by小野進一
今注目のインサイドセールスとはどんな仕事?転職のポイントまで徹底解説
転職活動をするなかで、インサイドセールスという言葉を聞いたことはありませんか?インサイドセールスは新しい営業スタイルとして今、脚光を浴びている仕事です。将来性も高いため、転職するにはおすすめといえます。
この記事では、インサイドセールスの業務内容や求められる能力など、転職に必要なさまざまな情報を解説します。
最後まで読めば、インサイドセールスがどんな仕事なのかが、丸わかりになります。気になる方はぜひ読んでみてください。
≫≫広告・IT/Web業界に強い「プロの転職」の無料登録はこちら≪≪
目次
インサイドセールスってどんな仕事?
「インサイドセールス」とは、「内勤営業」のことを指します。電話やメール、オンラインなどを使って、社内にいながらにして顧客に営業をかける仕事です。直接に対面して営業をすることはありません。
従来からある対面型の営業スタイルを「フィールドセールス」と呼びますが、インサイドセールスはそれの対になる言葉です。
リーマンショック後のアメリカで発祥したインサイドセールスは、アメリカでは急激な成長を遂げ、現在では訪問営業を上回るレベルにまで達しています。
インサイドセールスのメリット
日本ではまだ馴染みのない「インサイドセールス」ですが、短期間でここまで成長したのには理由があります。訪問型営業に比べて、メリットが多いためです。
従来の訪問型営業の場合、遠方の見込み客に対しては訪問が難しくなります。そのため、営業を断念せざるを得ませんでした。しかし、インサイドセールスならば、遠方の見込み客に対してでも、簡単にアポイントになります。
お店に直接出向くことなく、ネットのECサイトなどを通じて物を買うことが一般的になってきている現代。顧客側からしても、「ユーザー行動にマッチングした新たな営業形態」として、問題なく受け入れられるようになってきています。
インサイドセールスの基本的な流れ
インサイドセールスを活用した営業は仕事は細分化され、分業スタイルとなります。
リード(見込み客)の獲得は、マーケティング部門が行います。その獲得した顧客に対して、インサイドセールスでコミュニケーションを図り、商談機会を創出します。
実際に商談を行うのは、フィールドセールス部門になります。インサイドセールスはアポイントメントを取ったら業務を引き継ぎ、実際に商談を行うことはありません。
インサイドセールスの役割は、顧客ニーズの正確な把握や、商材のメリットをわかりやすく伝えることにあります。さらに、フィールドセールス部門をサポートしたりする必要もあり、顧客に対してだけでなく、他部署とのコミュニケーションも必要になります。
テレアポとの違いは?
電話をかけて営業をおこなう仕事というと、テレアポをイメージする人もいるでしょう。
しかし、テレアポとインサイドセールスの業務内容には、大きな違いがあります。テレアポは、質より量が重視されます。リストアップされた顧客に対して、どれだけ多くの電話をかけられるかがポイントです。話す内容もマニュアルで決められているので、形式的な業務の一種といえるでしょう。
しかし、インサイドセールスでは、会話の中で顧客のニーズや課題を引き出さなければなりません。マニュアル通り話せばよいというものではなく、量よりも質が重視されます。
引き出した情報から成約率を予測し、成約する可能性が高い顧客をフィールドセールスに引き継ぎます。
成約の見込みが低い顧客には営業をおこなう必要がなくなり、より効率的に成果を上げられる、新しい時代の営業形態なのです。
インサイドセールスは将来性が高い
インサイドセールスは新しい営業手法として、今注目を集めています。募集を開始する企業も続々と増えてきています。
ここでは、インサイドセールスが脚光を浴びる理由とその将来性について解説していきたいと思います。
効率的な営業活動が可能
インサイドセールスは、実際に顧客を訪問しません。そのため、効率的な営業活動が可能です。顧客先への移動時間を短縮できるので、従来に比べてより多くの見込み客へのコンタクトが可能になります。また、少ない人数で多数の営業先へのアプローチが可能なので、人件費の節約となり、移動にかかる交通費などのコストも削減できます。
さらに、マーケティング部門により分析された見込み客に対して営業がかけられるので、少ない営業活動数にも関わらず、成約率が高くなります。
働き方改革と親和性が高い
企業が行わなければならない、大きな取り組みである「働き方改革」。働き方改革では、時間や場所にとらわれない自由な働き方が提唱されています。
インサイドセールスは、パソコンがあれば働く場所を選びません。テレワークも可能になるので、働き方改革との親和性が高くなります。
また、企業では営業の人材不足が問題視されています。しかし、インサイドセールスは、効率のよい営業をかけることが可能になります。少ない人員で業務をおこなうことも可能なので、人材不足という問題も解消することが4できます。
分業でデータに基づいた戦略を立案
従来、営業での成果は、営業マン個人の手腕による部分が大きくなりました。経験とスキルがモノをいう職種で、職人気質でプロフェッショナルなイメージもありました。
しかし、インサイドセールスでは、営業活動が分業化されています。受注に至る過程をデータ分析できるようになったので、経験やスキルに囚われない活動をおこなえるようになっています。
インサイドセールスは、どのような特徴を持った顧客が成約に至りやすいのかといった情報が数値化されます。 これにより、営業マン個人の能力に左右されず、誰でも成約に至りやすい環境を構築することが可能です。会社として売上を予測する際にも有利に働くでしょう。また、分析の結果を活用することにより、効果的なマーケティングや営業策の策定をおこなうことも可能です。
年収レンジとキャリアアップ後の収入
インサイドセールスの年収は、企業によっても大きく異なります。しかし、年収レンジは、おおよそ300~700万円の間で収まっています。報酬にインセンティブ制度を採用している企業もあり、高い業績を築ければ、更なる高年収を上げることが可能です。
インサイドセールス自体は、それほど収入が高い職種ではありません。それでも、仕事をする中でさまざまなスキルが身につくため、自分自身をスキルアップさせられれば、高年収の職種に転職して年収を大幅にアップさせることも可能です。
また、インサイドセールスのチームをまとめるマネージャー職になれば、年収1,000万円を越えることも十分期待できます。
インサイドセールスの前職とは?
新しい職種として注目を集めるインサイドセールスですが、どういった職種からの転職が多いのかについても解説していきます。参考にしてみてくださいね。
営業職
やはり、フィールドセールスをおこなっていた営業職からの転職が多くなります。インサイドセールスとはいっても、手法が異なるだけで、実施する内容は従来の訪問営業と変わりません。前職でのフィールドセールスの経験を、ダイレクトに生かせます。
インサイドセールスにおける実際の求人でも、応募条件として「営業経験」を挙げている企業も多くなっています。
事務職
同じオフィスワークということで、事務職からの転職も多くなります。
事務職は単調な作業が多いため、やりがいを感じられない場合もあります。業務内容に対して次第に物足りなさを感じたり、給与の低さに不満を感じたりして、転職を考え始めるパターンも多いようです。
特に、営業事務として営業のサポートをしていた人ならば、業務に対する知見があるため、インサイドセールスへの転職には有利になります。
カスタマーサポート
顧客からの問い合わせに的確に対応できる、カスタマーサポートからの転職も少なくありません。
電話やメール等で顧客に対応する際には、対面とは違う難しさがあります。カスタマーサービスを経験した人は、そのような基礎知識やスキルを習得済みなので、それをインサイドセールスに活かすことができます。
ただし、カスタマーサポートはインバウンド業務が多く、受け身のスタイルになります。こちらから積極的に関わる営業の仕事に戸惑う可能性もあります。
インサイドセールスへの転職もお任せください!
キャリアパス
インサイドセールスでのキャリアパスとして、どういった職種があるのかについても解説していきます。
インサイドセールスマネージャー
インサイドセールス部門を管轄する「マネージャー」のポジションがあります。チームメンバーのマネジメントから、採用活動や業務プロセスの改善など、幅広い業務に携わるようになります。長年の経験や培ったスキルが求められる難易度が高いポジションです。その分、高い収入が期待できる職種になっています。
フィールドセールス
インサイドセールスから、「フィールドセールス」へと転職する人も多くなります。フィールドセールスもインサイドセールスも、手法が違うとはいえ、同じ「営業」です。インサイドセールスの経験は、フィールドセールスに活かせます。見込み客の商談に臨む際には、次の過程を想定することができるので、顧客の本当のニーズにたどり着く確率が高まります。
マーケティングやカスタマーサクセス
「マーケティング」や「カスタマーサクセス」といった、関連職種への転職パターンも考えられます。
新人が入社したら、まずはインサイドセールスに配属させて経験を積ませ、スキルアップさせてから関連職種へとキャリアアップさせるという人材育成プロセスを採用する企業もあります。
インサイドセールスでは、日常的にマーケティング部門と関わりを持つため、マーケティングの知識が身につきます。
また、カスタマーサクセスとは、顧客が目標を達成できるようサポートをおこなう職種です。単なるサポートセンターとは異なり、顧客と密接に関わる必要があります。
いずれも、インサイドセールスでのでの経験が十分活かせる職種と言えます。
コンサルタント
インサイドセールスは、従来の営業手法と比べ、顧客と会話する機会が圧倒的に多いです。そのため、担当する業界の裏側まで、丸ごと知識を仕入れることが可能です。
- 最終目標は何なのか
- どういった数字を持っているのか
- どういった取り組みが成功につながるのか
- 会話することから得たこのような知識や情報は、コンサルタントとしての業務に役立てることが可能です。
インサイドセールスでは、「顧客のニーズを正確に把握する力」や、「伝えたいことをうまく言語化する力」などを培うことができます。それらを最大限に発揮することで、クライアントの事業改善や目標達成のための良き相談役となれるのです。
コンプライアンスの徹底やグローバル化などで、企業を取り巻く状況は複雑化しています。それに伴い、どの業界でもコンサルタントの需要は高まっています。
将来性豊かな業界なので、自身の能力を発揮したい方、より年収をアップさせたい方などは、コンサルタントを目指すことがおすすめになります。
転職を成功させるには?
近年、インサイドセールスは注目を集めており、これから求人数が増えることが予想されます。特に専門的なスキルを必要とする仕事ではないため、転職しやすい職種といえます。
ただ、単なるテレアポとは異なり、営業の一連の流れを意識しつつ、顧客とコミュニケーションを取る必要があるので、簡単な仕事ではありません。
インサイドセールスへの転職を成功させるためのポイントについて、解説していきます。
求められるスキルを把握する
インサイドセールスに限った話ではありませんが、転職を成功させるには応募職種に求められるスキルを把握することが第一です。
インサイドセールスに最も求められるスキルは、高いコミュニケーション力です。対面しないタイプの営業なので、文字や声だけで顧客と適切にコミュニケーションをとる必要があります。
誤解を生まないような言葉遣いや声のトーン、話すスピードなど、気を遣わなければならない多くのポイントがあります。また、的確な引き継ぎのためには、顧客のニーズを正確に把握する必要があります。
顧客の本音を引き出せるよう、うまく質問しなくてはなりません。顧客だけではなく、社内の他部署ともコミュニケーションを取る機会は多くなります。「マーケティングが提案した商品の企画内容を理解する」「つかんだ顧客の情報をフィールドセールスにわかりやすく伝える」必要もあります。
これらは、高度なコミュニケーション力がなければ務まりません。テレアポと同じ感覚で面接に臨んでは、はじかれる可能性が高いので、心して挑戦しましょう。
マーケティングの知識
成約率が高い顧客を選定するため、マーケティングツールを使う場面もあります。そのため、マーケティングの知識を事前に備えていれば、転職成功率も上がるでしょう。
現場で使うマーケティングオートメーションツールやSFA(Sales Force Automation)等のツールを使えるようにしておけば、即戦力として期待される可能性が高くなります。
協調性
フィールドセールスと違って、インサイドセールスでは、チームで仕事をおこないます。
特に前職が営業職だった人に注意してほしいことなのですが、今までのように個人のやり方を貫くことはできなくなります。
インサイドセールスは、チームの一員として目標を達成する職種です。そのためには、チームの仲間とうまくやる協調性は必須になります。
その他の求められる能力
上述のとおり、インサイドセールスに求められるスキルは、以下の3つになります。
-
- 高いコミュニケーション力
- マーケティングの知識
- 協調性
インサイドセールスでの転職活動では、この3つの能力が自分に備わっていることをアピールしましょう。また、企業理念や商材に対する理解、情報整理能力といった点も必要となるので、頭に入れておいてください。
未経験からでも転職できる?
結論から言って、インサイドセールスは未経験からでも、転職が可能です。未経験でも応募できる求人は、たくさんあります。
インサイドセールスでは、顧客のニーズを読み取る力や分析力、自社商品の魅力を分かりやすく伝える発信力が求められます。さらに、チーム内での円滑な引継ぎのためのコミュニケーション力も求められます。
未経験であっても、これらのスキルをアピールできれば、インサイドセールスへの転職は十分可能になります。
営業事務やマネジメントの経験も、インサイドセールスへの転職に有利であるといえます。また、第二新卒はポテンシャル採用のチャンスがあります。営業とは全く関係ない職種からの転職であっても、積極的に自己アピールしていきましょう。
まとめ
インサイドセールスの業務内容や、転職のポイントといった情報を解説してきました。「インサイドセールス」という言葉自体、耳慣れないかたも多くいるかと思いますが、今後需要増が見込まれる職種なので、ぜひ覚えておきましょう。
営業だけでなく幅広いスキルが身につくので、キャリアアップを目指す方にはおすすめの仕事です。また、さまざまな人と関わるため、高いコミュニケーション力が求められます。
人と話すのが好きな方、ホスピタリティを持って人と接することができる方などには向いているといえるでしょう。
インサイドセールスへの転職にお悩みのかたはお気軽にご相談ください!
この記事を読んだ方におすすめ
広告/マーケティング・IT業界の転職支援に強いエージェントサービス「プロの転職(旧:シンアド転職エージェント)」では、キャリアの志向性や実現したいことなどを丁寧にヒアリングさせていただいた上での「一分の一」のマッチングを目指してご提案しております。
<プロの転職が選ばれる3つの理由>
1.10年以上続く業界特化型サービスで、社長、役員クラスとの強いパイプを保有。他にはない良質・限定案件やオープンポジションが多数。
2.対応するコンサルタントは、豊富な業界経験を持つプロフェッショナル。業務レベルであなたを理解しポテンシャルを提案できるため、条件交渉も強い!
3.ただ提案するだけでは終わらない。面接同席やレジュメ添削など、あなたの大切な転職活動を徹底フォロー!
<こんな方におすすめです>
- 専門性が高く業界に特化した担当者に相談したい
- マッチング精度重視。本当に魅力を感じる企業にだけ応募したい
- 適切な意思決定をするために、スピード感も大事
- 転職した後のキャリア・年収レンジまで考えた提案が欲しい
- いま転職するのは正しいのか?メリット・デメリット両方提示してほしい
業界経験豊富なコンサルタントが、無料であなたにあった求人をご提案いたします。広告/マーケティング・IT業界での転職をご検討なら、まずは「プロの転職」にご相談ください。
関連記事
-
第二新卒は未経験職種にチャレンジできる?未経験の転職のポイントも解説
2020.02.27 転職ノウハウ
2020.02.27 転職ノウハウ
-
【広告業界あるある】これはヒドい!ムチャぶり&理不尽事件簿
2019.01.30 業界ナレッジ
2019.01.30 業界ナレッジ
-
20代のWebマーケティング担当が資格を取得するメリット
2019.03.12 業界ナレッジ
2019.03.12 業界ナレッジ
-
「理想の転職」をするための最高のタイミングの作り方~逆算の方法、インターン副業とは?
2019.07.26 転職ノウハウ
2019.07.26 転職ノウハウ
-
CMプロデューサーは制作現場の司令塔
2019.03.12 業界ナレッジ
2019.03.12 業界ナレッジ