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業界ナレッジ

by小野進一 小野進一

【広告業界の業種】広告会社/広告代理店とは?職種別仕事内容の具体例、年収、給与、転職事情

プロの転職では、広告業界・IT/Web業界の様々な仕事について解説しています。今回は、業界再編が進む広告会社/広告代理店の仕事について。
広告代理店と聞けば、華やかな職業をイメージされる方が多いのではないでしょうか?たしかに、宣伝広告を取り扱って世間の目に触れるモノ・コトを作り出す仕事なので、地味な仕事ではないですね。
しかし実際は、大きな金額を動かす派手な面とは裏腹に、煩雑な作業やきめ細かな調整が要求されることも多く、黙々と地道に向き合う業務も行われています。
この記事では、気になる広告系の仕事の具体的な仕事内容や職種別の具体例、平均年収、給与、そして転職事情などについてご紹介していきます。

 

 

※各広告代理店の採用状況も下記よりご覧いただけます。

 

電通グループの求人

博報堂の求人

ADKの求人

サイバーエージェントの求人

 

 

【この記事の想定読者】

  • 未経験から広告代理店の営業を目指している方
  • 現在の代理店より大きな予算・大手ナショナルクライアントと仕事がしたい方
  • オンライン・オフライン問わず幅広くマーケの経験を積みたい方
  • 働き方を改善したい、給与を上げたい方
  • 成長率の高い企業へ転職を検討している方

プロの転職

広告代理店とは?

広告代理店とは?

広告代理店とは、主に広告を出したい企業と広告を掲載する各種のメディアを繋ぐ仲介のような役割をしています。広告代理店と広告制作会社を総称して「広告業界」と呼ぶのが一般的で、古くはテレビやラジオ、新聞や雑誌などの広告枠を企業に売るのが広告代理店の主な仕事でした。
しかし、現在では広告の企画・制作、指示も代理店が行っています。
制作部門を社内に持つ広告代理店もありますが、下請けの代理店や制作会社と共に制作を行っていく場合もめずらしくありません。
近年では、大手総合広告代理店を中心に、顧客の課題を解決するために「アウトプットの方法として広告という手段を選んでいるに過ぎない」というスタンスの広告代理店も多く現れてきました。
それに伴い、「統合マーケティングエージェンシー」など、最近ではフルファネルマーケティング(それぞれの購買者の行動プロセスを踏まえたマーケティング戦略)を打ち出す「フルファネルマーケティングエージェンシー」という呼び名も広告業界には目立つようになりました。

広告代理店の種類

広告代理店の仕事。国内の広告会社

大手の総合広告代理店は電通、博報堂、ADK、ジェイアール東日本企画などがあり、このような大手の代理店は傘下に特化した広告代理店を持っています。
また、インターネット広告という特定の分野に特化した専門広告代理店もあり、その業界トップはサイバーエージェント、博報堂の子会社であるD.A.コンソーシアムホールディングス、デジタルホールディングスなど、デジタルマーケティングエージェンシーと称されるアイレップ、デジタルマーケティングに力を入れているゼプテーニなど、これらはIT系(インターネット系)の広告代理店です。
その他にも、医療、アパレル、モバイル、雑誌、通販、人材広告など、その分野に特化した仕事をする広告代理店が数多くあります。
外資系大手では、創業70年以上の歴史あるアイアンドエスビービーディオーやマッキャンエリクソンなどがあり、世界的に見ると日本の広告代理店(広告業界)の勢力はまだまだ強くないのが実情です。

広告代理店の職種、仕事内容

広告代理店の職種、仕事内容

広告代理店の職種は、大まかに営業部門、企画(マーケティング)部門、クリエイティブ部門に分かれます。

営業部門/営業職

営業部門/営業職

営業職の具体的な仕事内容

営業部門はクライアントとの窓口となる職種です。 営業は、クライアントから依頼を受け、クライアントの広告活動の課題を抽出し、解決するために広告出稿の手配、制作物やイベント関連などのチームの中心になって社内に起ち上げ、チームメンバーをまとめていく存在でもあります。
広告代理店の営業と言えば、担当クライアントの広告予算や仕事の内容にもよりますが、宣伝広告に起用するタレントや著名人などに会う機会も多く、花形的職種というイメージがあります。
また、それに関連して大手企業の経営者や重役と会食に出席することもあり、文字どおり華やかな面を持つ職種とも言えるでしょう。
しかし、通常行う主な仕事は、クライアントとの打ち合わせ、ヒアリングやスケジュール管理、広告宣伝プロジェクト全体の進行などです。
仕事の一環として、人付き合いは外せないものであり、そのため業務時間中はメールチェックや電話連絡は欠かせず、休日であっても連絡を密に取り合うことも稀ではありません。
また、会食のセッティングを任されることも多いので、そこに招く人達の趣味嗜好を独自に網羅しておくことが重要であり、招待客への手土産などの気配りも必要となります。

適正・影の努力

こうしてみると、マメな性格の方が向いていることはもちろん、コミュニケーション能力がとても重要となります。
時にはクライアントの運転手になったり、釣り友達になったりと、お客様に寄り添う行為も外せません。これらは、公に見える仕事ではありませんが、クライアントを立て、仕事をつかむために必要なことでもあります。
このように営業職の皆さまは、結果を残すためにコツコツと努力し、プライベートをも投げ出しているケースが多いのです。
また、一般的に仕事量が多いことと、さまざまな業界を担当することも多くありますので、幅広い業界に関する知識や情報を身につけることができ、転職時などにそれが強みになることがあるのも営業職の特徴です。

キャリアパス

キャリアパスとして、ある程度大手になると「プロデューサー」という役割で、制作スタッフに指示を出し、クライアントと交渉をして広告予算の管理を担う職種があります。
業界内での転職の際に、営業からプロデューサーへ昇格するケースも少なからずありますが、プロデューサーとして活躍するキャリアを考えている方は、現職で営業の経験を重ねる方が近道でしょう。
プロデューサーについては、別の項で詳しく紹介します。

 

企画・マーケティング部門

企画・マーケティング部門

企画・マーケティングとは、「どうすればモノが売れるか」を客観的且つ論理的に思考し、売上向上の仕組みづくりをする職種です。
主な仕事は、営業がクライアントからヒアリングした要望をもとに、市場や消費者の調査・分析などを行い、クライアントの課題解決(広告宣伝で売上向上に繋げること)の戦略立案を行っていきます。
そのため、広告宣伝プロジェクトの要である戦略パートのプランニングを立案・実行するため、チームの頭脳的存在として位置づけられています。
与えられた情報をもとに、目新しさのある企画を考える思考力と、それを具体的に展開するアウトプット能力が必要な職種です。
近年マーケティングの重要性が、広告業界だけでなく日本の社会でも徐々に認知され始めており、マーケターの業務内容はビジネス全体の設計を行うなど、非常に重要なポジションを担う職種となってきています。

企画部門/プロデューサー職

プロデューサー職は、会社にもよりますが、概してお金の流れとスケジュール調整を仕切る職種です。

プロデューサーの具体的な仕事内容

企画部門といっても、宣伝広告のあらゆる媒体を作りだす上で、その企画に携わり、キーポイントを生み出す、制作の要となる立場になる場合もあります。
時には、営業と共にクライアントへ同行し、営業面のサポートを行うこともあります。部門を超えて大きな予算を動かして仕事をハンドリングしていく、実に華やかな職種です。
しかしながら実に煩雑な作業も多く、複数の案件を同時に扱いながら、それらのスケジュールを調整する作業は事務的でありながら交渉力も要求されます。
対クライアントにしてもそうですが、各媒体を制作するためには、常に複数の制作会社を動かしているわけで、総括して誰もが納得のいくスケジュールを組むことの難しさをいつも有しているということです。
クライアントと制作サイドの要求の板挟みになることも多く、憎まれ役を買いながらも裏方に徹し、地道なスケジュール調整と金額の決定を行っていく過酷な一面もある職種です。

プロデューサーの出身職種

社内のディレクターたちに制作の指示する機会も多いため、広告制作に関する確かな知識を有しておく必要があり、営業職のほか、前職はデザイナーやアートディレクターだった方が多い職種でもあります。
プロデューサーともなると、かつては制作のプレイヤーであっても事務的な能力が求められ、なかなか一筋縄ではいかない細かい仕事が要求されます。

クリエイティブ部門/クリエイティブ職

クリエイティブ部門/クリエイティブ職

最後にクリエイティブ部門です。
クリエイティブとは、商品やサービスを宣伝するための広告の言葉や表現、デザインなどを考える仕事を行います。そのため、デザインに対する専門知識などが必要不可欠な職種となっています。
マーケティングがまとめた広告展開の戦略案をもとに、キャッチコピーやデザインなどでクライアントの課題解決戦略を、消費者に訴求効果のある表現方法で制作物を作成する役割を担います。
職種としてはデザイナー、コピーライター、アートディレクター、CMプランナーなどがあり、デザイナーはデザインを制作し、コピーライターはコピーを書き、アートディレクターは制作系のとりまとめやコンセプト作りをして、CMプランナーはCMの企画を立案するという、それぞれ職種名通りの業務を行います。

クリエイティブ部門/ディレクター職

ディレクターの具体的な仕事内容

ディレクターこそ、広告代理店で最も地味な作業を膨大に担っている職種といっても過言ではないのが実情です。
その理由は、日々打ち合わせで外出し、社内に戻れば仕上がってきた制作物のチェック三昧といった、相反する仕事を併せ持っているからです。
これは、制作物に対するクライアントの細かな要望をヒアリングして、代理店から各制作会社に仕事を依頼し、上がってきた制作物を精査することがディレクターという職種の仕事でもあるためです。
そもそも宣伝広告の媒体とは、テレビCMや駅張りの広告(ポスターや大看板)といった大口の媒体に限りません。たとえば数百頁に及ぶカタログや説明書なども取り扱う場合があるため、その一頁一頁をチェックする作業というのは、実に骨が折れる仕事です。
時間も労力も必要な仕事をディレクターが一手に引き受けているのです。
しかし、プランナーより下の立場に置かれる場合が多いこともあり、プランナーのアシストを行う場面もしばしば見受けられます。

ディレクター職のキャリアパス

関連して、アシスタントディレクターという職種では、煩雑な内容の仕事を数多く担当しています。
たとえば、撮影に際して休憩時間につまむお菓子の用意やお弁当の手配、宣伝起用タレントのために部屋の温度管理や送迎のタクシー手配なども仕事の一例です。
ディレクターよりも、かなり雑務が多く、もはや何の仕事をしているのか分からないと感じてしまうほど、あらゆる事柄をアシストしなければならない職種です。
それでも、勤続していればディレクターやプロデューサーに昇進することも可能なので、この職業に就いたからには我慢と努力を積み重ねて仕事をする、という流れになります。

広告の仕事は大きく変わっていく可能性大

広告の仕事は大きく変わっていく可能性大

これまで広告会社の代表的な仕事を挙げてきました。 しかし広告業界はとても変化が激しい業界です。
たとえば、最近の実際の業務では、コンサルティングファームが競合相手になる場面が増えていますし、ビジネスモデルすら大きく変わっていこうとしています。
マスメディアからデジタルへ、広告からマーケティングへとシフトしている時代の変化もあり、広告会社の仕事内容は、今後大きく変化していくことは避けられないでしょう。
現在は、一般的な業種・職種と比べて忙しいイメージを持たれる傾向がありますが、実際に、ほとんどの会社がそのイメージ通りと考えてよく、繁忙期や入稿直前の時期は、連日終電で帰宅することもあります。
また、人員の入れ替わりも激しい業界ですが、働き方改革の流れを受けて広告業界も徐々にそのスタイルに変化が起きています。
以前のように、頻繁にてっぺん越え(退社時間が24時を超えること)や、徹夜をするというブラックな労働環境は、かなり改善されてきている傾向にあります。
しかし、転職の際など気になる場合は、転職エージェント/キャリアコンサルタントなどを通じて確認することをおすすめします。

 

広告代理店勤務の年収

広告代理店勤務の年収

広告業界トップの電通、博報堂は平均年収が1,000万円超ともいわれますが、広告業界全体の平均年収は約650万円といわれています。
とはいっても個人差が大きい業界であるため、その人の実力や仕事内容、業績次第で年収金額は大きく変わると考えておくとよいでしょう。
プレイヤーとしてのデザイナーだと、年収1000万円まで到達するのは難易度が高いですが、著名なアートディレクターやクリエイティブディレクターになると十分可能になってきます。
また、クリエイティブディレクターは多くの場合コピーライター出身で、広告賞を受賞すると指名で仕事を受けるようになり、コピーライター/クリエイティブディレクターの年収金額は、一気に跳ね上がります。

 

広告代理店に転職するには?

広告代理店に転職するには?

広告代理店に就職するあたり、営業職の場合は法人営業経験や同業種の経験が問われることもありますが、過去に何らかの営業実績があれば応募してみる価値はあります。
スキル面では、ここまで仕事の具体例で紹介してきたような事柄に加えて、コミュニケーション力や体力、アイディア力も採用に大いに関わってきます。
クリエイティブ部門は中途採用の場合、過去の制作実績を問われます。 ディレクター以上の求人になると、ディレクションの実務経験が必須になります。
全職種でポートフォリオの準備は必須になりますので、自身の仕事に関する資料や企画書、制作物やそれらに関する画像などは、日頃からストックしておくとよいでしょう。
また未経験からクリエイティブ職に挑戦したい場合は、専門学校などに通った後、デザイナーのアシスタントとして代理店・制作会社に応募してみるのが一般的です。
未経験で、いきなりデザイナーとして採用されることはまずあり得ないので、スキルを身に着けることが先決です。

 

まとめ

広告代理店/広告業界は変化の激しい業界で、表舞台も裏舞台も回さなければいけない仕事であり、大なり小なり、人付き合いは外せません。
広告代理店に限ったことではありませんが、華やかで豪快に見える仕事こそ、それを成功させるための裏側での細かな作業が多く、神経を使います。
それでも、こうした大変な仕事におけるやりがいは大きいものです。 たとえば、日常では出会えない人と一緒に仕事ができたり、自分が携わった媒体が世の中で話題になったりと、苦労が報われる瞬間に立ち会えるのは非常に魅力的な仕事です。
いずれにしても、「広告の仕事が好きだ」という情熱を持つ人達には、広告代理店は天職だといえる仕事でしょう。やる気と体力を十二分に備え、覚悟を持って広告代理店の扉を開いてみることをおすすめします。

広告代理店に転職できるかどうかは、個々人のスキルやキャリアによって変わってきますので、迷われている方は一度、専門の転職エージェントに相談してみることを強くおすすめいたします。
自分の市場価値はどの程度なのか?どのようなスキルが必要なのか?ということを、しっかりと相談して確認をしましょう。
私たち「プロの転職」も、まさに広告業界に特化して10年以上転職支援を行っているサービスですので、気になる方はいつでもご相談ください。

 

 

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小野進一

小野進一

この記事を監修した人 小野進一 株式会社ホールハート代表取締役CEO

大学卒業後、大手クレジット会社、日本最大手の企業信用調査会社を経て宣伝会議へ転職。同グループ内で人材紹介会社の創業社長、宣伝会議取締役を経て、2008年ホールハート創業。広告業界に強力な人脈を持ち、2万人以上の求職者支援の実績。これまでのキャリアを活かした他業界への転職支援実績も豊富。人材業界20年の大ベテランで、裏表のない人懐っこい性格からファンも多い。圧倒的な経験と情報量を裏打ちとした、「人」と「人」を繋げるマッチングが持ち味。一般社団法人マーケターキャリア理事を務めている。 受賞 第7回 日本ヘッドハンター大賞(2014年度) 広告 部門 MVP 第8回 日本ヘッドハンター大賞(2015年度) 広告 部門 MVP DODA Valuable Partner 2018 BEST CONSULTANT賞

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