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ビジネスディベロップメントになるにはどうする?転職に必要な情報を網羅

メルカリやラクスルなど、いま勢いのあるIT系企業を中心に、ビジネスディベロップメントという職種が登場し、話題を集めています。

「具体的に、どういう仕事をするのかは掴めていないが、華やかなイメージがあって憧れる」と感じている方もいるでしょう。

今回は、ビジネスディベロップメント(以下「ビズデブ(BizDev)」)の仕事内容や年収、キャリアパス、転職のポイントなどさまざまな情報を紹介します

最後まで読めば、憧れのビズデブに転職できる確率が高まることでしょう。

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ビジネスディベロップメントの仕事

ビジネスディベロップメントの仕事

一言でいえば、事業未満の段階のモノを事業のレベルにまで持っていく役割を担います。その役割の中で、既存事業における効率化、事業領域の拡大などを視野に入れて行います。

新規事業においては、文字通り事業そのものの開発すること、またそのために必要な資本提携や業務提携などにも携わります。

このように、企業がどのフェーズに属するかによって、業務内容は以下のように多岐にわたります。

  • 新規事業開発
  • 既存事業の拡大
  • アライアンスや業務提携・資本提携
  • M&A

たとえば成長期の企業であれば、収益モデルの構築が求められますし、成熟期の企業なら事業再構築や新規事業開発が必要となるでしょう。

近年は、市場規模の縮小を受け企業自体の生き残りをかけての、サービス・製品の多角化や他社との業務提携などの戦略を講じる企業が増えています。

このような状況を受け、事業開発を専門的に担当する仕事への要請が高まったことが、ビズデブという職種が生まれた背景となっています。

多くの人にとって聞き馴染みのない言葉かもしれませんが、外資系やスタートアップ企業などでは、職種として設けることが一般的になってきました。

一般的な業務の流れは、以下の通りです。

  • KPI/目標の設定
  • 目標を達成するために何ができるかアイディア出し
  • 出したアイディアが実現可能なものか検証
  • 事業として走り出しても良いか経営陣と協議
  • 社内他部署との交渉や業務提携
  • スペック、マニュアル作り
  • チーム結成
  • PM(プロジェクトマネージャー)となり商品が世に送り出されるまでリード
  • 最後に①を達成できたか確認

ビズデブの仕事は、登場してまだ間もないこともあり、これといった明確な定義がありませんが、基本的にビズデブの担当者は自社がどの領域へ事業を拡大することが、企業価値を高められるのかを考え企画を立案し、事業ポートフォリオを描いていくダイナミズムあふれる仕事と言えます。

ただ、企業規模によっては、大企業は意思決定に時間がかかるケースが多いため、ひとつの事業開発に年単位の期間を要することがあります。

特に日本の大企業は、新しいことに消極的な傾向も強く、経営陣の説得にかなりの時間をかかることもありビズデブが目標達成するまでにかなりの時間を要します。

一方、ベンチャー企業やスタートアップは、短期間で事業のグロースを繰り返すことが多いためスピード感があります

改善点や問題点は業務を進めながら見つけていくというスタンスで、とにかく動きが速いのが特徴です。

ビジネスディベロップメントの具体例

ビジネスディベロップメントの具体例

ビズデブの仕事は業務範囲も広く抽象的なので、どのような業務かイメージを抱けるよう、具体例をいくつか紹介します。

メルカリ

メルカリでは、事業活動の中で足りない部分を見つけそれを補うために、外部からリソースを引っ張ってきて、内部と結びつけるのがビズデブの役割となっています。

「配送」と「決済」の2つの分野の、プロダクトと事業を成長させるためにパートナーシップを結びました。

配送ではヤマト運輸とアライアンスし、「らくらくメルカリ便」をスタートさせ、決済ではセブンイレブンやファミリーマートと提携し、コンビニでの支払いも可能としました。

マネーフォワード

自社で提供する自動家計簿サービス「マネーフォワード」や、ビジネス向けクラウドサービス「MFクラウドサービス」を拡散するために、他企業との協力が必要と考えました。

そこで、ビズデブの役割は、一緒に課題を解決するパートナーを見つけ提携することとしました。具体的に解決するそのパートナーは、金融機関や会計事務所などです。

企業が抱えるお金の問題の相談先は、税理士の先生が多いため会計事務所などとアライアンスを行い、共に中小企業の問題を解決に導いていきます。

Gunosy(グノシー)

グノシーもマネーフォワードと同じく、アライアンス先を探すことがビズデブの主要な業務のひとつになっています。

パブリッシャーやアドネットワークサービスを提供する企業が、主なアライアンス先になります。

そして、ニュースアプリは、いかにユーザーにインストールしてもらえるかが重要なので、携帯キャリアとも提携しています

年収はどれくらい?

年収はどれくらい?

ビズデブの年収は、事業開発チームのどのポジションに就くかによって大きく異なります。

メンバークラス:300~500万円

業種や企業によって年収の幅がありますが、多くは300~500万円程度です。メンバークラスの業務としては、企画案の内容を実行に移しフィードバックを行い、改善につなげていというものです。

メンバークラスは、特別な経験がない第二新卒や20代後半でも採用される可能性がありますので、転職時には若手ならではのチャレンジ精神やフットワークの軽さなどをアピールすると良いでしょう。

メンバーで実績を残せば、リーダーに任命される可能性も考えられます。

事業責任者クラス:500~1000万円

これも企業や業界によりますが、事業責任者クラスとなれば、年収1,000万円達成も夢ではありません。

ただ、成果が求められるため、募集時の要件も厳しくなります。企業や職種によって求められる能力は異なりますが、実務経験はほぼ必須となります。

海外展開を推進する企業なら、新規事業開発の経験に加え、高い語学力が求められる可能性も高いことを覚えておきましょう。

ビズデブに就く人の前職は?

ビズデブに就く人の前職は?

多いのは、ビズデブの職務柄、新規事業開発や経営企画、事業企画の経験者です。実際の求人でも、新規事業開発やアライアンスなどの経験を求める企業が多く見受けられます。

ただ、未経験でもコンサルティングファームや、投資銀行などで外部の企業相手にコンサル業務を行ったことがあれば、採用してもらえる可能性も十分あります

また、業界や職種と親和性が高ければ、法人営業の経験も有利に働きます

キャリアパス

キャリアパス

ビズデブの将来として真っ先に考えられるのは、CXO(体験の最高責任者:Chief Experience Officer)です。

CEOが企業の経営に関する意思決定権を持つのに対し、CXOは日々の業務や機能面における最高責任者です

また、事業の統括・推進を行うCOO(最高執行責任者)になるケースも考えられます。

いずれにせよ、企業のトップ、もしくはそれに近い存在の立場で働く可能性が高いでしょう。

転職を成功させる方法

転職を成功させる方法

ビズデブへの転職を成功させるためのポイントをいくつかご紹介します。高いスキルや豊富な実務経験が求められるケースが多く、正直に言うと、転職は簡単ではありません。

紹介するポイントを参考に、少しでも成功率を高めていただけたら幸いです。

新規事業開発や企画業務の経験

もし、あなたが事業開発や企画など、新しく事業を立ち上げる業務に携わったことがないのであれば、いきなりビズデブを目指さずに事業開発の経験を積むことをおすすめします。

ビズデブの求人の多くは、「新規事業開発の経験者を求める」と記載しています。つまり、その経験が無いのであればスタート地点にも立てないのです。

新規事業開発は、企業の全ての業務のなかでもかなり重要なポジションですから、経験者でないと安心して任せられないと考えられがちなのです。

担当するにあたり、求められるモノはセールス、ファイナンス、マーケティング、法務、戦略立案、事業理解力などの基礎能力と、コミュニケーション力と交渉力、周囲の人を巻き込むパワーなど多様な資質が求められます。

その他にも、この職種はビジネスマンとして、かなり高度で幅広いスキルも求められます

スキルアップの意味でも、まずは経験を積むことに注力するのがベターです。

現職で、事業開発や企画の部署に異動するのも良いですし、それが無理なら転職も検討しましょう。

あなたが20代で若ければ、チームメンバーの求人に応募し内部からビジデブを目指すことも可能です。

現職と同じか近い業界の求人に応募

現在勤めている業界と同じ、もしくは近い業界なら、未経験からでもビズデブになることも不可能ではありません。

業界に関する専門的な知識を備えたうえで、一定のマネジメントや法人営業経験など、ビズデブの業務に関連する経験があれば、採用される可能性も考えられます

たとえば、外国人旅行者向けにレストランメニューの情報を提供するサイトを運営する企業では、求人の条件として「インターネット業界、もしくは流通・小売業界での経験」を挙げています。

人を巻き込んで何かした経験

先述した通り、ビズデブに一番求められることに「人を巻き込む力」があります。

そのため、転職時には人を巻き込むだけの人間的魅力が備わっていることをアピールする必要があります

リーダーやマネジメントの経験をアピールするのも悪くはないのですが、自分の理念を打ち立てそれに対して、周りが協力し合い目標を達成したという経験があれば、より好ましいでしょう。

ちなみに3000億円の事業を生み出す「ビジネスプロデュース」戦略 なぜ、御社の新規事業は大きくならないのか?(著書:三宅 孝之,島崎 崇)という本のなかでは、ビジデブに必要な素養として

  • 項目前向きで明るい
  • 謙虚で素直
  • 自分の意思がある

の3つを挙げています。

これらの素養が自分にあるとアピールできれば、人間力の高さが面接官に伝わる可能性が高いでしょう。

まとめ

まとめ

ビジネスディベロップメント(略してビジデブ)とは、一言でいえば事業開発を担当するポジション。新規事業開発、既存事業の拡大、アライアンス、業務提携、M&Aなど業務範囲は幅広いです。

実際に担当する業務は企業・業界などによって異なるため、求人をよく確認しましょう。多くの面で高度なスキルが必要で、さらに人間的な魅力も求められることから、転職難易度はかなり高くなります。

その他の求められるスキルとして、強靭な精神力に遂行する強いマインド、新事業を開発するにあたっての経営者目線や、事業アライアンスに関連するスキルなども意識しておきましょう。

場合によっては、いきなりビズデブを目指すのではなく、スキルを身につけるため、関連職種に転職するのも選択肢のひとつではないでしょうか。

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10年後、20年後に生き残る人材になるためには?キャリアコンサルタント目線の市場価値

Webデザイナーは情報サービス業!?具体的な仕事内容とその将来性について

制作会社や広告代理店を問わず、Webメディアに関する職種の求人ニーズが高まっています。様々なモノのデジタル化が進んでいる時代。今後もWebやインターネットの需要が高まっていくことは、疑いもない事実と言えるでしょう。
新聞や雑誌など紙媒体の広告費は、横ばい・減少傾向にあります。それに対し、Webメディアはテレビの次に広告費がかけられたメディアにまで成長してきています。このことからも、その必要性と将来性を感じることができます。
そんな需要が高まりつつあるWebメディアでの業務を行う職業が、Webデザイナーです。
しかし、Webデザイナーとは、いったいどのような職業なのでしょうか?
今回は、Webデザイナーという職業を掘り下げるために、現役のデザイナーである筆者がじっくりと解説していきたいと思います。

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Webデザイナーは「情報サービス業」

Webデザイナーは「情報サービス業」

「Webデザイナー」という職業は歴史が浅いため、「具体的に何をする職業なのかよくわからない…」という方が多いのではないでしょうか。

Webデザイナーとは

Webデザイナーとは、その名のとおりWebサイトのデザインをする人のことです。

PhotoshopやIllustratorなどのグラフィックソフトを使用して、Webサイトのデザインを行います。

さらに、そのデザインをもとにHTMLやCSSなどの言語を使用して、実際にWebサイトの制作も行います。

Webデザイナーは「情報サービス業」

Webデザイナーにとってメインの仕事は、デザインだと思われがちです。

しかし、それは違います。Webデザイナーはクリエイティブ業ではありません。Webデザイナーは「情報サービス業」なのです。

接客業のようなサービス業では、顧客の満足を得ることが大前提ですよね。

実は、Webデザイナーでもそれは同じなのです。顧客に対してデザインというサービスを提供し、満足を得ることが前提になるのです。

日々スキルの更新が求められるWebデザイナーの仕事

日々スキルの更新が求められるWebデザイナーの仕事

2000年頃から世界的なIT革命が始まり、Web業界は他業種と比較すれば恐ろしく速いスピードで日々変化を遂げています。

それに伴い、Webデザイナーの仕事にも、変化が求められるようになってきています。

多岐に渡るようになった業務内容

10年以上前のWebデザイナーなら、ディレクターからの指示のもと、ワイヤーフレームを作ったりデザインをしたりなど、分業に終始することができていたかもしれません。

しかし、2015年頃になると、コーディングがWebデザイナーの主な業務へと変化してきました。

さらに、Webページのデザイン、企画設計やコーディングなど、Webデザイナーの業務内容は多岐にわたるようになってきています。

さらに、近年ではサービスの売り上げやクライアントの成果に貢献することも求められているのです。

日々トレンドやスキルを更新

特にCSSに関しては、Webデザイナーの必須スキルとなってきました。さらに、jQueryやWordPressなどの普及により、これらのツールの重要性も上がってきています。

近年ではJSフレームワークの登場により、HTML、CSS、JavaScript、などを使いこなすフロントエンドの知識が重要視される傾向にあります。

また、バージョン管理システムであるGitの需要も高まり、WebデザイナーにもGitの利用が求められるケースも増えてきました。

このような背景をみると、Webデザイナーは新たなツール・フレームワークの登場に合わせ、日々トレンドやスキルを更新し続ける必要があることが分かります。

必要とされる能力とニーズの変化

Webデザイナーとエンジニアの境界線は、今後薄くなっていくと考えられます。

なぜなら、Webデザイナーにも下記のような2つの能力が大きく求められるようになるからです。

  • コーディング知識
  • コミュニケーションスキル

この2つの能力が大きく求められていく事になるからです。順番に見ていきましょう。

コーディング知識は必須レベルになる

元々は、ビジュアルをデザインする「デザイナー」と、システムを構築する「エンジニア」は、異なる職業とされていました。

しかし、ひと昔前の静止画ベースのWebサイトからは一転。現在は、インタラクティブな演出やモーショングラフィック、マイクロアニメーションなど、デザインとコーディングが密接に関わる部分が増えてきていますよね。

そのような背景から推測すると、今後Webデザイナーは、ある程度のコーディング知識はもはや必須レベルとなってくると考えられます。

コミュニケーションスキルも重要

また、センスのあるWebデザインをする能力はもちろんですが、ユーザーを意識した機能性・視認性を高める能力も求められてくるでしょう。

商用サイトが提供するサービスや情報の種類、コンテンツの意図などを理解した上で、最適なデザインを提案する必要があります。

そのためには、クライアントとコミュニケーションをとることも重要であり、高いコミュニケーションスキルは仕事の幅を広げる最強のツールにもなるのです。

Webデザイナーになるには?

Webデザイナーになるには?

Webデザイナーになるには、さまざまな方法があります。しかし、自分の経験やスキルによって、その選択肢は変化していきます。

まずは経験を積むことから

最初からフリーで働くWebデザイナーも多いです。しかし、まずはWeb系の制作会社に入社して、経験を積むことが一般的です。

それ以外にも、自社でWebサービスを展開している企業やベンチャー企業などに入り、経験を積むのも良いですね。

最近では、Webデザイナーの求人の需要が高まり、「未経験可」のケースも増えてきました。とはいっても、経験を積んで、ある程度の基礎知識を身につけておくに越したことはありません。

スキルを身につけておこう

Webデザイナーはビジュアルデザインを含め、UIデザイン、情報設計、体験設計など、幅広いスキルが必要です。

そのため、 企業によってWebデザイナーに求めるスキルや役割に違いがあります。

自分が経験してきたことや、やりたいことがどの領域に当たるのか、転職する際には十分チェックしておきたいところです。

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年収の現状

転職関連のクチコミ情報を提供する転職会議によると、Webデザイナーの平均年収は350万円前後といわれています。

もちろん、持っているスキルによって給与のベースは変わります。高いニーズのあるスキルを持った人なら、年齢や経験年数に関わらず平均以上の給与を貰っている人も多く存在します。

年収はスキルの需要と供給で変わる

インターネットで検索すればいくらでも情報が出てくるので、現代はWebデザインを非常に学びやすい環境です。

そのため、以前に比べてWebデザイナーへの参入のハードルが下がっています。

さらに、IT業界からWebデザイナーへ転職する人も増え、競争率の高さが急上昇。

スキルと人が飽和すれば、制作単価や平均給与が下がっていくのは必然です。そのため、市場での需要が高いスキルを持っていないと、平均年収を超えることは難しくなるでしょう。

需要のある場所に行くという手もあり

誤解のないように補足しておくと、利益に直結しなければ、どんなに高度なスキルを持っていたとしても給与はそれほど上がりません。

ただし、その企業が必要としているニーズの高いスキルを持っていれば、給与アップに直結します。

自分の持っているスキルを武器に、需要のある場所に行くという方法をとれば、平均年収を超えていくことも難しくないでしょう。

キャリアパスは大きく分けて3種類

働く上で気になるのが、将来性。ある程度の年齢になれば誰でも気になる部分ですが、一体どのようなキャリアパスがあるのでしょうか。

キャリアパスには、大きく分けて次の3つの選択肢があります。

①Webデザイナー上位職へ

これまでのWebデザインの知識を活かし上位職であるWebディレクタープロジェクトマネージャーへと進む、というパターンです。

情報設計のプロとして、Webデザイナーをまとめつつ、事業KPIの達成のため、スケジュールや工数管理を行うのがこの役職の仕事です。

人を動かすための能力や交渉力・バランス感覚が重要となってきます。

②視覚表現のスキルを磨く道へ進む

デザイナー的スキルを極めていく、というパターンです。例えば、アートディレクタープロジェクトマネージャーがあります。

視覚表現分野の責任者となり、デザイナーの総括を担当します。こちらもWebディレクター同様、コミュニケーションスキルが重要になってくるでしょう。

③ITエンジニアに進む

Webデザイナーとして得たスキルを活用し、ITエンジニアの道を極めるパターンです。

例えば、ユーザー体験を演出するUI/UXデザイナーや、インターフェイスを構築するマークアップエンジニアなどのスキルを極めます。そして、最終的にはフロントエンジニアを目指します。

コーディングが何より好きで、技術面を極めていきたいと考えるWebデザイナーにおすすめです。

今後のWebデザイナーとしての生存戦略

ますます競争が激化すると考えられる、Webデザイナー。今後もWebデザイナーとして生き残るためには、戦略が必要になります。

シンプルな「強み」を持つ

今後Webデザイナーとして生きていくのならば、シンプルな「強み」を持つべきです。

だれにも負けないようなコアスキルを持っていることが、自分のウリになりますし、自信にもつながっていきます。

さらに、「自分にはどんなスキルがあり、それがどうサービス向上をさせるのか」を論理的に説明できる能力があれば最強です。 

スキルの掛け合わせ

さらに、コアスキルとサブスキルを組み合わせた、スキルの掛け合わせも強いですよね。

例えば「SEOの知識×デザイン」であれば、アフィリエイト業界に強いWebデザイナーになれます。強みが曖昧なWebデザイナーよりも、企業からの評価がグッと上がるはずです。

また、「デザイン×Webマーケティング」ならば、サイト運営を丸々任せられるWebデザイナーとして、需要が増加することでしょう。

Webデザイン業界は、「これを学んでおけばOKです」といったような簡単な世界ではありません。しかし、逆に考えれば変化に柔軟に対応できる人は向いている職種といえます。

まとめ

インターネットが生活の隅々にまで浸透してきている現代。

Webサイトの制作は、あらゆるビジネスにおいて必要不可欠になっていて、今後も需要が伸びていくと考えられます。

まだまだ成長過程のIT業界、Webデザイナーは、これからも様々なシーンで活躍できる可能性のある仕事といえるでしょう。

それでも、先行き不安なこの時代…

Webデザイナーとしてのキャリアに関して悩まれた際は、お気軽にプロの転職コンサルタントにご相談ください。

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【現役デザイナーが解説】デザイナーとしてのキャリアアップを考えると、ベンチャーへの転職は合理的かもしれない

実力主義であるベンチャー企業は、自身のスキルを磨きたいデザイナー達にとって、大変魅力的に映るのではないでしょうか。

ベンチャー企業に関するJVRデータベースを作成するジャパンベンチャーリサーチの調査によれば、2018年のベンチャー企業の資金調達額が3,800億円を超えたといいます。

また最近では、大企業がベンチャーに出資するケースも増えており、ベンチャー企業の勢いは今後ますます伸びていくでしょう。

外から見ているとベンチャー企業には特有の不安定感に不安を感じる部分もありますが、内情を知ればキャリアを積むにはとても合理的な環境でもあります。

筆者はベンチャー・中小・大手企業にてデザイナーとしてのスキルを詰み上げ、現在では独立しているデザイナーです。

この記事では、現役デザイナーである筆者が、デザイナーとしてベンチャーで働くこと、ベンチャー企業に転職することについて解説します。

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今後私たちデザイナーに求められるのは「スキルチェンジ」である

今後私たちデザイナーに求められるのは「スキルチェンジ」である

近年、AI技術(人工知能)の急速な発展により、デザイン業界に静かな動揺をもたらされています。簡単なグラフィックの自動作成や、ミリ単位の自動調整が可能となったのです。

まだ広くは浸透していないものの、今後導入する企業や印刷所は増えていくでしょう。『DTP』という言葉をあまり聞かなくなったのも、このような背景があるからです。

広告代理店の専属デザイナーや印刷所の社員達などが、簡単なグラフィックをこなせるようになる時代が、すでにそこまで来ています。

デザイナーという職業から離れて考えてみても、今や終身雇用というモデルの崩壊が徐々に進んでおり、「大手」という太い柱が揺らいでいるのが現状ではないでしょうか。

そのような背景において、今後私たちデザイナーに求められることは「スキルアップ」というよりも「スキルチェンジ」です。

紙媒体の急速なデジタル化、新たなWebサービスの急増、単純作業のAI化など、ひと昔前のスキルが役に立たなくなり、必要・不必要なスキルを見極める目が重要になってくるのです。

ではそのようなスキル・経験を合理的に積むならどうすればいいのでしょうか?結論からお話すれば、ベンチャー企業への転職が良いのではないかと思います。  

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大手とベンチャー、キャリアアップを考えるならどちらが良いか?

大手とベンチャー、キャリアアップを考えるならどちらが良いか?

デザイナーとしてのキャリアアップを考えた場合、その道は大きく分けて2つあります。

  • 大手・中小企業で経験を積む方法
  • ベンチャーで一気に経験を積む方法

この2つです。どちらが「正しい」かというと一概には言えません。

なぜかというと、会社の環境などに依存する要素が多いからです。ただ、合理的な観点から言えば、ベンチャーで経験を積むほうが良いでしょう。

ベンチャー企業特有のスピード感は、スキル・精神面・闘争心など、あらゆる部分で大きく成長する可能性がありますし、「学び続ける意志」を保ち続けられるなら、短期間での大きなスキルアップも夢ではありません、しかし、そのようなメリットの影に隠れるように、デメリットも数多く存在します。

ベンチャー企業向けのデザイナーとは?

ベンチャー企業向けのデザイナーとは?

それでは、ベンチャー企業に向いているデザイナーとは、どんな資質を持っている人でしょうか?それは、

  • いま必要なことを臨機応変に考えられる人
  • 必要のないことを切り捨てられる目を持つ人
  • 変化のスピードに耐えられる人

です。順番に解説していきます。

(1)いま必要なことを臨機応変に考えられる人

大手・中小企業では、会社の規模が大きければ大きいほど、規範が存在しないと組織としてのまとまりが薄くなります。

ですので、大手になるとルールや規範に束縛されてしまう傾向にあるのです。 対して、ベンチャー企業の大きな特徴として間違いなく言えるのは「自由度」でしょう。

ベンチャー企業では、ルールや規範がない状態の中働いていく必要があり、臨機応変に対応し、自身で考え、行動することが必要となってきます。

デザインのスキルを手取り足取り教えてくれるような上司や先輩もいないので、実務から積極的に「学んでいく姿勢」が大事です。

スタートアップデザイナーとしてベンチャーに就職した知人によれば、あまりに価値観が広がりすぎた結果、自身のビジョンが見えなくなってしまったことがあったそうです。

入社当初、会社の規模が小さく、駆け出しの段階であったので、企画からリソース管理、営業からライティングに至るまで、デザインに関すること以外の業務も行なっていたそうです。

一見すると「学びが多い職場」のように思えますが、本人はむしろ逆で、「今の自分に何が必要か教えてくれる人がいない」ことが大きなストレスだったそうです。

熱量のある社員や、常に新しいことに挑戦し続ける環境には刺激を貰ったそうですが、と同時に自分にとって必要なことを見極めることが難しくもなったのだとか。

このような「高すぎる自由度」に不安を覚える人は、教育制度などがしっかりと整っている大手に行くのが良いかもしれません(※大手=教育制度が整っているではありません)。

(2)必要のないことを切り捨てられる目を持つ人

駆け出しのデザイナーは、ビジュアルにフォーカスしてしまいがちです。

PinterestやBehanceなどの作品投稿サイトに集まる、美しいロゴタイプやUIなどに影響されてデザイナーを志した人も多いでしょう。

筆者もその一人で、大きな会社に勤めていた頃は、寝る間も削ってミリ単位の調整に夜通し時間を割いていました。

しかし、個人のデザイナーとして外からベンチャー企業に関わるようになって気づいたのは、圧倒的な「スピード感」でした。

リリースが間近に迫った案件で、ミリ単位の調整を延々と繰り返すのは、正直自己満足でしかないと悟ったのです。

また、納期を引き伸ばし、コストをただ引き上げている行為だとも考えるようになりました。 もちろん、1px単位の字間・行間の調整などの試行錯誤が無駄とは言いません。

しかし、何が必要で、何が不必要かを見極める能力が、常に成果を求めるベンチャー企業に勤めるデザイナーには必要不可欠です。

逆に言えば、フォントの選別、グラフィックに対する作業にこだわりを持ちたい人は、吟味する余裕のある大手・中小企業などに行くのが良いでしょう。

デザインの知識も腰を据えて学ぶことができます。

(3)変化のスピードに耐えられる人

ベンチャー企業とパートナーとして仕事をするようになってもう1つ驚いたことは、テコ入れがとても早いことでした。

例えば、関わっていたWebサービスのコーディングに対して、段階的に短期的な修正を数多く入れるなどです。

PDCAを高速で回しているので、事業がうまくいかないと修正を入れるタイミングが早くなります。

必要に応じて朝令暮改も大いにあります。いずれにしても、ベンチャーは大手に比べて経営体力が高くないので、あまり長期的な視点で対処するようなことはありません。

デザイナーがキャリアアップを考える時に大切なマインド

デザイナーがキャリアアップを考える時に大切なマインド

あわせて、デザイナーとしてのキャリアアップを考える時の大切なマインドの話についてもご紹介します。

結論から言うと「市場価値の高い人材」を目指すことが大事です。つまり、あなたが会社を選べる人材になることが、キャリアアップにおいて重要です。

こうした考えをもつためのコツもあわせてご紹介しましょう。

【コツ1】企業の独自言語に染まるのはNG

これは大企業に多いですが、企業独自の入稿データ処理や、Web言語を使っていたりします。

筆者も経験済みですが、ある会社での入稿データの作成の仕方が、独自すぎるやり方で、他の印刷所に通用しなかったことがありました。

これは、その企業が長年付き合いのあった印刷所と共に編み出した方法だったのです。 そのような独自言語の存在を否定はしませんが、自身のキャリアアップを考えるなら話は別です。

例えば転職した先でそのスキルが全く役に立たないのなら、まずいですよね。別の会社へ転職しても通用するスキルを身につけたほうが、長い目で見ると安全でしょう。

【コツ2】風通しの良い職場を見極める

ベンチャーの話で言うと、新規Webサービス系の企業の多くは、社員が情報発信をしています。

実はこれかなり重要で、というのも社長や社員が積極的に情報を発信する企業は、風通しの良い環境であることが多いからです。

また、そのような職場には、優秀な人材が多く集まる傾向にあります。

そうした環境であれば、閉鎖的にならず、マクロとミクロの視点の双方を持ちつつ、自分より優秀な人材に囲まれて働くことができるでしょう。  

まとめ:デザイナーのキャリアアップにはベンチャー転職が合理的

まとめ:デザイナーのキャリアアップにはベンチャー転職が合理的

繰り返しになりますが、デザイナーとしてのキャリアアップにおいて大切なのは、「市場価値の高い人材」を目指すことです。

そう考えてみると、大手とベンチャーでは制作フローの違いはあれど、ダイレクトユーザーと向き合える環境が揃っているベンチャー企業では、学ぶことや刺激になることが多いのではないかと思います。

とはいえ、これはあくまでもキャリアアップに対する合理性のお話。働く環境として考えたときには当然相性やカルチャーフィットの面もあります。

各社の働き方や社員の雰囲気など、転職エージェントのコンサルタントは何度も色々な企業を訪れて具体的なことも把握していますので、気になる企業がある方や色々な企業を紹介して欲しいなどのご希望があれば、いつでもお気軽にご相談ください。

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この記事では、デザイナーがベンチャー企業に転職するべきか悩んでいたりベンチャー企業への転職を検討しているデザイナーの方向けに、デザイナーがベンチャー企業に転職するメリットやデメリット、そして転職する際のベンチャー企業ならではの注意点などについて解説していきます。

ひとくちにデザイナーといっても色々な職種があり、グラフィックデザイナーの場合と、WEBデザイナーUI/UXデザイナーなどの職種の場合とで大切なポイントは変わってきますので、それぞれの場合に分けてポイントを整理します。

基本的にベンチャー企業の数は、古くから存在する広告業界よりも、圧倒的にWEB業界のほうが多いので、ベンチャーに転職する場合は、WEBデザイナーやUI/UXデザイナーの求人のほうが多くなります。

ただし現在グラフィックデザイナーの人でも、これまでに培ったスキルを武器にしてWEB系のベンチャーに転職する事は可能ですし、キャリアの築き方は色々とあるので、オプションを知っておくとより有利に転職活動を進めることができます。

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ベンチャー企業に転職するメリットとデメリット

ベンチャー企業に転職するメリットとデメリット

まずはベンチャー企業で働くメリット・デメリットを整理してみましょう。

メリット①決断が早いので、スピィーディーに仕事を進められる

ベンチャーはそもそも社員数が少ないですし、決裁者との距離も近いため、会社にとって本当に必要な事や優れた提案であればすぐに承諾をもらいスピーディーに進めることが出来ます。

大手企業によくありがちな無駄な書類作成や根回しなどが、ベンチャーの場合必要ありません。

特にWEB系のデザインを担当する場合、トレンドのサイクルや変化のスピードがとても早いので、風通しの良さはとても重要な要素のひとつといえます。

メリット②成長しやすい/欲しいスキルを身につけやすい/年収を上げやすい/キャリアアップしやすい

ベンチャー企業では、任される仕事の幅が広かったり裁量権が大きかったりするため、成長しやすいというメリットもあります。

特にデザイナーの場合、自分の年収をアップさせるためには、デザインスキルを極めるだけではなく、最終的にディレクターとしてのスキルも必要になります。

そのために幅広い仕事が担当できるベンチャーに転職して、自分に必要なスキルを身につけていくというのもひとつの方法としてありです。

ベンチャーやスタートアップは基本的に人手が足りていないので色々な仕事を担当できる可能性が高いですし、必要な事であれば、自分自身で仕事をつくりだす事も可能です。

デメリット①残業が多い

一方のデメリットは残業が多いことです。

ベンチャーの場合、基本的に毎年成長し続けていく事が会社の宿命ですし、特に創業して間もない場合は社員数も少ないので、一人当たりの仕事量も多くなりサービス残業が当たり前になる可能性もあります。

デメリット②労働環境や福利厚生など諸々の制度が整っていないので、自分で考えて行動できる人でないと難しい

大手企業のように制度や環境がしっかりと整っていない会社が多いので、自分で必要な事を見つけたり、考えて動けたりする人(いわゆる「自走できる人」)でないと、何をすればいいかわからず仕事になりません。

ただし逆にいうと、デザインチームの環境整備、新規クライアントの開拓、新規事業の考案など、会社にとって本当に必要なことであればなんでも実現することができるので、自分でゼロから考えて動くことに面白みを感じる人であれば感じるやりがいは大きくなります。

【結論】コアスキルを身につけるなら大手よりベンチャーがオススメ

【結論】コアスキルを身につけるなら大手よりベンチャーがオススメ

将来的に役職者を任される可能性が高かったり、ストックオプションなどの報酬を得られる可能性があるなど、様々なメリットがありますが、ベンチャー企業に転職する一番のメリットは、自分の武器となる「コアスキルを身に着けやすい」ことです

「ベンチャーは倒産する可能性があり不安定だ」というイメージを持つ人も多いと思いますが、最近のニュースを見れば分かるように、これはベンチャーだけではなく、大手企業の場合も一緒です。

現在は「大手だから安心」という時代ではありません

大手にいっても不安定、ベンチャーに行っても不安定で、どの会社で働いていても将来を見据えた行動が必要になるわけですから、より成長しやすい会社で働き、どこにいっても通用するような「コアスキル」を身につける事が重要になります。

こういったコアスキルが身につきやすいのは、大手よりも、決裁までのスピードが早くより成長しやすいベンチャー企業のほうです。WEB系のデザイナーの場合、特にこれがあてはまります。

ベンチャー企業を転職先に選ぶことは、決してリスクが高い選択ではなく、むしろ得られるリターンが、より大きくなる可能性が高い選択だったりします。

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ベンチャー転職する際のポイントを職種別に整理

ベンチャー転職する際のポイントを職種別に整理

ベンチャー企業に転職するメリット・デメリットを紹介しましたが、ここからは、

  • グラフィックデザイナーがベンチャーに転職する場合
  • WEBデザイナーやUI/UXデザイナーがベンチャー転職する場合

これら2つの職種別に、転職するにあたって事前に知っておきたいポイントや注意点について紹介していきます。

グラフィックデザイナーがベンチャーに転職する場合

グラフィックデザイナーがベンチャーに転職する場合、大きく、以下の3パターンのうちのどれかに当てはまります。

  • 広告代理店やクリエイティブエージェンシーなどのベンチャー企業に転職する
  • 広告業界以外の、WEB業界のベンチャーなどにデザイナーとして転職する
  • WEB業界やWEB広告のベンチャーにWEBデザイナーやUI・UXデザイナーとして転職する

ベンチャー企業の数は断然WEB系のほうが多いので、新しくスキルを身につけてWEBデザイナーとして転職する方が、選べる会社の数は増えます。

ただそれでも、グラフィックデザイナーとしてWEB系のベンチャーに転職することも可能です。

広告代理店やクリエイティブエージェンシーなどのベンチャーに転職する

グラフィックデザイナーのスキルをそのまま活かしたい場合は、大手から独立した人などが立ち上げた広告系のベンチャー企業に転職するのもひとつの手です。

優れたスキルを持った人達のもとで修行できたり、デザイン以外のコンセプトメイキングも担当できる可能性があります。

広告業界のデザイナーとしてキャリアアップしていきたい場合は、このような道を選択するのが一番最適といえるでしょう。

広告業界以外の、WEB業界のベンチャーなどにデザイナーとして転職する

メガベンチャーになりますが、ネットサービス企業のLINEでは、BXデザイナー(LINEブランドの管理・開発やポスターとパンフレットなどのデザイン)や広告のクリエイティブディレクターを募集していますし、サイバーエージェントではゲームのアートディレクターなども募集しています。

ちなみにゲームのアートディレクターは、デザインソフトのスキルに加えて、デッサン力や色彩構成の知識があれば応募可能です。

他にも出版社や事業会社などの小規模なベンチャーでも、デザイナーを募集している会社がけっこうあったりします。

仕事の担当範囲が広がったり、広告業界のデザイナーが担当できないような仕事が出来る、というメリットがあります。

WEB業界やWEB広告のベンチャーに、WEBデザイナーやUI/UXデザイナーとして転職する

WEBデザイナーアプリのデザインを担当するUI/UXデザイナーとして転職するのが、実は一番求人数が多く、色々な会社から選ぶ事ができます。

ただしそのためには、HTMLやCSSなどのスキルを身につけるためにWEBデザインのスクールに通ったり、ProgateやドットインストールなどのWEBサービスを利用して勉強する必要があります。

グラフィックの場合と同様にポートフォリオを用意しなければいけないので、自分でWEBサイトを作成したり、アプリなどのUIデザインのサンプルを用意しないといけません。

ちなみに、グライフィックデザインのスキルをしっかりと持っていないWEBデザイナーが多いので、グラフィックのスキルやコンセプトメイキングなどのスキルを持つデザイナーがWEBのスキルも身につけると貴重な存在として重宝されます

<ポートフォリオに関連するページ>

ポートフォリオのここでわかる!グラフィックデザイナーのキャリアを決める「デザインの目」

WEBデザイナーやUI/UXデザイナーが転職する場合

WEBデザイナーやUIUXデザイナーが転職する場合

WEBデザイナーがベンチャーに転職する場合は、

  • そのままWEB業界のベンチャーに転職する
  • WEB業界以外のベンチャーに転職する

大きく、この2つのパターンのうちのどちらかになります。

そのままWEB業界の別のベンチャーに転職する場合は、自分の今までの経験やスキルと転職する目的などをしっかりと整理して、転職活動を進めていきましょう。

一方WEB業界での経験を活かして今までとは違う業界のベンチャーに転職する場合、デジタルの分野はどの会社も強化していて、WEBサービスやアプリの開発経験がある人はどこにいっても重宝されるため、より高待遇の条件で働ける可能性があります。

まとめ:デザイナーがベンチャー企業で築くキャリア

まとめ:デザイナーがベンチャー企業で築くキャリア

デザイナーが望み通りキャリアアップを果たしていくために、ベンチャー企業というフィールドを選んだ場合のメリットやキャリアイメージを見てきました。

けっして大企業では挑戦できないという事ではありませんが、挑戦できる環境が欲しくてベンチャー企業への転職を考えるデザイナーはたくさんいます

一度デザイナーとして身を立てたいと願ってしまったからには、何としても実現させたいと本気で思うデザイナーは多いのではないでしょうか?

挑戦を求める方には、ベンチャー企業に最も精通したコンサルタントがあなたの転職をサポートさせていただきますので、下のフォームよりご登録のうえ、いつでもお気軽にご相談ください。

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【広告業界の職種】グラフィックデザイナーの仕事内容と年収、転職事情

広告業界のさまざまな職種を解説するシリーズ、今回は花形職種の1つである、「グラフィックデザイナー」について。デザイナー出身のディレクターが解説します。

仕事内容や必要なスキル、年収、転職事情について見ていきましょう。

グラフィックデザイナーの仕事内容は?

グラフィックデザイナーの仕事内容は?

そもそも「グラフィック」の意味は、Wikipediaにはこのように書いてあります。

出版・広告・印刷・映像・ゲームなどの媒体・コンテンツにおける視覚表現

つまり、雑誌、ポスター、パンフレット、DM、CDジャケットといった、主に紙媒体のデザイン制作を行うのがグラフィックデザイナーの役割です。

これ以外にも、新聞広告、書籍、名刺、商品のパッケージなどのデザイン制作も行います。

 

Webデザイナーとの違いを簡単に言えば、制作物が紙媒体なのか、ホームページ等のWebに掲載のものなのかということになります。

したがって、Webデザイナーには(コーダーなどにデータを渡すという事はあっても)あまり入稿というものがありませんが、グラフィックデザイナーは媒体ごとに異なる入稿方法を把握する必要があります

 

元来、入稿とは紙媒体を制作するために、印刷所の組版部門に原稿を入れることを「入稿」と言っていましたが、現在では次の段階の作業をする人に、原稿を渡すこと入稿と呼んでいます。

そして、同じ紙媒体でも、入稿先の企業によって入稿形式が違ったりするなど、その都度入稿方法を確認することが必要です。

 

Webデザイナーの方に知らない用語ですが、グラフィックデザイナーが知っている用語の代表的なものに、「アウトラインを切る」「トリムマーク(やや年上の人は「トンボ」)」「illustratorのバージョン設定」という言葉があります。

グラフィックデザイナーが活躍する業界は?

グラフィックデザイナーが活躍する業界は、広告代理店、出版社、制作会社、アパレル、その他事業会社の広告宣伝部門という場合が多くなっています。

自社の広告宣伝物を制作している場合は、インハウスのグラフィックデザイナーとして、少し働き方が異なる傾向にあります。

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グラフィックデザイナーになるために必要な資格・スキルは?

グラフィックデザイナーになるために必要な資格・スキルは?

グラフィックデザイナーになるために必要な資格は、実は特にありません。

ただ、美術・芸術系の学部がある大学や、グラフィックデザイナーの専門学校などで学んだ人が、グラフィックデザイナーには多いようです。

 

「Adobe Illustratorクリエイター検定」「Adobe Photoshopクリエイター検定」などの検定資格はありますが、取得しているデザイナーが多いわけではありません。

基本的には、グラフィックデザインをするうえで、必須のソフトウエアである「Adobe Illustrator」と「Adobe Photoshop」を扱う知識、経験、センス、実績が求められます

 

さらに、出来上がったデザインを入稿する方法として、パソコンで入稿用のデータを作成し、実際に印刷物を作成する「DTP(Desk Top Publishing)」のソフトウエア「Adobe InDesign」についても扱えるようにしておくと良いでしょう。

グラフィックデザイナーの職種の企業情報

色に関しての知識を身につけるために「色彩検定」や、色彩に関する「カラーコーディネーター検定」、そしてDTP印刷とコンピューター操作に役立つ「DTPエキスパート」などを学習し受験されることをおすすめします。では、未経験でこれらの知識や検定合格のため独学で学び、グラフィックデザイナーになれるかというと、やや厳しいのが現状です。

 

さらに未経験かつ中途採用で、グラフィックデザイナーに挑戦する場合、まず専門学校や通信講座でグラフィックデザインを学び、アルバイトからのスタートを覚悟して、制作会社やデザイン事務所に入って経験を積むことを優先するのが得策です。

面接では二回目が実技試験になることが多いようです。

<有名なスクール>

  • 東京デザイナー学院
  • 学校法人・専門学校HAL
  • MACデザインアカデミー
  • 東京デザイン専門学校

グラフィックデザイナーに向いているのはどんなタイプ?

グラフィックデザイナーに向いているのはどんなタイプ?

グラフィックデザイナーに向いているタイプとしては、下記のような特徴が挙げられます。

  • 制作・ものづくりが好きな人
  • メンタルが強く、体力にも自信がある人
  • 細かいところにも気を遣える人

何より大切なことは、デザインや制作、モノ作りが好きであるという事です。

また、デザイン制作にはクライアントの要望するイメージを把握しなければならないことから、コミュニケーション能力や協調性も必要でしょう。

体力勝負であることはもちろん、変化の激しい業界なので、絶えず勉強をし続けなければ第一線で仕事を続けていくことは難しい職業です。

 

ですから、それを実行するためには何よりもまず「好きである」というエネルギーが欠かせません。 また、グラフィックデザイナーの平均年齢は38歳前後といわれています。

センスや体力的なところもありますので、よっぽど強い気持ちがない限り、30代、40代からのチャレンジはおすすめできません。

グラフィックデザイナーのキャリアプラン、年収

グラフィックデザイナーのキャリアプラン、年収

最後にグラフィックデザイナーのキャリアプランと年収についてお伝えします。 平均月収は約31万円、平均年収は約430万円です。

 

業界全体の水準と比べると、あまりよい条件とはいえませんが、将来的にフリーランスになり大幅に年収が上がる方がいるのもグラフィックデザイナー職の特徴です。

グラフィックデザイナーとしてキャリアを積んだら、フリーランスのほか、企業に所属していれば、アートディレクターやクリエイティブディレクターになっていく方がほとんどです。

グラフィックデザイナーのまま、スペシャリストとして定年まで働く方は少数派です。

もちろんアートディレクターやクリエイティブディレクターとして、ポジションアップしていけば年収もアップしていき、いわゆる1000万プレイヤーになることも現実的な目標になりますが、グラフィックデザイナーとしてそのラインに到達するのは、かなりの困難を伴うでしょう。

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グラフィックデザイナーについてのまとめ

グラフィックデザイナーは、自分の仕事をした成果がはっきりとわかる職業です。

それ故に、評価もはっきりとわかる、「わかりやすい」職業のひとつでしょう。

 

一方で、数あるほかのデザイナーとしのぎを削り、長年にわたって努力し続けることが、生き残っていくための手段となる過酷な職業でもあります。

働き方改革の影響もあり、てっぺん越え(退勤が深夜24時を回ること)をするデザイナーは減ってきていますが、華やかなイメージとは違い、決して楽ではない職業です。

 

近年はAIによって、簡単なロゴはものの数秒で制作されてしまうなど、改めて人間の能力が試されていますが、それだけに、作業ではない本物のクリエイティブな能力を持つデザイナーが求められています。

クリエイティブを担う存在として働きたいと願う方を、プロの転職は応援しています。

キャリアに迷ったら、是非一度ご相談ください。

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【広告代理店の職種】ビジュアル制作の総責任者、アートディレクター

広告業界のさまざまな職種を解説するシリーズ、今回は「アートディレクター(AD)」を取り上げます。

主に広告代理店で働くアートディレクターの仕事内容や必要なスキル、年収、転職事情について見ていきましょう。

アートディレクターとは

アートディレクターとは

アートディレクターとは、紙媒体やWebサイトといった制作物におけるビジュアル表現の責任者です。よく「AD」と略して書かれます。

クライアント、プロデューサーなどの意向を汲みながら、クリエイターの実力を引き出し、作品として世に送り出します。

アートディレクターの仕事内容

アートディレクターは、多くの場合、営業(アカウントエグゼクティブ)からアサインされて、主に案件のビジュアル制作を統括します。

大手代理店のADは、自分の手を動かしてデザイン業務をすることは稀で、デザインの方向性を決める、外注先のクリエイターや部下のグラフィックデザイナーに制作の意図を伝える、ビジュアル表現の部分を クライアントにプレゼンするなどの業務に注力します。

ADの仕事は、デザイン力はもちろんですが、アイデア力がものを言います。

そのアイディアを形にするため、クリエイティブディレクターと共に、広告のコンセプトに沿ったラフづくりを行い、グラフィックデザイナーコピーライター、カメラマン、イラストレーターなどのスタッフと連携をとります。

プロダクション(制作会社)のADの場合は?

大手広告代理店のADが比較的大きな案件に関わることが多いのに対し、プロダクション(制作会社)のADは、規模の大小を問わずプロジェクトに参画し、時には自ら手を動かしてデザイン作業を行うこともあります。

案件の多くは代理店から声がかかり、プロジェクトが進行していきますが、クライアントからダイレクトに依頼がくることも。

また、もともとは代理店のADとして活躍していた人が、独立してプロダクションを立ち上げることもあります。

アートディレクターになるには

アートディレクターになるには

大手広告代理店のADになるには、美大卒であることが前提です。その中でも内定をもらえるのは大手1社につき、年間たった1~2名、とても狭き門なのです。

入社直後はデザイナーとして活躍しますが、同時にアートディレクターへと成長するための訓練もするので、デザイン力はもちろんのこと、センスや企画力、アイデア力も求められます。

プロダクションのADになるには

美大、専門学校のほか一般大学であっても入社できる可能性が高まります。

どんな場合でも入社当初はグラフィックデザイナーとしてキャリアがスタートし、最初からADとして成長させるための教育を受ける大手代理店と違い、あくまでデザイナーとしての素養を磨きます。

もちろん、将来ADとして活躍させるための訓練をする会社もたくさんあるので、会社を選ぶ際は、将来自分がどうなりたいかをきちんと考えることが大切です。

アートディレクターのキャリアアップ

アートディレクターのキャリアアップ

ADとしてキャリアを積み、一流を目指します。

役職や会社経営に参加するといったキャリアアップは稀で、その先にあるのは、ずっとADのまま活躍するか、CD(クリエイティブディレクター)へのステップアップです。

また、将来独立するという選択肢もありますが、どちらを選ぶかは人それぞれです。

プロダクションのADのキャリアアップ

デザイナーとしてキャリアをスタートさせ、だいたい10~15年ほど経験を積むとADとして制作物の責任者となるケースが多いようです。

会社の規模にもよりますが、より経営に近い立ち位置となり「シニアAD」といった呼称をされる場合も多くなります。

アートディレクターの年収

アートディレクターの年収

大手代理店、プロダクションともに個々のスキルや請け負う案件の内容、数によって幅が出ます。目安としては以下の通りです。

35歳年収 500万円~800万円
40歳年収 600万円~1200万円

800万円~1200万円にまで達するケースは少数。

もちろん、独立をし成功するとそれ以上の額に達することもありますが、それはほんの一握りの人だけ。

デザインセンスや発想力だけでなく、営業力や経営力も必要になるため、決してやさしい道ではありません。

いかがでしたでしょうか。アートディレクターは誰でもなれる職業ではありませんが、年収や責任の幅も含めて、魅力的なポジションですね。

ご自身がアートディレクターを目指したいけど目指せるだけの力がついているかわからない場合、または、現在アートディレクターで別会社に移られることを検討している場合は、ぜひ業界に精通したキャリアコンサルタントにご相談ください。

最新情報を常にアップデートして、お待ちしております。

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グラフィックデザイナーの仕事

グラフィックデザイナーの仕事

グラフィックデザイナーは、主に平面で展開される印刷物のデザインを手掛けます

印刷物は雑誌、新聞など定期刊行物のほか、チラシ、POP、DMや名刺、変わったところではラッピングバスのデザインなども含めて、2次元空間でクリエイティブを発揮するのがグラフィックデザイナーの仕事です。

インハウスのグラフィックデザイナーとは

インハウスのグラフィックデザイナーとは、「メーカーなどの事業会社に属し、社内の制作物を担当するデザイナーとして働く人」を指します。

新卒でグラフックデザイナーとして入社することもあれば、広告代理店や制作会社で数年間経験を積んだ後、インハウスのグラフィックデザイナーやアートディレクターとして転職をすることもあります。

インハウスのグラフィックデザイナーの特徴

インハウスのグラフィックデザイナーの特徴

特徴1:労働時間

インハウスのグラフィックデザイナーは、主業務はもちろんデザイン業務ではあるものの、他の社員と同様の就業規則のもとで働くため、労働時間が大幅に長いということはあまりありません。

また、自社の制作物を担当するので、受託側(広告代理店や制作会社)にあるような「(クライアントの都合などで)急にスケジュールが変わる」ということも、あまりないと言ってよいでしょう。

福利厚生もしっかりしています。

特徴2:年収

事業会社に勤めるデザイナーは、企業の給与規定に従った金額が支払われるため、お給料は比較的安定していると言えるでしょう。

ただしこれは企業によって例外もあり、また、クリエイティブに力を入れている企業とそうでない企業でも違いがあります。

スキルや経験によっても差が出てくるので一概には言えませんが、20代で300~450万円30代以降なら450~650万円がおおよその年収額です。

各業種の最大手企業の場合、アートディレクターとして活躍するようになると金額が上がることもあるようです。

特徴3:制作物

インハウスのグラフィックデザイナーは、当然ですが、自社に関する制作物だけをひたすら制作し続けます

制作物は広告、プロモーション関連の制作物、会員向けの会報誌、パンフレット、社内報など、企業によってさまざま。

クリエイティブに力を入れている大企業は、インハウスのデザイナーが制作するものと、外注するものに分けることも。

また、インハウスのグラフィックデザイナーやアートディレクターと外部のクリエイターが協力して案件を進めることも、多くみられます。

特徴4:環境とスキル

小規模な企業の場合、社内のグラフィックデザイナーは1人だけ、というケースも多々あります

制作物を判断する人が自分だけなので、自分自身が経験することで学んでいく以外に成長の方法がありません。

また、自社の製品やサービスのみを扱うため、プレゼンテーションで競合会社と競うこともなく、新しく斬新なアイデアを生み出す機会が少ないのも特徴です。

ただし、大手企業が大きなプロモーションをする場合は、外部のクリエイターに発注することもあります。

そのハンドリングをするのは、インハウスのアートディレクターやクリエイティブディレクターであることが多く、クリエイティブの良し悪しを見極める力が求められます

この段階のハンドリングを誤ると、プロモーションに大きく影響を及ぼすからです。

中途採用で入社した場合はそれまでの経験が活かせますが、新卒でインハウスデザイナーとして働いている場合は、デザイン力やクリエイティブを見極める力を自力でしっかりと身につけておく必要があります。

広告代理店や制作会社との違い

広告代理店や制作会社との違い

広告代理店制作会社のグラフィックデザイナーは、さまざまなクライアント(事業会社)の制作物を担当します。また、コンペティションで競合他社と争うこともしばしば。

そのため、若手の時代から新しいアイデアや表現を提案する訓練をしているので、新しいアイデアを生み出す力を鍛えやすい環境です。

しかしその分、インハウスのグラフィックデデザイナーと比べると労働時間は圧倒的に長いでしょう。

クライアントの都合で突然スケジュールが変わり、明後日だったはずの提案が急に明日に早まるなどということは珍しくありません。こうした事態になると、残業時間が増えがちになります。

また、クライアントから夜に指示が入り、翌日クライアントが出社する時間に提出しなければならないというケースも少なくなく、その場合は深夜作業になることはやむを得ません。

デザイン力を鍛えることができるのと引き換えに、若手のうちはプライベートの時間がかなり削られてしまうこともあるようです。

プライベートを重視できるのはインハウスのグラフィックデザイナーデザイン力やアイデア力を徹底的に鍛えられるのは受託側(広告代理店や制作会社)のデザイナー

若手のうちは受託側で修業をして、数年後にインハウスに転職するというケースも多いようです。

インハウスのグラフィックデザイナーに転職するには?

インハウスのグラフィックデザイナーに転職するには?

まず大前提として、その企業の商品やサービスが好きであり、さらには企業理念に共感できなければいけません

その企業に所属している以上、常に同じ商品やサービス、考え方の魅力的な表現を求められます。

「同じ商品ばかりでつまらない」と思ってしまうようでは到底長続きしませんし、「会社の理念に共感できない」と思っていたら企業広告やブランド関連の制作物を担当することが難しくなります。

ワークライフバランスを整えたい、安定した収入がほしいという目的だけでインハウスのグラフィックデザイナーに転職したものの、仕事すること自体が苦しくなってしまったら本末転倒です。

転職を決める前に、その企業を本当に好きになれるかどうかをきちんと見極める必要があります

また、上記にもあるように、受託側での仕事に比べると新しいアイデアを生み出す機会が少なくなってしまうことも。

安定を重視するのか、徹底的なスキルアップを望むのか、ご自身がグラフィックデザイナーやアートディレクターとして今後どうなっていきたいのかをまずはしっかりと考えましょう

もしも、ご自分の今後のキャリアプランに迷っているのであれば、専門のキャリアコンサルタントに1度相談してみるのも選択肢の1つです。

自分のキャリアについてプロに相談してみることで、自分の市場価値はどの程度なのか?自分はグラフィックデザイナーに本当に向いているのか?などといったことを確認することができます。

キャリアの棚卸をしてみることで、今まで見えてこなかったものが見えてくるということもあるかもしれませんよ。

ただし、一般の転職エージェントですとグラフィックデザイナーの求人が無かったり、そもそもエージェントに知識が備わっていない可能性がありますので、転職を効率よく進めるためにも広告業界に特化した専門の転職エージェントを活用するのがオススメです。

例えばプロの転職では、広告、PR、デジタル業界に特化した転職支援サービスを無料で提供していますし、もちろんグラフィックデザイナーの求人もございます。

転職を少しでもご検討されている方は、是非お気軽にご利用ください。

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ポートフォリオのここでわかる!グラフィックデザイナーのキャリアを決める「デザインの目」

プロの転職には、日々たくさんのグラフィックデザイナーの方が面談にいらっしゃいます。

その中で「この方だったら確実にキャリアアップできる、将来の活躍が期待できる」と感じる方には、ある共通した要素が備わっています。

今回は、グラフィックデザイナーの成長に必要な要素「デザインの目」について、デザイナー出身の現役ディレクターが解説します。

デザインのスキルと内面性は、ポートフォリオで9割わかる

デザインのスキルと内面性は、ポートフォリオで9割わかる

グラフィックデザイナーの転職は、ポートフォリオがないと始まりません。

企業の採用担当も私たちのようなキャリアコンサルタントも、その方のスキルや内面性を判断する際、ポートフォリオを見ないと判断ができないからです。

履歴書や職務経歴書ももちろん目を通しますが、割合としては、ポートフォリオが9割、残りの1割をその他の書類で判断します。

ですからプロの転職でも、グラフィックデザイナーやアートディレクターの方には必ずポートフォリオを提出していただいています。

ポートフォリオは、これまで手掛けてきた仕事からスキルの判断や企業への親和性を検討するとても大切な判断材料なのですが、作品自体はもちろんのこと、それと同時に私が必ず確認する部分があります。

たいていの場合は、じっくり読み込まなくてもその部分を見ただけで「これまで培ってきたスキル」と「これからの成長度」が見て取れるのですが、いったいどの部分なのでしょうか。

努力と経験によって身につく「デザインの目」が備わっているか

努力と経験によって身につく「デザインの目」が備わっているか

ポートフォリオは重要な判断材料

ポートフォリオを全ページに渡り、四隅まで気を遣って丁寧に作っている方は、たいていの場合、転職先でも活躍する方だと思っています。

つまり、作品以外に見ているのは、紙面の四隅やその他目立たないような細かいところまで丁寧につくられているかどうかです。

ただし、これは決してポートフォリオ自体をデザインするということではありません。

むしろ、作品を邪魔してしまうような装飾、たとえば罫線を引いたり、背景に色を敷いたりなどは不要です。

「丁寧」というのは、文字組みや余白の使い方に気を遣い、伝えたいことが正しく伝わるものであること。つまり、読み手の立場に立ってつくられている状態です。

ポートフォリオを拝見する際は、こうした点がその方のスキルや内面性を判断する重要な判断材料になるのです。

デザインの目=良いデザインを判断する感覚

たとえば文字組や余白の取り方。デザインにおいては基礎中の基礎です。

作品以外に、こうした要素ひとつひとつの仕上がりを見るのですが、そこで明らかになるのが「デザインの目」が備わっているかどうかです。

「デザインの目」が備わっている方は、フォントの選び方、文字の配置、文字間、行間、余白など、とても細かい部分まで丁寧に仕上げます。

場合によっては1ミリ単位の違いにまで気を配るほどです。整っていないと気持ち悪く感じてしまうため、自然と丁寧な作業になるのです。

優秀なデザイナーであればあるほど、その精度は高まります。この“良いデザイン”を判断する感覚のことを私は「デザインの目」と呼んでいます

一方、「デザインの目」がまだ備わっていない若手の方や、長年経験を積んでいても「デザインの目」が養われていない方の場合、この「整っていないと気持ちが悪い」という感覚がありません。

ですから、たとえクライアントや上司から指摘をされたとしても、直すべき箇所がわからないのです。

「デザインの目」はインプットとアウトプットの繰り返し

この「デザインの目」は、残念ながら持ち前のセンスだけではどうすることもできません。強制的に訓練した人だけが身につけられるものです。

たとえば、厳しいアートディレクターの元で修行をしたり、優秀なクリエイターに囲まれた環境で成長したり。こうした経験を積むことによって養われます。

ごく稀に、厳しい環境で働いた経験がないにもかかわらず、素晴らしいポートフォリオをつくって来られる方がいますが、こうした方は独学で相当量の勉強をしています。

良いデザインを見てはインプットし、自分のスキルにしてアウトプットをする、これをひたすら繰り返しているはずです。

いずれにせよ「デザインの目」は、努力と経験によって身につくものなのです。 ちなみに、この力を完璧に自分のものにするためには、最低でも3年はかかります。

それも、厳しく優秀なクリエイターに囲まれた環境で修行を重ねた場合です。

デザインの仕事をはじめて1年半くらい経つと、なんとなく身についてきたような気になりますが、それではまだ足りていません。

良いデザインを見極め、それを自分自身で体現できるようになるまでには、少なくとも3年間はインプットとアウトプットを繰り返すことが大切なのです。

「デザインの目」があれば、未経験からのキャリアアップも可能!?

「デザインの目」があれば、未経験からのキャリアアップも可能!?

ひとつ事例をご紹介します。数年前、若手のグラフィックデザイナーの方がご相談にいらっしゃいました。

主に住宅系のチラシや広告を手掛けていて「マス広告の仕事がしたいから転職を希望している」という相談でした。

住宅系の案件は、テンプレートに沿ったデザインを制作することが多いので、個人のスキルは判断しにくいものです。

しかしポートフォリオを拝見したところ、読み手のことを考えたとても丁寧な仕上がりで、まさに「デザインの目」が備わった方の作り方でした。

そこで、「この方は確実にキャリアアップできるだろう」と確信し、マス広告を扱う広告制作会社をご紹介しました。

本来なら難しい、未経験からの転職でしたが、予想通り見事内定が出てその広告制作会社に転職されました。

そこで4年間、新たにデザインの修行を積み、その後さらに、事業会社のインハウスデザイナーへとキャリアアップされたそうです。

そしてつい先日、彼と再会をする機会があり、ポートフォリオを見せていただいたのですが、直近の作品を拝見して私は非常に驚きました。

ものすごいスピードで成長していたのです。

たった4年間でこんなに成長できるものだろうかと感心しました。

前回お会いしたときに感じた「この方は必ず優秀なデザイナーになる」という確信は、やはりその通りだったのです。もちろん今後もさらなる活躍が期待できるでしょう。

「文字の多い広告ばかりに携わっているから、ビジュアル重視のデザインをやってみたい」「チラシの広告ばかりではなく、マス広告にもかかわりたい」など、未経験領域への転職を希望される若手デザイナーの方はたくさんいらっしゃいます。

経験がない若手のうちは、こうしたキャリアアップは決して易しい道ではありません。

しかし持ち前のセンスと、厳しい修行によって養われた「デザインの目」があれば、可能性はぐんと広がります。

これからキャリアアップをしたいとお考えの方も、現職のままもっとスキルアップをしたいとお考えの方も、ぜひ今お持ちの「デザインの目」をさらに磨いてみてください。

きっとステップアップの近道になると思います。

いかがでしたでしょうか。「デザインの目」は経験の差であり、個人の差ではありません。あなたが働いているその場所は、「デザインの目」を養うことができる環境ですか?

ャリアアップを目指している方は、今の環境を一度見つめ直してみるのも良いかもしれません。もちろん、環境だけに頼らずご自身の努力で身につけることも大切です。

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CM制作のプロデューサーになるために、20代、30代で身に付けておくべきスキルとは?

キャリア・年齢と身に付いているスキルが見合っているかを常に意識すること。それは業界で成功するための近道です。

20代、30代の時点で身に付けておくべきスキルを明らかにしようという企画、3回目は「CM制作のプロデューサー編」。今のあなたは、本来いるべき地点に到達しているでしょうか。

自分の映像作品を世に送り出すCM制作プロデューサー

仕事内容

CM制作の企画立案から、クライアントとの折衝、制作進行、制作スタッフの決定など。

プロデューサーは広告代理店と共にゼロから企画を立ち上げ、CM制作をスタートさせます。スポンサーの訴求点を汲み取り、提案できる力が求められます。

ベテラン勢が広く活躍している世界なので、あまりに若いとそれだけで経験不足とみられてしまうことも。そういった意味でも、年齢を重ね、スキルを積んでからがプロデューサーとしてのスタートライン。

おおむね30代前半でプロデューサーとなり、代理店、クライアント、制作陣、演者と連携を取り、最良の作品の完成を目指します。

世界的に有名なカンヌ国際広告祭でCM賞を受賞することを目標とするプロデューサーも多くいます。

学校では教わらない未知の領域に踏みだす!

駆け出しのプロダクションマネージャー
キャリア:1年目/年齢:23歳
想定年収:240~270万円
希望:CM制作の全てを知り、この業界で成長していきたい
悩み:雑用ばかりが続き、残業も多く就労環境が厳しい

専門学校や一般大学からCM制作会社に就職。最初はプロダクションマネージャー(以下PM)という肩書ですが、この業界以外ではあまり知られていません。

テレビのアシスタントディレクターのように、雑務をメインでこなします。ロケのリサーチからロケハン、撮影の許可取り、お弁当の発注、現場のゴミ拾いなど。

ロケハンは、例えば「ビルと川が見える風景」というクライアントや広告代理店からのオーダーに対し、複数の候補を挙げ、実際にその場所へ足を運ぶところまですべて行います。

就業時間は不規則でハードな面も少々。しかし1年目には学校で教わった以上の経験を得ることができます。

一般大学卒はもちろん、専門の学科や学校で学んできた人であっても、現場での経験は将来役立つ貴重なものに。

また、この頃に求められるのは、スキルというよりもとにかく素直であること。そして、映像制作が好きという熱い想いと、厳しい環境にも耐えられる忍耐力です。

円滑な制作に欠かせないスキルを会得

若手のプロダクションマネージャー
キャリア:2~7年目/年齢:23~30歳
想定年収:270~350万円
希望:仕事の幅が広がり充実。やりがいを感じられる
悩み:いつプロデューサーとして独り立ちできるのかわからない

現場での雑用を継続しながら、2年目には予算管理、スケジュール管理、スタッフの進行管理、編集スタジオのやり取りなども請け負います。つまり、制作進行としての役割を担当します。

一方でCM制作会社の大きさ、クライアントの大きさによって仕事のやり方も変化していきます。

大手クライアントを担当するクライアントの場合、シリーズでのCM制作を年間契約で請け負い、4~5班に分かれて制作するケースも。

いずれにしても、いくつもの案件をこなして経験を積むことによって、仕事の幅は広がっていきます。

例えばクライアントへのプレゼン時に仮のVコン(絵コンテでは伝わらないものをVTRで見せる)を作るのもPMの仕事。

映像制作に関わる知識を習得し、実際に映像をつくれる段階となっているのが成長の目安です。

この期間は入社後、5~6年、長い人だと10年になることも。この間に目配り、気配り、思いやりといった、制作を円滑に行ううえで欠かせないスキルも身に付けていきます。

プロデューサーと同等のPMとして活躍

プロダクションマネージャー兼プロデューサー
キャリア:7~10年目/年齢:30~33歳
想定年収:350万円~
希望:いつでもプロデューサーになれると自負
悩み:よいクライアント、社内での評価に少々不満

7~10年目になるとベテランのPMとして、プロジェクトとの関わり方が変化します。

オリエンテーションから始まり、プレゼンし、受注、その後のロケ、編集、納品まで全過程に立ち会っているので、肩書はPMですが、万一プロデューサーが不在の場合でも、ミッションを完遂できます。

プロデューサーとなるにはいくつかの方法がありますが、自分で案件を受注するのもそのひとつ。

広告代理店とコネクションをつくり、「次回お願いします」と言われれば、プロデューサーデビューとなりますが、これはレアケース。一般には所属する会社の上層部の判断によるところが大きいようです。

名プロデューサーには実績や広告賞も重要

プロデューサー
キャリア:10年目以上/年齢:28~33歳
想定年収:400~700万円
希望:仕事の幅が広がり充実。やりがいを感じられる
悩み:いつプロデューサーとして独り立ちできるのかわからない

プロデューサーとしてキャリアがスタートしたら、いよいよ自分の作品を世に送り出します。

プロデューサーへの評価基準は様々ですが、会社ではどれだけの予算の案件を取ってきたかということが第一となるでしょう。

会社への貢献度を評価されるほか、予め「年間いくらの予算を取ってきてください」と目標を設定されるケースもあります。いずれにしても、予算を大きく取ること自体がプロデューサーへの評価になります。

また、「自分がプロデュースした作品で、カンヌ広告祭(カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル)の賞を獲る」と目標を掲げる人もいます。

制作会社としてもカンヌで賞を取ることを奨励し、会社単位で応募するというケースも。

評価が高いプロデューサーは30代半ばで700万円~800万円ぐらいの年収となります。

定年退職までその制作会社でプロデューサー業を続ける人が大半ですが、なかにはコネクションをつくって将来独立を目指すプロデューサーもいます。収入もPMの頃に比べるとかなり上がりますが、忙しさは変わりません。

10年以上の年月をかけて、やっとたどり着くことができるプロデューサー。

精神的にも体力的にも厳しい世界で、それでも続けられるのは「映像制作が本当に好きだから、いつかこの世界で活躍したい」という一貫した強い想いと夢によって支えられているからと言えるでしょう。

CM制作プロデューサーの理想的キャリアプラン

入社当時から変わらない情熱と夢を持ち続けること

CMや映像が好きであることが成功の最低条件

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CMプロデューサーは制作現場の司令塔

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グラフィックデザイナーが20代、30代で身に付けておくべきスキルとは?

どんな仕事でも歳を重ねるにつれて経験数が増え、スキルも磨かれていきます。でもより一層活躍するためには、市場においてキャリア・年齢と身についているスキルが見合っているかどうかを常に意識しておきたいもの。

そこで、それぞれの業界で成功するために20代、30代の時点で身についているべきスキルを確認してみましょう。初回は「グラフィックデザイナー編」です。さあ、今のあなたは本来いるべき地点に到達していますか?

情報をクリエイティブに伝える仕事グラフィックデザイナー

グラフィックデザイナーは、主に平面で展開される印刷物のデザインを手掛けます。印刷物は雑誌、新聞など定期刊行物のほか、チラシ、POP、変わったところではラッピングバスのデザインなども含まれます。

2次元空間でクリエイティブを発揮するのがグラフィックデザイナーの仕事です。

1年目は素材探しやリサイズ。成長速度はこの時期で決まる。

駆け出しのデザイナー
キャリア:1~2年目/年齢:23~24歳
年収:270~290万円
希望:念願のデザイナーになれた!早く一人前になりたい!
悩み:徹夜の連続で体力も精神も疲れがち…

先輩デザイナーのアシスタントとしてリサイズ(例:新聞紙サイズA2から雑誌サイズB5などにデザインを変更すること)を行うのも重要な仕事です。

単に縮小拡大するのではなくデザインとして成立させるため、細部にまでこだわるので、コピーのレイアウトをするだけで徹夜になることもしばしばあります。

しかし、それだけにデザイナーとしての素地が養われます。

また、会社の方針として1年目からクライアント先に出すケースもあれば、デザイナーとしてのスキルが身に付くまで3‐4年は出さないというケースもあり、自分が想定していた状況との差にとまどうこともあります。

勤務時間と給与が見合わないということも聞きますが、一方で優秀な先輩デザイナーから多くのことを学べるまたとない期間です。この時期をいかに過ごすかで、将来の成長速度も変わってきます。

優秀な人は早く頭角を現しクライアントからの指名も。

指名のくるデザイナー
キャリア:3~4年目/年齢:25~26歳
年収:300~350万円
希望:デザイナーとしての市場価値を高めたい
悩み:会社が受ける仕事の質に疑問

若手デザイナーの仕事は基本的にアートディレクターや先輩デザイナーのアシスタント業務が中心になります。社内で認められるにはアシスタントとしてデザイナーをしっかりサポートすること。

また一方で、会議やブレストなどでアイディアを発揮するスキルが求められます。

“アイディア出し”はキャリアに関係なく発言できるチャンスの場です。

普段は黙々と仕事をしている人であっても、「発言力」そして「アイディア力」はこの時期までに身につけるべきスキルです。

会社の方針や規模、仕事内容により異なりますが「クライアント先でプレゼンテーション」を行うために重要だからです。これはデザイナーとしての市場価値にも直結します。

「デザイン力」「発言力」「プレゼン力」を持ち合わせた優秀な人は若手でも指名で仕事がくることも。また、この時期、出来る人ほど受注する仕事や会社の経営に注文をつけたくなるものです。

仕事の充実にともない、アートディレクターへと徐々に近づく

チーフデザイナー
キャリア:5~6年目/年齢:27~28歳
年収:360~380万円
希望:アートディレクターとなりクリエイティブに責任をもちたい
悩み:10年後、20年後の将来に不安を感じる

「アイディアからプレゼンテーション、制作、そしてフィニッシュワークまで全部を手掛けたい」…

そのような前向きな気持ちから、アートディレクターと同等の仕事へとキャリアアップしていく大切な時期です。

そのなかで「この会社のままでいいのか?」という思いも芽生えてきます。

「毎日激務で月の残業が100時間を超えている」、「待遇や労働環境が良い分、経験豊富なベテランが辞めず上にいけない」と置かれている環境も様々です。

10年後、20年後も活躍できるアートディレクターになるため、自身のスキルの棚卸し、そして問題点と向き合う年齢であるといえます。

アートディレクターとして評価は得ても、年収は同級生の約半分

アートディレクター
キャリア:7~10年目/年齢:29~32歳
年収:390~420万円
希望:他社や企業への転籍、転職をして仕事の質をあげたい
悩み:一般企業に就職した同級生より年収が低い。私生活も不満。

入社以来の職場でキャリアを重ねてきた、または転職することでステップアップしてきた、いずれのケースでも経験10年前後を目安にアートディレクターと同等の仕事を任されるようになるのが一般的です。

すると下につくデザイナーやカメラマン、コピーライターの人選に裁量権を持ち、予算やスケジュール管理、最終的なクリエイティブに責任を持つことになります。

また、自分の市場価値を高める意味でも新たなクライアントやクオリティの高い仕事を求め、他社へ移ることを考える人も出てきます。

なかには大手企業に就職した同級生と年収を比べ年収は約半分程度という現実を知り、転職を考える人もいます。

アートディレクターを続けるうえで、どのような成長曲線を描いていくのか、その舵取りを行う時期であるといえます。

同じアートディレクターでも、求めるものの違いで差が生まれる

手を動かさないアートディレクター
キャリア:15年目/年齢:35歳
年収:600万円
希望:クリエイティブのための優秀なデザイナーが多く欲しい
悩み:自分の名前をもっと売り、見合った仕事が欲しい

年収600万円とこの業種としては高給の部類に属します。

クリエイターとして、スタッフ、クライアント、版元と密にコンタクトをとります。有名なADはそのほとんどが「手を動かさないAD」に分類されます。

手を動かすアートディレクター
キャリア:15年目/年齢:35歳
年収:420万円
希望:人を使わずひとりで黙々と仕事をしていたい
悩み:時間がなく、結婚の見通しもたたない

逆に「手を動かすアートディレクター」は、年収は頭打ちの状況です。

基本的に自分が制作の全行程に携わるため常に時間のない中で仕事をしています。

プライベートの時間もなかなか取れませんが、デザイナーとしてのモチベーションの源である、「自分の手で制作を手掛ける」ことは続けられています。

人任せにせず「全てが自分の作品である」と胸を張って言えるクリエイターです。

どちらが良いのかは人によりますが、若手のうちから自分がどちらに属したいのか将来像を描いておきたいものです。

グラフィックデザイナーの理想的キャリアプラン

ADはゴールではなく、なってからのほうが長い。
若手時代からどのようなADになりたいのかビジョンを明確にしたい。

 

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ポートフォリオのここでわかる!グラフィックデザイナーのキャリアを決める「デザインの目」

【広告業界の職種】グラフィックデザイナーの仕事内容と年収、転職事情

【徹底解説】UI/UXデザイナーってどんな仕事?転職するには?年収は?

近年SNSが広く普及し人気が高まっているWeb業界を目指してみるとか、転職してみたいと考えている人は多いでしょう。

特にWebサイトやアプリに関連するデザインに携わるWebデザイナーは、アクセス数やダウンロード数など自身の仕事の評価が目に見えて分かるため、やりがいや達成感を感じることができる職種です。

最近では、Web関連のデザインに関連する職種のUI/UXデザイナーの求人も、求人マーケットで徐々に増えてきている職種です。

UI、UXと似通った職種名ですが、どちらもデジタル機器を通して、デジタルコンテンツの楽しさやその利便性をサポートしている職種です。

二つの職種の関係は、メジャーリーガーの大谷翔平選手のようなWeb業界の二刀流的存在かもしれません。

大谷選手は2021年のシーズン、投げては160キロ以上の剛速球と切れの良い変化球で相手打者を抑え、バットを持てば本塁打46本、100打点をたたき出しました。
攻守と言う違った側面において、一流の技がファンを魅了したように、UI/UXデザイナーの職種にも、大谷選手の投打のように相対しながらも相互にサポートし合う部分がある職種であり、二つの職種をひとりで携わる人もいます。
そこで今回は、UI/UXデザイナーの仕事が、具体的にどのようなものなのかを説明していきながら、年収や転職方法などについて詳しく紹介していきます。

 

 

【この記事の想定読者】

  • UI/UXデザイナーに興味がある方
  • グラフィック・WEBデザイナーからUI/UXデザイナーを目指されている方
  • 成長率の高い企業へ転職を検討している方

プロの転職

UI/UXデザイナーとは?仕事内容は?

UI/UXデザイナーとは?仕事内容は?

UIとはユーザーインターフェイス(User Interface)の略称で、少しわかりづらいですが、そのままの意味は人とモノの接点となります。
それはどういうことかと言いますと、人が機械操作するときに人が接触するモノや部分のことを指します。
たとえば、スマートフォンで飛行機のチケットを予約購入するときに、画面に表示された行き先や出発時間を選択し、決定ボタンを押すことで購入のプロセスが完了します。
この時に、スマホの画面に映しだされているチケット購入画面のデザイン、画像、テキスト・決定ボタンなど、Webサイトで伝え合う全ての情報を「UI」と呼びます。
つまり、人が機械を操作するため接するモノを創る人を「UIデザイナー」と呼びます。
例えばWebサイトなら、商品がすっきり整理された構図、きれいな写真、見やすいカラーリング、最適な文字の大きさ、使いやすい検索機能などを意識して、ユーザーにとって使い勝手のいいサイトを目指します。

一方、UXとはユーザーエクスペリエンス(User Experience)の略称で、製品やサービスを利用して得られる体験のことを指します。
スマートフォンやタブレットといったデジタル機器に限らず、ユーザーがコンテンツに触れることによって得られる感動やそのモノを、ずっと使用したくなる気持ちになるサービスとか製品のデザインをするデザイナーを、UXデザイナーと呼びます。
UIデザイナーとUXデザイナーは、両者ともユーザーのために役に立ちたいという点では一緒ですが、その仕事内容はそれぞれ違いがあります。

UIデザイナーの仕事内容

UIもUXデザイナーも、スマートフォンやデジタルコンテンツが、広く一般的になってからできた比較的新しい職業なので、どのような仕事をしているのかは少しわかりにくいかもしれません。

UIデザイナーの仕事は、デジタル機器を使いやすくするためのデザインをすることで、ユーザーと製品・サービスとのコンタクトがスムーズにできるようにするデザインを行う仕事ということです。

たとえば、スマートフォンのアプリでいうと、アプリのデザインや画像、ボタンなど外観に関わるすべてのモノは「UI」であると言えます。

アプリの各ボタンを間違えて押さないようデザインや配置を考えるとか、利用する年齢層・ターゲットが使いやすいように画面をデザインするのがUIデザイナーの仕事と言えます。

UXデザイナーの仕事内容

一方、UXデザイナーの仕事内容は、このようなUIも含めた経験・体験をデザインすることです。

先ほどアプリを使いやすくするのがUIデザイナーの仕事として説明しましたが、UXデザイナーはユーザーがストレスなくアプリを利用できるようにするだけでなく、使った結果として楽しいと感じる、この一連の流れを実現するのが仕事となります。

つまり、顧客満足度に関わる仕事でもあると言えるでしょう。

顧客満足度とは、商品のクオリティやカスタマーセンターの対応などにも大きな影響を与えます。

そのため、サイト自体の見た目や使い勝手だけでなく、顧客(ユーザー)が満足する体験をデザインで提供できるかを考え、ユーザーインタビュー、SEO、テスト実施、マーケティング、サイト解析などを行い、サイト全体のサービスに関する設計もデザインしていくことが必要です。

デザイナーという名前から華やかな仕事内容を想像しがちですが、実はサイトの情報設計が主な仕事となっています。

 

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必要なスキル

UI/UXデザイナーに必要なスキル

UI/UXデザイナーになるためにはデザインの経験や資格がないと難しいのでは、と思われがちですが、UI/UXデザイナーの主な仕事内容は情報設計ですので、必要な経験やスキルはこのようになります。

  • 項目Web業界やマーケティングの用語がわかる
  • マーケティングやSEOの経験がある
  • ユーザーインタビューやブランド戦略の実践経験がある など

そして知識や経験と同様に、ユーザーの使いやすさと製品・サービスの売り上げを同時に考えられる人材が求められています。
そのため、ユーザー目線に立ち、わかりやすさや使いやすさを設計面で追求できるスキルが必要となります。
ユーザーのペルソナを把握し、使いやすいサイトの設計、障害が起こりうる可能性を視野に入れ、ユーザーインタビューやテストなどの結果を踏まえ、ブランド戦略を構築できるスキルが必要ということです。
そのため、競合他社が増えている業界において、ただ単に「使える」だけではなく、UIのようにユーザーが快適に使えることを視野に入れて、デザインすることが求められるようになっています。
当然ながら、Web業界のトレンドや動向知識、コミュニケーション能力や柔軟性な対応力も重要なファクターです。
Web業界のトレンドや流れを知るには、最新のスマートフォンサービスやアプリのデザイン、内容についてどんなデザインが使いやすく人気なのかを把握しておきます。
もちろん話題になっているアプリやサービスを、とりあえず使ってみるだけでもかまいません
むしろ流行に興味を持ち、あれこれ試してみることや臨機応変に対応できる人は、UI/UXデザイナーとして大いに評価されます。

コミュニケーション能力と柔軟な対応力は必須

UI/UXデザインの仕事も他の職種と同様に、たくさんの人と関わりチームで仕事を進めていくことは必須です。
多くの人にとって使いやすく快適な使い心地を実現するには、こうした大勢の人の意見や要望をできるだけ取り入れ形にする必要があります。
そのため、仕事を進めていく上で、社内・社外の関係者、ユーザーやクライアントとのコミュニケーション能力は重要なスキルです。
さらに、チーム内で業務を割り振りながらも、期日までに仕上げられるようサポートし合う協調性、急な変更やトラブルに対応する柔軟性なども必要なスキルになります。

年収はいくら?

UI/UXデザイナーの年収はいくら?

  UI/UXデザイナーの年収は、平均すると約500万円になるようです。まだ新しい職種なので比較的高めの金額となっています。

他の職種やWebデザイナーなど同じ業界からの転職の場合、前職の年収とほぼ同額からスタートすることがほとんどですが、新しい職種で扱う分野も広いため、すぐに年収が上がる可能性があります。

とはいえ、本人の経験や能力のほか、転職先の製品・サービスの成長率や需要などによっても多少バラつきはあります。  

転職方法は?資格は必要?

UI/UXデザイナーへの転職方法は?資格は必要?

今後も働くフィールドが広がる職種でありますので、年収アップの可能性大いに期待できるかと思われます。
しかし、引く手あまたのUI/UXデザイナーとはいえ、誰でもがなれるかというとそうではありません
もちろん、先に述べたようなスキルや経験はほとんどの求人で求められますので、そのうえでUI/UXデザイナーへの転職を成功させるために、有利な資格を保有することで、未経験でも転職のチャンスがあるかもしれません。

  • 項目ウェブデザイン技能検定
  • 人間中心設計(HCD)専門家資格認定制度
  • ユニバーサルデザインコーディネーター認定資格

ウェブデザイン技能検定

ウェブデザイン技能検定」はウェブサイト制作のための総合的なスキルを見るための試験です。

Web業界では唯一の国家資格なので、取得しておくと一定以上の評価をもらえます。UI/UXデザイナーへの転職でも役に立つでしょう。

人間中心設計(HCD)専門家資格認定制度

人間中心設計(HCD)専門家資格認定制度」の資格取得は難しいですが、持っているとかなり有利になる資格です。
人間中心設計とは、モノではなく人を中心に様々な物やサービスを設計する思考のことで、こちらは残念ながら未経験者では受験資格がありません
また、受験資格を有していても、資格取得には人間中心設計の導入推進能力や育成能力が必要となり、簡単に取得できるものではないので注意が必要です。
しかし、取得できればUI/UXデザイナーとして高いスキルがあることの証明になるので経験者は目指してみるのも良いでしょう。

ユニバーサルデザインコーディネーター認定資格

ユニバーサルデザインコーディネーター認定資格」は聞いたことがある人も多いでしょう。

障がい者や高齢者だけでなく、国籍、人種に関係なく誰もが使いやすくデザインしたユニバーサルデザインの視点から、物事を考え解決できる能力を評価する資格です。

近年、海外からの観光客や移住が増えているため、誰にでも使いやすく快適な使い心地を実現するため、ユニバーサルデザインはますます必要とされるため、取得しておくと転職への糸口になるでしょう。  

まとめ

今後もデジタル化は進み、ますますUI/UXデザイナーの需要や仕事内容は増えていくと予想されます。
成長している業界であることから、とりあえずWeb業界を目指す人も多いかと思われます。
しかし、人気の業界であるため競争率も高いことから、仕事に就くとか転職するのはスキルや経験がないとなかなか難しいかもしれません。
そこでWeb業界の一部であるUI/UXデザイナーを目指すのは、まだライバルも少なく採用される可能性も高いかと思われます。
未経験では、ためらってしまうこともありますが、スキルや経験があるなら挑戦してみるのがおすすめです。

 

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【刺さるプレゼン】クリエイティブディレクター松尾卓哉氏に学ぶピザーラ、KIRINなどヒットCM連発の極意

国内外の数々の広告賞で受賞歴を持つ、クリエイティブディレクターの松尾卓哉さん。

「目立つ、そして、モノが売れる」広告をモットーに、数多くの大ヒット広告を世に送り出しています。消費者の心を動かす広告を生み出すには、まずはスポンサーである企業の心を動かすことが必要。

今回は松尾さんへのインタビューを通じて、スポンサーの心に「刺さるプレゼン」をするための極意をひも解きます。    

プレゼンでは十分な準備に裏打ちされた「自信」が人の心を動かす

――松尾さんはカンヌ国際広告賞やACC賞など、国内外の広告賞を多数受賞されています。最近では、「ピザーラ」の「ピザブラック」が話題ですね。

賞を目指す若手クリエイターは皆、松尾さんの「プレゼンの極意」を知りたがっていると思います。  

松尾さん(以下、松尾) まず、プレゼンはテクニックや話し方では決まりません。基本的なスキルはあった方が良いと思いますが、本質ではありません。

担当する商品やサービスを伝える快心の設計図を完成させ、プレゼン前の準備を十分に行えば、案への自信や実施できた時を想像したワクワク感が体全体からみなぎるもの。

それが相手の心を動かすのです。 実際、スポンサー企業の社長など、決定権を持つ方の多くは、プレゼン資料はチラッとしか見ていません。プレゼンを行う人を見ています。

「この人は、うちのことを分かっている。この人に任せたら、何とかしてくれそうだ」と感じてもらうことが大切です。  

株式会社17 クリエイティブディレクター/CMプランナー 松尾卓哉氏 ピザーラ ピザブラック

株式会社17 クリエイティブディレクター/CMプランナー 松尾卓哉氏 ピザーラ ピザブラック

プレゼンは初めのオリエンテーションが鍵

――松尾さんはプレゼン前に、どのような準備を行っているのですか?  

松尾 オリエンテーションの場を大切にしていますそこで、企業側から広告したい商品やサービスなどの背景や秘匿情報を受け取ります。

多くの場合、この中に本当の問題、課題が隠れていますその場の参加者が「言外に語る課題」も多いので、気を抜かず万全の状態で臨み、知りたいことを質問します。

分かったふりはせず、少しでも疑問に思ったところはその場で確認することが大切です。この場で得た情報で、プレゼン内容のベクトルはあらかた固まります。  

――この段階で、もう固まってしまうのですか!  

松尾 どんな素晴らしい商品、サービスであっても、100%完璧なものはありません。競合に比べて負けている部分もあるし、改善が必要な部分もあるでしょう。

まず、自分が一人の生活者として反応する部分を大事にして、知らないことを理解するようにします。

そして、自分の身体を通した言葉やアイデアで商品・サービスの魅力を的確に世間に伝えることが、我々の仕事。

企業と生活者との深いコミュニケーションを促すためにも、オリエンテーションの場は何よりも重要視しています。  

株式会社17 クリエイティブディレクター/CMプランナー 松尾卓哉氏 KIRIN BITTERS

株式会社17 クリエイティブディレクター/CMプランナー 松尾卓哉氏 KIRIN BITTERS

オリエン後は腹落ちするまで「商品、サービスを知る」

  ――オリエンテーションの後は、どんな準備を?  

松尾 その商品・サービスを「さらに深く知り」にいきます。食べ物ならば食べてみる、商品やサービスならば使ってみる。

売り場に行く……などを繰り返して、まず、自分の中でのメリット・デメリットをつかみます。もちろん、世間の意見も参考にします。

ターゲットとなり得る層を中心に、周りの人にヒアリングをして、感想やイメージを拾い、課題を洗い出します。それがつかめた後は、その課題にはどういう表現方法が最適かを考える作業に入ります。  

――なるほど。まずはオリエンテーションでイメージを固め、その後に自分自身で商品やサービスを深く知りにいく。この2ステップを大切にしているのですね。

松尾 「ピザーラ」の場合、オリエンまでは「宅配ピザの中の1つ」という漠然とした印象しかありませんでした。

しかし、色々な話を伺い、生産者と直での食材の厳選調達、生地は老舗ベーカリーの名店とオリジナルで開発など、味へのこだわりとプライドが見えてきました。

具を置く場所も、食べた時に口の中に味が広がる順番を考えて配置するなど、食べる人のことを考え抜かれていました。

そこで、プレゼンまでの21日間で、ライバル会社のものも含め19回ピザを食べ、「宅配ピザの中でピザーラがダントツに美味しい!」と実感したのです。試食した周りの人々の意見も同様でした。

なのに、生活者にその美味しさやこだわりがあまり伝わっていないのは、伝え方が間違っていると。それまでのCMでは、ピザのシズルカットばかりで、他社と差別化が図れていなかったのです。  

プレゼンでは相手の理想の姿を伝えることが重要

株式会社17 クリエイティブディレクター/CMプランナー 松尾卓哉氏

  ――確かに、「ピザブラック」が出てくるまでは、宅配ピザのCMといえば食材やピザ本体にフォーカスしたシズル感たっぷりのイメージが主流で、どのピザ会社のものかは、ほとんど頭に残っていなかったかもしれません。  

松尾 他社に比べて圧倒的に美味しかったので、他社と同じ伝え方ではもったいないと思いました。そこで、差別化できるビジュアルや言葉を作ろうと決め、ピザブラックに行き着きました。

「CMはいいことしか言わない」の逆を取り、「食べる人のことを真剣に考えてきた“正しいピザーラ“を、悪のライバルがけなす」。

その結果、ピザーラの魅力が前面に出る。美味しさと、そのこだわりが世間に伝わっていないジレンマは、オーナーや経営陣が一番感じていたのでしょう。だから、即答でOKを得ることができました。  

――ピザーラを調べ尽くし、食べ尽くしたからこそ、プレゼンの場で気持ちが乗り、全身から思いが伝わったのですね。  

松尾 コンペに勝ちたい一心で、スポンサーに耳触りの良いことばかりを言って持ち上げる「太鼓持ち」になっては、人々の心に響く広告は作れません。

この仕事を生業にしている自分の価値もなくなります。しかし、プレゼンは自分の意見を主張する場ではありません

「こうあるべきだ」と相手の理想の姿を伝えることが重要。本当の問題を提示して、その商品やサービスの理想の姿を考え、それを実現するための方法はこれだと自信を持って伝えるそれがプロの仕事だと、私は思います。  

――松尾さん、ありがとうございました! 

「刺さるプレゼン」は小手先だけではない、本質と真摯に向き合う姿勢から生まれるのだということが分かりました。今後もワクワクするCMを楽しみにしております。  

株式会社17 クリエイティブディレクター/CMプランナー 松尾卓哉氏

松尾卓哉(まつお・たくや)  
株式会社17 クリエイティブディレクター/CMプランナー。電通勤務後、オグルヴィ&メイザー・ジャパン(ECD)、オグルヴィ&メイザー・アジアパシフィック(リージョナル・クリエイティブパートナー)を経て、広告企画制作などを手掛けるクリエイティブ集団、株式会社17(ジュウナナ)を設立。カンヌ国際広告祭、クリオ国際広告賞受賞、アジア太平洋地域のクリエイター・オブ・ザ・イヤーで日本人初のファイナリスト受賞など、国内外の広告賞での受賞歴多数。

撮影/木下治子 取材・文/伊藤理子

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【クリエイティブ職】デザイナーとしてのキャリアアップの鍵は、国語力と忍耐力にあり!

広告のデザイナーとアーティスト/芸術家は別物なので、たとえ優れた天性のセンスの持ち主であっても一流のデザイナーとはいえません。

グラフィックデザイナーとしてキャリアアップするために絶対に必要な要素の中でも、特に大切なのは「国語力」と「忍耐力」です。プロの転職のデザイナー出身コンテンツディレクターが解説します。  

まずデザイナーには「デザインの目」が必要

まずデザイナーには「デザインの目」が必要

グラフィックデザイナーとして成長・キャリアアップするには、そもそも「デザインの目」が備わっていることが必要です。それは「良いデザインとは何かを分析して見極める力」が備わっているということです。  

例えば「デザインの目」が備わっている方は、紙面が整っていないと気持ち悪く感じてしまい、違和感を決して放置しません。すみずみまで気を配りながら細かく丁寧に仕上げます。

優秀なデザイナーであればあるほど、その精度は高まります。   では、デザインの目とはどうやって身に着けられるものなのでしょうか?

これには大前提があり、いわゆる「センス」の正体は「知識と経験」であるということです。「デザインの目」はキャリアの中で訓練し経験を積んが人だけが身につけられるものです。

天性の、という意味でのセンスだけではどうすることもできません。

優秀なクリエイターに囲まれて、厳しい環境で努力をした人、独学で秀逸なデザインをたくさん見て勉強した人など、これまで努力と経験を積み重ねた人だけが手に入れることができるのです。    

《要素1》なぜこのデザインなのかを考える「国語力」

《要素1》なぜこのデザインなのかを考える「国語力」

WEB媒体を専門とするデザイナーが急増している一方で、優秀なグラフックデザイナーは年々減少傾向にあると言われています。

以前、OAC(日本広告制作協会)の方とお話しさせていただいた際、グラフィックデザイナーの質が下がっている理由として、グラフィックデザイナーの「国語力の低下」が挙げられるとおっしゃっていました。  

「センス」がある人であれば、ある程度「かっこいい」デザインを制作することは可能です。

しかし広告のデザイン制作では、ただ「かっこいい」だけのデザインは広告の役割を果たしているとはいえません。広告のデザイン制作において大切なのは、クライアント目線で物事を見ること。

クライアントから求められていることの本質を理解し、課題を解決するためのデザインに落とし込む力が求められているのです。

クライアントからのニーズを漏らすことなくヒアリングし、「なぜこのデザインなのか」を言葉で考えながらつくっていく力、それが「国語力」です。

また、ポートフォリオの作成やクライアントへの提案あるいは営業への説明などにも国語力が必要です。

このデザインになった理由や背景への理解、横や今後への展開・展望などを、見た人がわかりやすいように説明する必要があるからです。

言うまでもなく、優れたデザイナーとして他社に認められて転職などさらなるキャリアアップを求める際にも、ご自身の未来を左右することになる重要な要素となります。

《要素2》厳しい環境で培った「忍耐力」

《要素2》厳しい環境で培った「忍耐力」

広告代理店もデザイン制作会社も、帰宅時間が他業種に比べてかなり遅いのは周知の通りです。クライアントからの要求が高くなればなるほど、労働時間はますます長くなります。

ほかにも、アイデアの数を多く求められたり、納期が短かったりと労働時間が長くなる要因はあげればキリがありませんが、いずれにせよこの苦しい経験は、後に必ず活かされる時が来ます。  

「デザインの目」は厳しい訓練を受けてきた人だけに養われるものです。

「なんでこんな細かいところまで気を遣わないといけないのか…」と不満を感じつつも、我慢して真剣に取り組んだ経験は、確実にご自身のスキルにつながっています。  

さらに、厳しい環境で修行を重ねることで「忍耐力」も鍛えられます。クライアントからの高い要求にも、何度も突き返されるアイデア出しも、「忍耐力」がなければ対応できません。

デザイナーには、デザイン力に加えてこの「忍耐力」がとても大切なのです。   修行を重ねるなら、できる限り優秀なクリエイターに囲まれる環境を選ぶことをおすすめします。

周りにいるクリエイターが優秀であればあるほど、自然とハイクオリティなクリエイティブに触れることになります。

こうした環境で厳しい修行を重ねていけば、スキルを高めるスピードも早まるでしょう。  

いかがでしたでしょうか。ご自身にとってどの要素を鍛えればさらにスキルが高まるか、一度振り返ってみてみるのも良いかもしれません。

プロの転職には、日々クリエイティブ職の方が転職のご相談にいらっしゃいます。

現在のキャリアに不安を感じていたり、今後のキャリアについてお悩みがありましたら、スキルの棚卸しや志向性の振り返りも含めて、ぜひお話をお聞かせください。

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今回は「デザイナーで年収1000万円は目指せる?」という相談について解説していきます。

今回のお悩み

「デザイナーとしてこの春に就職して約5カ月。 将来、デザイナーで年収1000万円稼げる可能性はありますか?」
(Gさん・22歳男性・デザイナー職)
デザイナーになりたくて、小さなデザインプロダクションに新卒で入社しました。
まだ入社して5カ月なので修業中ですが、先輩デザイナーが手掛けているのは流通会社のチラシや旅行会社のチラシ、通販カタログなどばかりで、デザイナーとしてスキルアップできる環境なのか心配になっています。
先輩はみんな「給料が安い」とこぼしているので、なおさら将来に不安を感じています。デザイナーとして成功して、高収入を得るのが私の目標です。
頑張ってスキルを積めば、デザイナーでもいつかは年収1000万円を稼げるようになるのか、教えてください。

 

 

【この記事の想定読者】

  • 現在デザイナーとして、勤務されている方
  • デザイナーとして転職、独立を考えていらっしゃる方
  • 働き方を改善したい、給与を上げたい方
  • 成長率の高い企業へ転職を検討している方

プロの転職

好きなことを仕事にできるデザイナーという仕事に就けたことは素晴らしいことですが、収入の面に関しても気になるところですよね。

今回は、現在デザイナーとして勤務し始めた方、デザイナーとして転職・独立を考えている方に向けて、デザイナーで年収1000万円を目指せるかについて徹底解説していきたいと思います。

デザイナーの年収とは

気になるデザイナーの年収ですが、厚生労働省の賃金構造基本統計調査では、次のような職種が”デザイナー”として分類されます。

・デザイナー
・服飾デザイナー
・商業デザイナー
・インテリアデザイナー
・ディスプレイデザイナー
・グラフィックデザイナー
・広告デザイナー

幅広い職種が、“デザイナー”として分類されています。

デザイナーの平均年収は

2019年に発表された賃金構造基本統計調査を参考に算出すると、全国のデザイナーの平均年収は432.8万円になります。

男性が498.6万円、女性が372.4万円と、男性と女性では大きな差があることが分かります。

調査書に記載されている全職種の平均年収は454.5万円なので、他の職種と比べてデザイナーの年収は若干低いという結果となっています。

デザイナーの年収の差について

年収は、企業規模や場所によっても大きく変わっています。

企業規模で従業員が1000人以上の企業では年収が548.5万円なのに対して、10人~99人では436.5万円となっています。

企業規模によって、年収で100万円以上の差があることが分かります。

さらに、企業がある都道府県でも大きな差があります。

埼玉県では年収が699.5万円なのに対して、徳島県では218.4万円となっています。

会社のある場所によって、実に3倍以上の差があることが分かります。

100%プレイヤーとしてのデザイナーのうちは難しい

100%プレイヤーとしてのデザイナーのうちは難しい

いきなり結論から言いますと、企業に所属している「100%プレイヤーデザイナー」のうちは、年収1000万円を稼ぐことは不可能です。

しかし、1000万円を稼げるデザイナーになるための方法はたくさんあります。

それでは、1000万円を稼げるデザイナーになるための代表的な方法を、2つご紹介していきたいと思います。

自分が手を動かさないデザイナーになる

「手を動かさないデザイナー」とは、自分が窓口となってデザイン案件を受け、ほかのデザイナーに割り振るというデザイナーのことです。

大抵の場合、「デザイン料」は単価がある程度決まっています。たとえば、1ページ何万円、1サイト何十万円といった具合にあらかじめ設定されています。

制作全体の予算でデザインに割り振れる金額は決まっていますし、大手広告代理店の料金体系に準じるケースが多いからです。

デザイナー1人がデザインに掛けられる時間や量には、限度があります。

それが決まっている以上、どんなに有能なデザイナーであっても、稼げる売り上げには限度が出てきてしまいます。あらゆる工夫を凝らし効率をあげたとしても、月100万円以上の収入を得ることはほぼ不可能と言ってもよいでしょう。

自分が手を動かさないデザイナーは、「アートディレクター」に近い立場になります。

しかし、これならば、デザイナーとしての経験を活かしながら、高収入が実現できます。

デザイン以外のスキルがあるデザイナーになる

デザイン以外にも報酬を得られるスキルを身に着ければ、将来的に1000万円を稼げるデザイナーになることが可能です。

デザイナーが身に着けると良いスキルとしては、次のようなものが挙げられます。

・WEBデザインスキル
・UI(User Interface)デザイン
・Webマーケティングスキル
・プログラミングスキル

「デザイン」という専門分野以外の工程も、行うことになります。

クライアントが求める作業内容は、ピンポイントであることが多いです。しかし、ワンストップで複数の作業を依頼できるデザイナーの存在は、依頼する側からのメリットが大きいので、重宝されること間違いなしです。

デザイン以外の業界についても知ることができるので、広い視野で物事を見る力が養え、高単価の案件に参加できる可能性が広がります。

それには、デザインに偏らずに、さまざまな分野のスキルを身に着ける努力も必要になります。

年収1000万円デザイナーになるために必要なこと

年収1000万円以上を稼げるデザイナーになるためには、デザインのスキルを向上させるだけではなく、日々の心がけも必要になってきます。

【絶対必要】優秀なデザイナーがいる環境で鍛える

若手デザイナーとしての経験の積み方を大切にする

「年収1000万円以上を稼げるようになるデザイナー」になるためには、若いうちの経験の積み方が重要になります。

優秀なデザイナーに囲まれる環境を経験する

大前提として、できるだけ早い段階で「優秀なデザイナー(クリエイター)に囲まれる環境」を経験してもらいたいです。

広告代理店のクリエイティブから直接受注している広告制作会社や、デザインに厳しいクライアントの案件を抱えている広告代理店などが理想です。

そのような環境にいれば、優秀なクリエイターや社外の優秀なアートディレクターなどと数多く関わることができ、彼らに揉まれて鍛えられます。

「何となくこの位置に写真を配置…」「何となくこのフォントで…」などという、いい加減な仕事には容赦なく罵声が飛んできます。

 

タフな環境ではありますが、「デザインとは?」を徹底的に考える機会に恵まれるでしょう。

そこでたくさんアイデアを出し、トライアンドエラーを繰り返せば、デザイナーとしての成長につながります。

 

 

マインドにも影響を与えられる環境を経験する

環境はスキルだけではなく、マインドにも大きな影響を及ぼします。

同じ学歴でスタートしても、東京の大企業でプロ集団に囲まれる環境に身を置くと、自然とロジカルな考え方も身に着きます。

さらに、毎日の過ごし方も変わってきます。デザイナーとして日々アンテナを高く張って過ごせば、数多くの最新デザインに触れることができます。

休日などの過ごし方も変えられ、最新の情報を収集することや、新しい手法を勉強することなどにも取り組みやすくなります。

一方、地方の中小企業では取り組める仕事の幅が狭く、最新のデザインに触れる機会も得にくくなります。

環境によって得られるものの差は大きく、年月を経るごとにその差は取り返しのつかない程大きなものになっていきます。

相談者のGさんが在籍している会社は、このような経験を得られにくい環境のようです。

もちろん、学べることはたくさんあると思います。

しかし、本気でデザイナーとしてのスキルを身に着け、年収1000万円を目指したいと考えるならば、優秀なデザイナー/クリエイターに囲まれる環境がある会社に移ることを、視野に入れても良いかもしれません。

 

 

「絶対に妥協しない」を徹底するデザイナーになる

「絶対に妥協しない」を徹底するデザイナーになる

「細かなことでも妥協しない」を徹底するようにしましょう。

いくら納期が迫っていても「まぁ、これでいいか…」という仕事をしていては、順調なレベルアップは臨めません。

気になる部分があれば最後の最後までこだわり抜き、最善の方法をギリギリまで探究するデザイナーになってください。

「妥協しない」を徹底すると、他の人のデザインにおいても細かい部分まで目がいくようになり、デザイナーとしての目が肥えていきます。

妥協することなく細部までこだわり抜いたデザインは、必ずやクライアントから感嘆と賞賛の声を得られます。

「次もこの人にお願いしたい」と、仕事がどんどん集まってくるでしょう。

これを実践していくことは、「手を動かさないデザイナー」になるための素地になります。

平均して10年はこの取り組みを続け、集まった仕事は可能な限り周りの信頼できるデザイナーに割り振り、自身はアートディレクションに徹してください。

結果的に、「クオリティーの高い仕事を、数多く」こなせるようになり、収入もぐんと増え、1000万円という年収額が見えてくるはずです。

 

デザイン以外の付加価値があるデザイナーになる

デザイン以外の付加価値があるデザイナーになる

こちらの方法に関しては、はっきりとした分業制が敷かれ、職種や担当範囲が決まっている大手企業にお勤めの方には難しい方法かもしれません。

なぜなら、デザイナーという「職種」の枠を超えた価値をクライアントに提供して高額な報酬を得る手法だからです。

たとえば、小売店に足を運び、売り場の課題抽出や予算管理を含めた広告展開の提案をするといった内容の業務を行います。

ここまでくると「それはもうデザイナーではない」という声も聞こえてきそうですが、もうデザイナーがクリエイティブの部門だけを担当する時代は過ぎ去っています。

欧米ではデザイナーとマーケターを兼ねる人こそ、真のデザイナーであるとすら言われています。そして、そういったクリエイティブとマーケティングの融合の流れは、まず間違いなく日本にも来るでしょう。

もちろん、デザインだけに特化したデザイナーもいます。

しかし、デザイナー特有の「解決型の思考力」や「言語化能力」を活かすことで、デザイナーに軸足を置きながらも営業やコンサルタントも兼ねるような存在として、クライアントに貢献することが可能になります。  

独立して高収入を得ることも可能

今まで述べたことを当たり前に行えるデザイナーになることができれば、報酬を得られる項目がデザイン費だけでなくコンサルティング費や管理費など複数にまたがってきます。

会社での評価や地位も向上し報酬アップも期待できるので、年収1000万円が見えてくるようになります。

さらに、「1人広告代理店」などと言われて、クライアントに非常に重宝される存在にもなります。

すると、法人でもフリーランスでも独立が十分視野に入り、年収1000万円がより現実的になってくるのです。

まとめ:デザイナーで年収1000万円を目指す!

まとめ:デザイナーで年収1000万円を目指す!

いかがでしたでしょうか?

プロの転職では、大きな夢に向かって頑張ろうという若手クリエイターを応援しています。

単価がある程度決まっているクリエイティブ業界は、収入的にあまり夢を持てない業界と見られています。しかし、実はその人のやる気や工夫次第で高収入を得られる業界でもあります。

あなたが夢を持って輝けるように、プロの転職にお手伝いさせてください。

スキルの棚卸しや市場価値の確認だけでも大丈夫です。

「今いる環境のままで本当に良いのか…」「方向性は間違っていないか?」など、ご自分のキャリアに迷われたときには、お気軽に弊社キャリアコンサルタントにご相談ください。

 

 

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広告業界・制作職のトップの立場で、制作チームを指揮するクリエイティブディレクター(CD)。もちろんすぐになれるわけではなく、ある程度の経験と実績が必須の職種です。

今回はクリエイティブディレクターの仕事内容や必要なスキル、年収などを紐解きます。

クリエイティブディレクターとは

クリエイティブディレクター(以下CD)は、広告制作において、自らアイデアを出しながら、制作の全責任を持つ立場の職種です。

コピーライターの経験を長年積み、CDへと成長するケースが多いですが、中にはアートディレクターやデザイナー、その他のクリエイティブ職からキャリアアップするケースもあります。

発想力や企画力に加え、案件全体デザインコンセプトをまとめて、予算管理から制作の流れを統括して、制作物をクライアントのオーダーに見合う方向へ導く力も求められます。  

クリエイティブディレクター(CD)の仕事内容

主な仕事内容は、広告に関する企画から制作における全業務の指揮をとり、戦略からプロジェクト進行までをマネジメントしていきます。

多くの場合、営業からプロジェクトのクリエイティブスタッフとしてアサインされます。

 

ただし、賞を取るなどして有名になり、レギュラーの案件を担当するようになると、クライアントから直接指名されることもあります。  

実際の仕事の流れですが、営業と一緒にクライアントからのオリエンテーションを聞くところから始まります。

 

クライアントのほとんどは、広告制作を発注する段階では、どのような形で広告を利用して企業の課題解決をしたいかは、漠然としたイメージしか持っていません。

そこでCDは、クライアントの要望を具体的にヒアリングし、クライアントが目指すべき広告展開をわかりやすく説明して方向性を定めます。

この過程が、広告プロジェクトのスタートとなります。

 

案件を受注した後、アートディレクター、コピーライター(CD本人が兼ねることもある)をアサインし、さらに外部のプロダクションや映像制作会社への依頼も行います。

従来のCDは、ブランド広告や企業広告などの「マス広告」の制作を仕切る印象がありましたが、ダイレクトマーケティングの広告が多くなった今、通販広告などの「ダイレクトレスポンス広告」の制作に強いCDも、求められるようになりました。  

クリエイティブディレクター(CD)のキャリアアップ

CDは、まずはコピーライター、もしくはグラフィックデザイナーからアートディレクターとして長年経験を積み十分な実績を上げて、コミュニケーション能力やマネジメント力を身につけた上で、やっと到達できるキャリアです。

 

しかも、大手広告代理店の場合、そもそも新卒でコピーライターやデザイナー、つまりクリエイティブ職につくこと自体が狭き門であるのが実情です。   

そのため、CDになるには、さらにそこから長年の努力と実績を重ねることが必要となるわけです。

 

また企画力やアイデア力だけでなく、全体を統率する力も問われます。他スタッフとの連携や予算の調整など、求められることがたくさんあるからです。

体力的にもとても厳しい仕事なので、CDというポジションを確立させるのは、とても過酷な「いばら道」と言っても過言ではないでしょう。

それでも早い人だと30代前半でCDとして活躍する人がいますし、広告賞の受賞経験があるとキャリアアップしやすいようです。  

 

キャリアアップの例として、近年の広告戦略にはSNSメディアの活用も頻繁に行われていることから、そうしたメディアで効果的なプロモーションを展開できるCDのマネジメント力は、Web業界でも注目されています。

そういう現状から見ると、Webプロデューサーにキャリアップするのも需要が認められるからおすすめです。

クリエイティブディレクター(CD)に向いているのはどんなタイプ?

クライアントのニーズをきちんと理解し、制作物がそのニーズに応えられているかどうかを判断できる力が求められます。つまりヒアリング力とマーケティング分析力、広告制作知識は必須と言えるでしょう。

 

また、クリエイティブを代表する立場として、クライアントへの説明をするためのプレゼン力も求められます。

アイデア力はもちろん、聞く力、伝える力、コミュニケーション力を備えていて、それに併せてクリエイティブチームを統括するマネジメントスキルも必要となるのがCDです。

 

さらに、常に新しい表現を生み出す仕事のため、普段から好奇心旺盛で知識を得たり新しいことを学んだりすることを厭わない人、そして粘り強く考え抜く根性のある人が向いているでしょう。    

クリエイティブディレクター(CD)の年収

広告代理店の規模や、本人の知名度によって金額は大幅に変わります。

中堅の広告代理店の場合、450万円~800万円、大手広告代理店の有名なクリエイティブディレクターになると、多い人で1000万円以上というケースも。

 

ただし、ここまで達するケースはごく少数です。また、独立をして成功するケースもありますが、CDとしてのスキルに加え、営業力や経営力も必要となり、決して簡単な道ではありません。  

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