by小野進一
【徹底解説】UI/UXデザイナーってどんな仕事?転職するには?年収は?
近年SNSが広く普及し人気が高まっているWeb業界を目指してみるとか、転職してみたいと考えている人は多いでしょう。
特にWebサイトやアプリに関連するデザインに携わるWebデザイナーは、アクセス数やダウンロード数など自身の仕事の評価が目に見えて分かるため、やりがいや達成感を感じることができる職種です。
最近では、Web関連のデザインに関連する職種のUI/UXデザイナーの求人も、求人マーケットで徐々に増えてきている職種です。
UI、UXと似通った職種名ですが、どちらもデジタル機器を通して、デジタルコンテンツの楽しさやその利便性をサポートしている職種です。
二つの職種の関係は、メジャーリーガーの大谷翔平選手のようなWeb業界の二刀流的存在かもしれません。
大谷選手は2021年のシーズン、投げては160キロ以上の剛速球と切れの良い変化球で相手打者を抑え、バットを持てば本塁打46本、100打点をたたき出しました。
攻守と言う違った側面において、一流の技がファンを魅了したように、UI/UXデザイナーの職種にも、大谷選手の投打のように相対しながらも相互にサポートし合う部分がある職種であり、二つの職種をひとりで携わる人もいます。
そこで今回は、UI/UXデザイナーの仕事が、具体的にどのようなものなのかを説明していきながら、年収や転職方法などについて詳しく紹介していきます。
目次
UI/UXデザイナーとは?仕事内容は?
UIとはユーザーインターフェイス(User Interface)の略称で、少しわかりづらいですが、そのままの意味は人とモノの接点となります。
それはどういうことかと言いますと、人が機械操作するときに人が接触するモノや部分のことを指します。
たとえば、スマートフォンで飛行機のチケットを予約購入するときに、画面に表示された行き先や出発時間を選択し、決定ボタンを押すことで購入のプロセスが完了します。
この時に、スマホの画面に映しだされているチケット購入画面のデザイン、画像、テキスト・決定ボタンなど、Webサイトで伝え合う全ての情報を「UI」と呼びます。
つまり、人が機械を操作するため接するモノを創る人を「UIデザイナー」と呼びます。
例えばWebサイトなら、商品がすっきり整理された構図、きれいな写真、見やすいカラーリング、最適な文字の大きさ、使いやすい検索機能などを意識して、ユーザーにとって使い勝手のいいサイトを目指します。
一方、UXとはユーザーエクスペリエンス(User Experience)の略称で、製品やサービスを利用して得られる体験のことを指します。
スマートフォンやタブレットといったデジタル機器に限らず、ユーザーがコンテンツに触れることによって得られる感動やそのモノを、ずっと使用したくなる気持ちになるサービスとか製品のデザインをするデザイナーを、UXデザイナーと呼びます。
UIデザイナーとUXデザイナーは、両者ともユーザーのために役に立ちたいという点では一緒ですが、その仕事内容はそれぞれ違いがあります。
UIデザイナーの仕事内容
UIもUXデザイナーも、スマートフォンやデジタルコンテンツが、広く一般的になってからできた比較的新しい職業なので、どのような仕事をしているのかは少しわかりにくいかもしれません。
UIデザイナーの仕事は、デジタル機器を使いやすくするためのデザインをすることで、ユーザーと製品・サービスとのコンタクトがスムーズにできるようにするデザインを行う仕事ということです。
たとえば、スマートフォンのアプリでいうと、アプリのデザインや画像、ボタンなど外観に関わるすべてのモノは「UI」であると言えます。
アプリの各ボタンを間違えて押さないようデザインや配置を考えるとか、利用する年齢層・ターゲットが使いやすいように画面をデザインするのがUIデザイナーの仕事と言えます。
UXデザイナーの仕事内容
一方、UXデザイナーの仕事内容は、このようなUIも含めた経験・体験をデザインすることです。
先ほどアプリを使いやすくするのがUIデザイナーの仕事として説明しましたが、UXデザイナーはユーザーがストレスなくアプリを利用できるようにするだけでなく、使った結果として楽しいと感じる、この一連の流れを実現するのが仕事となります。
つまり、顧客満足度に関わる仕事でもあると言えるでしょう。
顧客満足度とは、商品のクオリティやカスタマーセンターの対応などにも大きな影響を与えます。
そのため、サイト自体の見た目や使い勝手だけでなく、顧客(ユーザー)が満足する体験をデザインで提供できるかを考え、ユーザーインタビュー、SEO、テスト実施、マーケティング、サイト解析などを行い、サイト全体のサービスに関する設計もデザインしていくことが必要です。
デザイナーという名前から華やかな仕事内容を想像しがちですが、実はサイトの情報設計が主な仕事となっています。
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必要なスキル
UI/UXデザイナーになるためにはデザインの経験や資格がないと難しいのでは、と思われがちですが、UI/UXデザイナーの主な仕事内容は情報設計ですので、必要な経験やスキルはこのようになります。
- 項目Web業界やマーケティングの用語がわかる
- マーケティングやSEOの経験がある
- ユーザーインタビューやブランド戦略の実践経験がある など
そして知識や経験と同様に、ユーザーの使いやすさと製品・サービスの売り上げを同時に考えられる人材が求められています。
そのため、ユーザー目線に立ち、わかりやすさや使いやすさを設計面で追求できるスキルが必要となります。
ユーザーのペルソナを把握し、使いやすいサイトの設計、障害が起こりうる可能性を視野に入れ、ユーザーインタビューやテストなどの結果を踏まえ、ブランド戦略を構築できるスキルが必要ということです。
そのため、競合他社が増えている業界において、ただ単に「使える」だけではなく、UIのようにユーザーが快適に使えることを視野に入れて、デザインすることが求められるようになっています。
当然ながら、Web業界のトレンドや動向知識、コミュニケーション能力や柔軟性な対応力も重要なファクターです。
Web業界のトレンドや流れを知るには、最新のスマートフォンサービスやアプリのデザイン、内容についてどんなデザインが使いやすく人気なのかを把握しておきます。
もちろん話題になっているアプリやサービスを、とりあえず使ってみるだけでもかまいません。
むしろ流行に興味を持ち、あれこれ試してみることや臨機応変に対応できる人は、UI/UXデザイナーとして大いに評価されます。
コミュニケーション能力と柔軟な対応力は必須
UI/UXデザインの仕事も他の職種と同様に、たくさんの人と関わりチームで仕事を進めていくことは必須です。
多くの人にとって使いやすく快適な使い心地を実現するには、こうした大勢の人の意見や要望をできるだけ取り入れ形にする必要があります。
そのため、仕事を進めていく上で、社内・社外の関係者、ユーザーやクライアントとのコミュニケーション能力は重要なスキルです。
さらに、チーム内で業務を割り振りながらも、期日までに仕上げられるようサポートし合う協調性、急な変更やトラブルに対応する柔軟性なども必要なスキルになります。
年収はいくら?
UI/UXデザイナーの年収は、平均すると約500万円になるようです。まだ新しい職種なので比較的高めの金額となっています。
他の職種やWebデザイナーなど同じ業界からの転職の場合、前職の年収とほぼ同額からスタートすることがほとんどですが、新しい職種で扱う分野も広いため、すぐに年収が上がる可能性があります。
とはいえ、本人の経験や能力のほか、転職先の製品・サービスの成長率や需要などによっても多少バラつきはあります。
転職方法は?資格は必要?
今後も働くフィールドが広がる職種でありますので、年収アップの可能性大いに期待できるかと思われます。
しかし、引く手あまたのUI/UXデザイナーとはいえ、誰でもがなれるかというとそうではありません。
もちろん、先に述べたようなスキルや経験はほとんどの求人で求められますので、そのうえでUI/UXデザイナーへの転職を成功させるために、有利な資格を保有することで、未経験でも転職のチャンスがあるかもしれません。
- 項目ウェブデザイン技能検定
- 人間中心設計(HCD)専門家資格認定制度
- ユニバーサルデザインコーディネーター認定資格
ウェブデザイン技能検定
「ウェブデザイン技能検定」はウェブサイト制作のための総合的なスキルを見るための試験です。
Web業界では唯一の国家資格なので、取得しておくと一定以上の評価をもらえます。UI/UXデザイナーへの転職でも役に立つでしょう。
人間中心設計(HCD)専門家資格認定制度
「人間中心設計(HCD)専門家資格認定制度」の資格取得は難しいですが、持っているとかなり有利になる資格です。
人間中心設計とは、モノではなく人を中心に様々な物やサービスを設計する思考のことで、こちらは残念ながら未経験者では受験資格がありません。
また、受験資格を有していても、資格取得には人間中心設計の導入推進能力や育成能力が必要となり、簡単に取得できるものではないので注意が必要です。
しかし、取得できればUI/UXデザイナーとして高いスキルがあることの証明になるので経験者は目指してみるのも良いでしょう。
ユニバーサルデザインコーディネーター認定資格
「ユニバーサルデザインコーディネーター認定資格」は聞いたことがある人も多いでしょう。
障がい者や高齢者だけでなく、国籍、人種に関係なく誰もが使いやすくデザインしたユニバーサルデザインの視点から、物事を考え解決できる能力を評価する資格です。
近年、海外からの観光客や移住が増えているため、誰にでも使いやすく快適な使い心地を実現するため、ユニバーサルデザインはますます必要とされるため、取得しておくと転職への糸口になるでしょう。
まとめ
今後もデジタル化は進み、ますますUI/UXデザイナーの需要や仕事内容は増えていくと予想されます。
成長している業界であることから、とりあえずWeb業界を目指す人も多いかと思われます。
しかし、人気の業界であるため競争率も高いことから、仕事に就くとか転職するのはスキルや経験がないとなかなか難しいかもしれません。
そこでWeb業界の一部であるUI/UXデザイナーを目指すのは、まだライバルも少なく採用される可能性も高いかと思われます。
未経験では、ためらってしまうこともありますが、スキルや経験があるなら挑戦してみるのがおすすめです。
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