by飯田賢平
ベンチャー企業への転職を成功させるには?面接でよく聞かれる質問を紹介
ベンチャー企業での転職面接の際、他の企業と違いはあるのでしょうか?
旧来の年功序列の文化から実力主義への転換が図られている現代において、ベンチャー企業に転職したい方も増えています。
そのため、ベンチャー企業の転職の面接でどのような内容の質問がされるか、気になる方も多いでしょう。
この記事では、ベンチャー企業の転職の面接でよくある質問やそれに対するお手本回答例、面接で受かるためのポイントなどをご紹介します。
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目次
面接はベンチャーと大手では変わらない
まずお伝えしたいのは、ベンチャー企業だからといって商社やメーカーといった他の企業と面接の原則は変わらないということです。
面接の原則とは、企業が面接を通して見極めたいと感じているポイントのことで、具体的には以下の2つです。
- あなたが優秀な人材であるか
- あなたと会社がマッチしているか
企業は様々な質問を通して、この2つのポイントを探っているわけです。
ベンチャー企業だから何か特別な対策が必要なのでは?と考えている方も多いですが、まずは上記の面接の一般原則に対応することが必要です。
上記のポイントを押さえた上で、ベンチャー企業の面接固有のポイントに対応するわけです。
ベンチャー企業の面接の特徴
ベンチャー企業の面接には以下の4つの特徴があります。
- 形式が様々
- 通年を通して採用活動を行っている
- 難易度が高い
- 社長面接がある
形式が様々
大企業などの面接では、スーツで企業に訪問し、会議室に通されて面接する形式が一般的です。
しかしベンチャー企業の面接は、社員が仕事をしているのと同じスペースや会社近くのカフェでおこなうなど、その形式は様々です。私服で面接OKの企業も多く、フランクなのが特徴です。
通年で採用活動を行っている
大手では中途採用の時期を限定している企業も多いですが、中小企業やベンチャー企業は1年を通して採用活動をおこなっていることが多いです。
ベンチャーは人材の入れ替わりが激しく急募で補充採用を行う場合もあるため、コーポレートサイトや転職サイトなどを常にチェックしておく必要があります。
また、求人募集が出ていなくても直接問い合わせをすればやる気を見込まれ、面接に応じてくれる可能性もありますよ。
難易度が高い
大手に比べてベンチャー企業の中途採用では採用人数が少ないことが多く、倍率が上がるため難易度が高くなりやすいです。ときには、倍率が100倍を超えるケースも。
この倍率で採用を勝ち取るためには、模範的な内容の回答で終わるのみならず、いかに他の応募者と差別化することができるのかという観点も必要となります。
面接官も、1つの質問に対しかなり深掘りしてくるので、とても手強い印象を受けるでしょう。自分の価値観やキャラクターなどあなたという人間を丸裸にされるので、覚悟して挑んでください。
社長面接がある
大手では最終面接でも役員レベルにとどまりますが、ベンチャーの最終面接では会社を興した社長本人が登場することも多いです。なかには、社長面接1回だけの採用形式を取る企業も。
いきなり社長が出てきて恐れおののき、うまく話せなかったということにならないよう、あらかじめ社長が出てくる可能性があることを考慮しておきましょう。
社長との面接は緊張するでしょうが、逆に言えば、ここで社長に気に入られれば採用にかなり有利に働きますので、しっかりコミュニケーションを取ってください。 意外と趣味の話で意気投合!なんてこともあるかも…。
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面接でよく聞かれる質問と回答例
ベンチャー企業の面接では、一緒に会社を大きくしていく志があるのか、職域を超えた業務にも対応できるのかといった質問がされることが多いです。
このようなベンチャー企業特有の質問にうまく答えることができるよう、よく聞かれる質問とそれに対するお手本の回答例などをご紹介します。
なぜ知名度がないのに志望したか
これは、あなたの本気度を図る質問です。この企業を選んだ理由を知ることで、あなたの入社意欲がどれくらいあるのか判断しているのです。
企業側は「知名度がないから入社しやすいと考えているのではないか」「実は他の企業が第一志望で、内定を出しても入社しないのではないか」といった不安を感じています。
この不安を解消するような回答を心がけましょう。
前職で取引先やクライアントから御社の評判は聞いておりました。
「安定した技術力を誇り、ユーザーのことを第一に考えた商品を開発する」と伺っておりましたので、自分でもあらためて調べましたところ、競合他社に比べ、技術向上やユーザーのニーズ調査に力を入れていることが分かりました。
新規事業でAI関連のビジネスも手掛けられ、安定した現製品のみならず、新製品を積極的に展開していく姿勢に、強い将来性を感じたので御社を志望しました。
「色々な企業を受けたいと考え、その中のひとつとして御社に応募しました」というような回答をするのはNGです。
あなたがその企業に対し熱意が無いことが伝わりますし、そもそもマナー違反に当たります。
部署を超えた業務にも対応可能か
ベンチャーは規模が小さい企業が多いため、部署を超えた業務にも対応する必要があります。そのため、あなたが幅広い業務に対応することができるか確認するためにこの質問をします。
「対応することはできません」と解答する方はいないでしょうが、ただ対応可能であることを述べるだけでなく、どのような業務に携わる可能性があるのか確認するようにしましょう。
はい、幅広い業務に対応することが可能です。
もしよろしければ、今回募集されているグラフィックデザイナーの仕事について、社員の皆様がどのような仕事をされているのか教えて頂けないでしょうか?
「問題ありません」のみの解答をしてしまうと、入社後、想定していないような業務を担当し戸惑うことになるので、不明点は事前にきちんと確認しておきましょう。
当社の理念やビジョンをどう思うか?
ベンチャー企業では、自社の理念やビジョンに共感しているのかという点を特に重視することが多いです。
理念やビジョンをしっかりと理解しているか、入社後も同じ方向を向いて活躍してくれるのか、確認するための質問です。理由もあわせて共感している旨を伝えるとよいでしょう。
大変共感しております。御社の「物心両面で幸福を追求し、豊かなコミュニケーション社会の発展に寄与する」という理念は、私が仕事で目指す姿です。
前職の営業職では、商品の素晴らしさをお客様に伝えるのはもちろん、お客様とのコミュニケーションも大切にし、お客様のニーズを把握し、適切な商品を紹介してきた自負があります。
お客様からも「あなたが紹介する商品なら外さない」とお褒めの言葉を頂いたこともあります。
また、ホームページでセキュリティ対策や社内会議の効率化などお客様のビジネスに関わる様々な問題を通信の観点から解決に導くセミナーを行っていると拝見しました。
そのような場でも私の経験が活かせるだろうと考えております。
「共感できる点もありましたが、共感できない部分もいくつかありました。具体的な改善策としては~」というような回答はいけません。
共感できない点があることは仕方ないですが、企業理念やビジョンはその企業の根幹をなす部分ですので、絶対に否定してはいけません。
理解度ややる気をアピールするために改善策を提案したほうが良いのではと考える方もいます。
しかし、企業理念やビジョンの改善を提案すると「なぜうちに来たんだ」と思われる可能性が高いので止めましょう。
面接で受かるためのポイント
ベンチャーの面接で受かるためのポイントは、以下の3つです。
- ベンチャー企業を選んだ理由を明確にする
- 自分に合った企業を選ぶ
- 主体性をアピールする
ベンチャーを選んだ理由を明確に
企業は、なぜ安定した大手ではなく不安定なベンチャーを選んだのか知りたがっています。
設立から年数もまだ浅く規模も小さい企業が多く、倒産する可能性もあるベンチャーをなぜ志望したのか、その点を明確に説明できるようにしてください。
「新しい事業に携わりたい」「自分を成長できる環境に身を置きたい」といった理由が代表的です。安定や給与よりやりがいや成長性を求めているという熱い思いをアピールしましょう。
自分に合った企業を選ぶ
ベンチャー企業は社長の考え方や理念が会社に色濃く反映している企業が多く、それぞれの企業の独自性が強いのが特徴です。 そのため、人によって合う・合わないが激しい業界だと言えます。
自己分析と企業研究を入念に行い、自分がその会社にマッチした人材なのか、出来る限り正確に判断しましょう。
ベンチャー企業へ転職が成功するかどうかは、面接をする前におおかた決まっているとも言われています。
ですので、自分に合った企業を選ぶということは、ベンチャーへの転職を成功させるために最も重要なポイントです。
主体性をアピールする
ベンチャー企業では社員の数が少ないので、社員一人一人が当事者意識をもって仕事を遂行する必要があります。そのため、「主体性」が選考でも重要となるポイントです。
面接でも決して受け身の姿勢で受けるのではなく、会社に入ってからやりたいことや自分の将来像などもきちんと語ることが大切です。
まとめ
あなたがその企業にとって役立つ人材であることをアピールする必要があるのは、どこの企業の面接でも変わりません。しかし、ベンチャー企業の転職面接には様々な特徴があるのは確かです。
この記事でご紹介した、よく聞かれる質問に対する回答例や成功のためのポイントを参考にし、ぜひベンチャーへの転職を成功させてください。
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