。広告・PR・ベンチャーなど幅広く企業の採用に携わる。特にベンチャー・スタートアップとの経営陣とのネットワークを持つ。キャリアに関する「アニキ」のような存在になり、転職後も飲みに行くような関係になること多数。1982年生まれ。
- 第二新卒でマーケティング業界への転職を目指している方
- 事業会社でマーケの知見を活かしたい方
- オンライン・オフライン問わず幅広くマーケの経験を積みたい方
- 働き方を改善したい、給与を上げたい方
- 成長率の高い企業へ転職を検討している方
目次
謙虚さと徹底的な企業研究は内定獲得の最低条件
未経験からの転職の場合、前職においてどんなに優れた成功体験を持っていたとしても、残念ながら即戦力として活躍するのは至難のワザです。その理由は、極端な言い方かもしれませんが、その分野では完全なド素人だからです。だから、決して驕らず素直に、そして「新しいことを学ばせてもらう」という謙虚な気持ちで挑むことが重要です。
未経験からの転職は、なによりまずこうした心構えが大切であり、当たり前のようなことではありますが、意外と出来ていない方が多いように感じます。
企業研究のポイント
謙虚な気持ちという心構えを踏まえて、自身が転職志望の企業研究を絶対に行うようにしましょう。企業研究をする上でのポイントは、下記の事柄を必ず押さえておきましょう。
- 事業内容
- 市場におけるポジション
- 強み
- 競合企業
- 社長の発言履歴
企業のHPに掲載されている社長のメッセージだけでなく、Facebook、TwitterなどのSNS、取材記事、著書など、できる限り多くのメッセージに関して徹底的に目を通しておくことが大切です。
学生時代の就活で、業界研究や企業研究を頑張った経験のある方も多いと思いますが、その経験値などは社会人経験を持つ今となっては、その研究の仕方が表面的な理解に過ぎなかったということを理解できます。
投資家向けのIR情報、毎年の決算資料などまで含めて、その企業のこれからをリアルにイメージできるレベルまで徹底的に調べる必要があります。
それだけ調べるには時間もかかりますし、それを読み込んでいくにはそれなりに体力も必要となります。
離職して時間を持て余しているような状態でもない限り、学生時代の就活のように何十社も数を打つような、掛け持ち的転職活動はできるはずがありませんので、企業研究をしている段階で志望企業の絞り込みも行うようにしていきましょう。
ポジションへの理解も重要
さらに、自分が志望するポジションについても理解をしておくべきです。入社したら具体的にどんな仕事をするのか、どんな人と働くのか。そしてどのようなキャリアを築くのか。
こうした点に関しては、自力できちんと調べるのはなかなか難しいものですから、そういう時には我々のようなエージェントの力を借りるとよいでしょう。
企業と密にコミュニケーションを取っているエージェントは、企業に精通していることはもちろん、職務内容だけでなく、社風、社内の雰囲気、現場で働く人についても詳し
く知っているはずだからです。
企業研究は、面接で企業のことを聞かれた際に困らないようにするためでもありますが、それ以上に役立つのが、面接におけるアウトプットの質の向上です。
念入りに研究を重ねられる人は、それだけ本気である証拠が見えてきますし、アウトプットにも自然とポテンシャルの高さが表れ、面接官に仕事に対する熱意や入社意欲の思いが伝わります。
働いている姿をイメージできるか?
本当に見るべきは「職務内容」
求職者の方に求人票をお見せすると、多くの方がまず「必須条件」を気にされます。必須条件が複数ある場合、ひとつでも満たせていないと自信をなくしてしまうこともあるようです。
しかし実は、求人票で本当に見るべきなのは「必須条件」よりも「職務内容」です。「職務内容」を見て、実際に自分が働いている姿をイメージできるかが重要です。
働く姿をイメージするということは、そのポジションで自身の能力が、機能するかどうかを判断するということです。
もし「活躍できるイメージが湧かない」と思うなら、たとえワークライフバランスや年収などの転職条件が良くても、その企業を受けることは得策ではないでしょう。
面接官側の目線
ここで、企業の面接官側の目線についても触れておきます。面接官が、面接で見ているのは、ずばり「人柄」です。
- 項目コミュニケーション能力
- ポテンシャル
- バイタリティ
- 活躍している姿がイメージできるかどうか
細かなスキルは、入社してからでも努力次第で補うことはできますが、ポテンシャルやバイタリティは後から養うことができません。
いくら書類上でスキルが満たされていても、「ポテンシャルが低く、当社で働く姿がイメージできない」という印象を面接時に与えてしまうと、当然、採用の対象にはなりません。
「エージェントに言われたから、とりあえず受けてみた」という程度のモチベーションは、すぐ見破られてしまいます。
お互いの活躍イメージ合致が内定への道
つまり、受ける側も採用する側も、「活躍する姿がイメージできる」という思いが合致してはじめて、内定への道が開けるのです。
また、具体的なスキルや経験に関しては、書類選考の段階である程度見られていますから、わざわざ掘り下げて聞かれることはあまりありません。
もし面接で聞かれるとしたら、その経験を踏まえた「今回のポジションで活躍できる根拠」です。未経験者なので、そのポジションで即戦力になるスキルは持っていなくて当然です。
それでも面接官に「この人なら活躍できそうだ」と思ってもらうためには、きちんと根拠を含めた回答で、受け答えできるかどうかが「鍵」となります。
なぜなら面接官は、経験のないという状況下で「なぜそのように思うのか、行動できるのか」という「理由」を、どこまで的確に相手が受け答えできるか、今回のポジションと親和性があるかを判別していくからです。
また、回答に対して、何度も理由を突き詰めていくこともあります。
こうすることで、応募者がどれだけ問題意識を持ち、ロジカルシンキングができているかを確認していきます。
そのため、面接時にロジックを立てて語れるように、しっかり経験の棚卸をして理由付けを考えておくことが大切です。
思っている以上に「見た目」は合否を左右する
実は最初の瞬間が勝負
肝心の面接当日についても、少しお話ししましょう。面接は部屋に入ったその瞬間から始まっています。
第一印象で悪い印象を与えてしまったら、その面接時間内で挽回するのは難しいと思ってください。どんなに熱い思いを語っても、面接官にはもう響きません。清潔感のあるスタイルで、身だしなみは頭のてっぺんから足の先まで気を遣いましょう。
それから、広告・IT/Web業界の企業は、服装が比較的自由であるケースが多いのですが、自由な服装が許されるのは、あくまでも入社をしてからということをお忘れなく。
TPOをわきまえ、失礼のないスタイルで面接に臨むことは基本中の基本です。
特に見られているポイントは?
- 声のトーン
- 話し方
- 目線
- 姿勢
- 立ち振る舞い
なども大切です。
特に営業などのように、常にフロントに立ち社外の人とコミュニケーションを取る職種の方は、「入社してクライアントを担当した際に、クライアントに気に入ってもらえる人かどうか」を見られていることを忘れないようにしましょう。
繰り返しになりますが、最初に与えてしまった印象を、短時間でひっくり返すことは至難の業です。
会った瞬間に「この人の話がもっと聞きたい」と思ってもらえるように、印象アップにつながる自分なりのスタイルを見つけてください。
まとめ
いくら若いからとはいっても、未経験からの転職は簡単ではありませんが、心構えと準備次第では、新しい世界に飛び込むチャンスや可能性はいくらでもあります。
そして、このポテンシャル採用(経験がなくても意欲を評価され採用に至ること)が通用するのはほぼ20代の間だけです。
30代では実績を求められますので、自分が本当にやりたいことを明確にして、もし今の環境がそうではないと感じるのであれば、より最適な環境に本気で挑戦してみるのもよいのではないでしょうか。
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