by飯田賢平
企業を知るには社長から!ITベンチャーのカリスマ社長9名の想いを紹介
企業研究では、事業内容や職種などと同様、社長についても深くリサーチする必要があります。特に、自ら会社を興すケースが多いITベンチャーでは、社長の考えが会社の事業や制度に色濃く反映されています。
今回は、ITベンチャーで成功をおさめたカリスマ社長の経営や人材に対する考え方をご紹介します。ITベンチャーへ転職したい方にとって、参考になる内容なのでぜひご一読ください。
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目次
企業を選ぶ上で社長を知るメリット
転職活動の際は、社長や経営陣も注目しておきたい要素のひとつ。とくにベンチャー企業では社長との距離感が近いため、社長との相性はとても大事です。
実際、入社を決めた理由として、業界や条件よりも、その職場になじめるか・自分に合うかといった「働く人」や、いわゆる「カルチャーフィット」を重視する人は多い傾向があります。
企業を選ぶ際に社長を知るメリットをもう少し詳しく解説しましょう。
最終面接は社長面接が多い
一次面接・二次面接を通過していよいよ最終面接となった時に、面接官が社長というケースはよくあります。社長面接で最もみられるポイントは、人間性のフィーリングです。
この人物は社風や企業に合うのか、会社のトップであり採用決定権を持った社長の目から判断されるのです。社長のことを事前にリサーチしておけば、気に入られる可能性が高まり採用につながりやすくなります。
ベンチャーは社長の影響が大きい
ベンチャー企業は創業者が自ら起業して起こした会社が多いため、理念や事業方針に社長の考えが強く反映されています。
そのため、「社長を知る=会社を知る」といえるのです。会社を興した経緯や、なぜこの事業をはじめたのかなど、社長の考え方をしっかりリサーチしておきましょう。
カリスマ社長の思想を紹介
ITベンチャー企業は、革新的で斬新な知識や技術を武器に、大企業が手の届かない分野でITサービスを展開する企業です。このため、ITベンチャーの社長には豊かなアイディアをもつクリエイティブな人物が多いといえます。
また、仕事に対してストイックだったり、卓越した能力を保有していたり、ビジネスマンとしても優秀な人材ばかり。さらに社交的だったり、人を惹きつけるスピーチができたりと人間的な魅力にも溢れています。
この章では、自身のカリスマ性を活かして事業を成功させてきた、社長の経営や人材への考え方がどのようなものなのか紹介します。
メルカリ山田進太郎社長
大成長を遂げ、フリマアプリ市場で一躍シェアNo.1に躍り出たメルカリ。メルカリは「GO BOLD(大胆に行こう)」というバリューが特徴です。
山田進太郎社長は
「一般的なセオリーを越えたチャレンジを続けていくことで、通常ではなし得ることができない結果を手にしてきた自負があります。
失敗を恐れず、数多くの失敗から学び続けることで、発展を続けていけると信じています。」
と語っています。
また、優秀な人材の判断基準として、自分の仕事にこだわりすぎないことを挙げています。
自分の役割に固執せず、業務範囲を広げ、さまざまなことができる人材という意味です。このような人材が5人いれば、ひとつのものが出来上がるとも述べています。
加えて、経営経験がある人にも魅力を感じると発言しています。
経営では必要なことは何でもやらなくてはいけないので、専門外の知識が身に付きます。さらに、失敗の経験も豊富なため、「ここが悪いんじゃないか」と間違いに早急に気づけるのです。
経営経験があり、失敗にも向き合ってきた人は優秀な人材である可能性が高いとの考えを持っています。
ラクスル松本恭攝社長
印刷業界に革命を巻き起こし、毎年売上を伸ばし続けるラクスル。「仕組みを変えれば世界はもっと良くなる」をビジョンに掲げ、独創的な事業に取り組んだ創業者の松本氏は、「スティーブジョブズの申し子」との異名がついたほどです。
松本社長は、社員が大量に離職し辛い思いをした経験から「経営者にとって一番重要な仕事は採用」と述べています。
経歴だけチェックしビジョンに共感していない人材を採用したために大量辞職が生じたと考え、採用は人事に任せずリーダーが主導を取るべきだと考えています。
そして、採用の際は、自分より優秀な人を採用することに重点を置いています。優秀でない人は、自分の子飼いを連れてくるため、組織がどんどん劣化してしまうのです。
この意識を役員たちにも徹底して広めた結果、今は良い形となったと述べています。
松本社長はイノベーションを大切にしているため、求める人物像でも、常に成長意欲を持ち新しいことにチャレンジしていける人材を挙げています。
クラウドワークス吉田浩一郎社長
創業以来初の黒字化を達成したばかりのクラウドワークス。今でこそ成功しつつある企業と言えますが、創業期は社長が社内で孤立してしまう異常事態が発生していました。
しかし、外部コンサルタントを導入し組織づくりの大切さに気付き、社員と向き合うよう努めた結果、社員や経営陣が同じ方向を向いてくれるようになりました。
つらい経験を経たからこそ、今では新しい挑戦も楽しく取り組めるようになったと語る吉田氏。今では社内で「トップが楽しそうにしている会社で働くのは楽しい」と声があがるほどになりました。自身も「トップが日々楽しむこと、そして希望に満ち溢れていることは大事」と語っています。
人材に対する考え方としては、UX(ユーザー体験)を高める意識が技術者のなかにあることが重要と捉えています。
いかに機能やデザインに優れたシステムを構築するのではなく、ユーザーが画面内でいかに気持ちよく感動を味わえているかという視点が大切なのです。
このため、社内で開発する際は、UX向上をポイントに掲げています。エンジニアや企画など職種を限定せず、全社的にUX向上を課題に取り組むと述べています。
株式会社ZEALS清水正大社長
株式会社ZEALS(ジールス)は「日本をぶち上げる」という強い志のみで、具体的な事業像もないまま創業した会社。
この熱意は本物で、猛勉強がたたり2回も入院したほどです。
最初は何をすれば良いかも分からない状態なので、「日本をぶちあげるために何をすべきか教えてほしい」と企業に片っ端から営業をかけました。
一見効率が悪い方法に思えますが、清水氏は近道だけはすべきじゃないと考え、敢えてこのような方法を取ったとのこと。
今はネットで情報をサッと入手できる分、情報を得ただけで自身が体験したように考える人が増えましたが、そうなることだけは避けたいと考えたのです。
前もって情報をいくら集めても、悩みや不安は消えません。最初にやりたいことを決めて、自分の選択が正しかったのだと思えるまで、愚直に努力を続けることが大切だと述べています。
挑戦を成功に導くためには、それが唯一の手段と考えています。
強い志を持つ清水社長ですが、人材に対しても、強い意思やビジョンを持った人を求めています。
プリファードネットワークス西川徹社長
創業者の西川徹氏は子供の頃からプログラミングが趣味で、中学生の頃にはすでに自作のゲームを友達に見せるほどの腕前でした。
大学生時代はバイオベンチャーでアルバイトし、ベンチャー企業の楽しさを実感したことで、起業の道へと進みました。
若手エンジニアに求めることとして、「常に勉強し続けること」と「多様性に理解を示すこと」の2点を挙げています。
いくら今優秀なエンジニアだとしても、技術の移り変わりが激しい中、勉強を続けなければ生き残ることはできません。成長速度や知識の吸収、好奇心が求められます。
また、自分が見てきた世界だけでなく、見えていない世界に目を向けるのも重要です。自分の持っている知識に、知らない知識を組み合わせることで新しい分野を開拓していこうとするメンタリティーが求められるのです。
そして、若手へのメッセージとして、自分の面白いこと、楽しいと思えることをやるのが大切だと述べています。途中で「こっちのほうが面白そうだな」と思ったら、分野を変えても構いません。
自分の限界を定めず、色々なものにチャレンジしてほしいと考えています。
FREEE佐々木大輔社長
中小企業や個人事業主に向けて、クラウド会計ソフトを提供してきたFREE。会計ソフト『freee』は今では100万社以上の企業に導入されるようになり、急成長を遂げました。
佐々木社長は、組織づくりの考え方に関し、こう述べています。
「中小企業の段階で大切なのは、おそらく今取り組んでいる事業をどれだけ着実かつスピーディーに進められるか、です。
新しいことに取り組みたいところですが、一旦は我慢し、目の前のことに集中してもらう。成長の初期段階は、泥臭い作業を地道にこなし土台をしっかり固めることが重要だと思います。」
その段階を乗り越えてはじめて新しいことに挑戦するフェーズに進めるとの考えを持っています。
IT業界ではさまざまなサービスやテクノロジーが注目されています。
佐々木社長は「浮足立って先を見すぎないことも大事」だと述べています。最先端技術に頼らず、足元の課題に取り組み、多くのユーザーにとっての本質的な価値は何なのか、常に考えていくのです。
経営や人材に対する考え方はそれぞれ
成功したITベンチャーの社長の考え方を見てきましたが、人によって考え方は大きく異なります。
例えば、ZEALSの清水社長は具体的な事業もないまま壮大な志だけを武器に走りだしました。一方、FREEの佐々木社長は一つの事業が成功したら、次の事業に乗り出すという堅実な考えです。
元々の性格もありますが、出会ってきた人物やバックグラウンドも異なりますから、理念やビジョンに違いが生じるのは当然でしょう。
採用されるために大切なのは、社長の考えに対して自分が心から共感できる企業を選ぶことです。
この人についていこうと思える社長の下で働けるなら、働く中で困難に出くわしても、モチベーションを維持し苦境を乗り越えられるでしょう。
まとめ
ITベンチャー企業に転職したければ、社長の考え方を知ることが重要です。最終面接で有利にはたらく可能性が高いですし、社長を知ることは会社を深く知ることにつながります。
そして、成功してきた経営者は、みな自分の信念を信じ実現するために努力を続けてきました。学ぶべきところ、盗むべきところは多くあるでしょう。
社長によって考え方や価値観は異なるので、自分と感覚が近いなと感じる企業を選ぶことをおすすめします。
社長を徹底的にリサーチし、ぜひあなたにとっての理想の企業を見つけてくださいね。
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