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byプロテンMZ編集部 プロテンMZ編集部

いま最高潮を迎えるDX領域の転職の最新事情

いま最高潮を迎えるDX領域の転職の最新事情

コロナ禍により、企業はデジタルを活用した新たな働き方やビジネスモデルの構築を迫られています。デジタル技術をビジネスに取り入れるために、今採用ニーズが激しいのがDX(デジタルトランスフォーメーション)にまつわるポジションです。
昨今ではヤプリ社の稲垣吾郎さんを起用したCMがオンエアされるなど「DX」が一般化してきており、受託側/事業側を問わずビジネスの大きなキーワードとなっているのは間違いありません。
転職市場の最前線から、最新の人材要件を含めたDX転職情報をまとめます。

DXの定義

DXの定義

DXとは、デジタル技術を用いて企業に抜本的な変革を起こし、新たな価値創出の機会をもたらすものです。デジタル化というとRPA(ロボティックプロセスオートメーション)による業務効率化や省力化をイメージする人が多いかもしれません。
しかし実際は、デジタルの導入による新製品・サービスの開発や事業・組織・ビジネスモデルの本質的な変革までを指し、かなり広範囲にわたります。資生堂が2020年8月6日に業績発表の中で表明した「マーケティングにおいて2023年までに広告媒体費の90%以上をデジタルにシフトする」といったニュースも記憶に新しいように、業務効率化はDXの一部分でしかありません。

DXは主語が誰かによって意味するものが異なる

DXは企業規模やフェーズ等によって意味するものが変わるのが特徴です。
一般的に、大手企業は「デジタル技術を用いた組織やビジネスモデルの抜本的な変革」というDXの本質を捉え、人材募集をかける傾向があります。
大手はテクノロジー的な蓄積もあり十分な予算や人員を導入できるため、DX推進の部署を新たに立ち上げ、集中的にDXを推進するケースが多く見受けられます。
一方、中小企業ではAIやIoT、クラウドといったテクノロジーによる業務改善を期待して、DX人材の募集をかけるケースが多くなっています。中小企業は投下できるリソースが多くないことから、システム導入による業務効率化等、部分的な施策にとどまる傾向があります。
DXの意味付けは、業界のフェーズにも影響されます。例えばIT業界や総合電機メーカーなど元々デジタル技術に強みを有する領域では「DX=事業や会社組織を変革し新たな価値を創出する」の認識が備わっています。
一方、デジタル技術と疎遠な傾向にあるいわゆる”レガシー業界”では「DX=システム導入等による業務効率化・利便性の向上」と捉える傾向があります。例えば、小売業のDXは単にECサイトの構築であるケースが多いですし、飲食店では電子決済サービスの導入によるキャッシュレス化だったりするでしょう。
「DX系求人特集」などとまとめられていても、転職先として検討中の企業はDXで何をしようとしているのか把握するのが大切です。実際に求められることにはかなりの差があるので、具体的に何を指しているのか確実に確認することが重要です。

DX転職は今まさにトレンド!理由はコロナ禍?

DX人材への転職需要は上がり続け、今まさにトレンドを迎えています。元々、テクノロジーの発展により、AIやIoTといったIT技術に対する興味・関心は社会的に高まっていました。
2018年、経済産業省がDX実現のために経営者が押さえるべき事項を定めた「DX推進ガイドライン」を公表したことで、DX推進の動きが加速化。同ガイドラインでは「2025年の壁」という言葉が使われ、既存システムは2025年で時代遅れの産物と化すとまで述べられています。
極めつけが、コロナ禍です。感染拡大防止を目的に(あるいは良い意味での言い訳に)リモートワークを導入する企業が増えました。しかし、クラウドやネットワークなどインフラ構築が遅れていた企業では社員の管理等どうして良いか分からず、リモートワークに踏み切れなかったところもありました。
社会的に高まったリモートワークへの要請に対応できなかった苦い経験から、DXの推進を喫緊の課題に据える企業は増えています。
また、外出自粛に対応するため、デジタル技術を用いた新たなサービスを展開する企業も出てきました。例えば、直近ではセブンイレブンがスマホで注文できる宅配サービスを開始すると公表したばかりです。在宅診療制度や遠隔医療の成長も注目を集めています。
DX推進ニーズは高まっており、今やあらゆる業界がDX人材の採用に積極的だと言えるでしょう。DX領域への転職を狙うなら、この機を逃す手はありません。

DX人材への需要が特に高まっている業界・企業

DX人材への需要は業界横断的に高まっていますが、その中でも特に需要が高まっている業界や企業を紹介します。

コンサルティング業界

「DXを推進したいけど、デジタルのことは全く分からない」という企業へのDX推進コンサルティングニーズはかなり大きいです。ITコンサルティングファーム以外でも、事業戦略コンサル、人材コンサル領域ではDX人材募集が活発です。業務内容としては、 経営戦略を意識した戦略立案、企画構想といった上流工程のみならず、システム構築等、実装・運用に至るまでDXの一連の流れを担当するケースが多いです。

マーケティングツールベンダー・SIer

マーケティングツールベンダー(ITベンダー)やSIerにおいても、DX人材の募集が多いです。DX需要に対応するため、ITコンサルが実装・運用など下流工程も担うようにビジネスモデルを変化させています。

従来のようにシステムの導入・刷新だけでなく、クライアントの事業を巻き込んで、事業の再構築にシステムをどう活用できるかという経営的な視点を持つ人材が求められています。

DX人材に求められる経験

DX人材に求められる経験

ご存知の通り、DXはいわゆるIT系の中でも高度なスキルや専門的な経験が必要な領域です。需要が伸びているとはいえ企業の変革を担う重要なポジションであり、採用側の目は特に厳しいためです。ここでは、企業がDX人材に求めるスキル・経験を紹介します。

マスからデジタルへの予算のアロケーション経験

広告を打つ際に、テレビとデジタルの最適なアロケーションモデルを構築したいと考える企業は多いです。マスメディアとWEBメディアの両者を俯瞰できるポジションで、広告の出し方の決定に携わった経験がある人物へのニーズは高いです。重回帰分析やシングルソースパネルなどマーケティング指標の分析もできると、なお良いでしょう。

エンジニアとしての実務経験

DXの推進にはソリューションとしてのシステム構築が求められます。そのため、javaなどプログラミング言語を駆使した開発経験を求める求人が多いです。
特に、ウォーターフォール型ではなくアジャイル開発経験を求めるケースが多い傾向があります。DXはその性質上、市場の流れの変化をいちはやく把握し、システムに反映させる必要があるためです。
また、SaaSなどクラウド上での開発経験や、要件定義の策定など上流工程の経験が好まれます。PMやPLなどプロジェクトを回す立場の経験があれば、さらに有利です。

開発を主導した経験

DXの推進にはソリューションとしてのシステム構築が必要なので、開発を主導した経験があると好ましいです。開発言語を実務で用いているエンジニアやWEBディレクターのほか、共通言語でエンジニアと会話できるなら、PMやPLの経験でも問題ありません。開発経験の具体例ですが、ウォーターフォール型ではなくアジャイル開発経験を求めるケースが多い傾向があります。DXはその性質上、市場の流れの変化をいちはやく把握し、システムに反映させる必要があるためです。

コンサルティング経験

クライアント企業のDXを推進する業務では、コンサルティング経験を求めるケースが多いです。例えば、SIerやITコンサルティングファームにおける、新規事業開発の企画・提案などです。
DXを推進したいがどう進めれば良いか分からないというフェーズの企業が多いため、DXの全体像を描ける人材は重宝されます。
自社のDX推進を担う立場でも、プロジェクト責任者のポジションであれば、コンサルティングで培った提案力は必要不可欠です。DXにかかる取り組みを経営層に説明し納得させる役割が求められ、システム開発のベンダーなどとうまく連携を取る必要があるためです。

新規事業開発経験

企業にとって、DXは未経験の領域です。このため、DX人材には新規事業開発経験を必須とする企業は多いです。
必ずしもDXと関係のある事業経験の必要はありませんが、ソフトウェア・システム構築といったIT系のソリューションによる事業の立ち上げ経験が好ましいです。
また、事業会社であれば、その事業領域における製品・サービス等の新規立ち上げ経験を必要とするケースもあります。

DX領域人材の年収

DXの年収レンジは、おおよそ500~1,200万円程度です。戦略立案やソリューション策定など上流工程に携わるポジションの方が、年収が高い傾向にあります。
システム構築エンジニアなど下流工程を担うポジションでは、年収が低く、500万円以下のスタートとなる可能性もあります。
年収アップを目指すなら、コンサルティングや新規事業開発の経験を活かし、DX推進のマネジメントに携わるポジションを狙いましょう。

まとめ

コロナ禍の影響で、DX人材の採用ニーズは今まさにトレンドです。ただ、DXが意味するところは企業によって異なるので、希望する企業がDXに何を求めているか把握することが重要。キャリアアップを目指すなら、DXの企画立案等、ゼロベースで携わることができる企業を選ぶのがおすすめです。

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この記事を監修した人 プロテンMZ編集部

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