by荻久保健一
【若手マーケティング職向け】本気でキャリアプランを考えていますか?

マーケティングの仕事を始めたばかりか、始めようとしていて、「マーケターとして今後どんなキャリアプランを立てたら良いのか?」 と、迷っていませんか?
それもそのはずです。 キャリアプランを立てるコツを掴んでイメージができなければ、マーケティング職でのキャリアプランを立てるのは難しいことなのです。
そこでここでは、そんなマーケティング職でのキャリアプラン例や、プランを立てるコツをご紹介します。 このコツを掴んで、あなたの人生にとって有意義なマーケティング職でのキャリアプランを立ててみてください。
目次
マーケティング職とはどんな職種なのか?
消費者のニーズを詳細に分析し、商品およびサービスの企画を行うマーケティング職。
広告業界、IT業界、Web業界などの企業を中心に、マーケティングの重要性を理解している企業においては花形の存在であり、若い世代を中心に人気のある職種です。
Webマーケティングが台頭してきたことにより、近年のマーケターは、従来よりも複雑な能力が求められるようになりました。
マーケティングのキャリアプランとは?
一口にマーケティング職のキャリアプランと言っても、実際には色々なプランが存在します。
そのため、マーケティング職として働く際には、どんなキャリアプランがあるのかを把握し、具体的なイメージを描いておくことが重要です。
例えば、インターネット広告代理店へ就職するケースを取り上げてみましょう。 インターネット広告代理店では、企業の根幹を担う事業がWebマーケティングだというケースが殆どです。
ただし、クライアントの要望によってはマス広告(テレビや新聞など)のマーケティングにも携わる機会があるかもしれません。
新入社員の身分でいきなりそのようなチャンスに恵まれるのはレアケースですが、総合広告代理店なら可能性が高くなるはず。自分の中で、しっかりキャリアプランを立ててチャレンジを続けていれば、そういったチャンスの機会も増えるでしょう。
キャリアプランの流れをつかもう
マーケティングのキャリアプランを立てるのは、案外と難しいことです。
それはマーケティングのデジタル化の影響が特に大きく、上流から下流まで、「マーケティング」の領域が非常に細分化しているからです。
そして、そのイメージもないままにキャリアプランなんて立てられませんよね?そこで、キャリアプランの例を見て、マーケティング職でどんなキャリアプランを立てれば良いのかをイメージしてみてください。
キャリアプラン例:入社1年目【クライアントと向き合う】
まず、マーケティング職で入社すると、会社の先輩と一緒に、既存のクライアントに向き合うことから最初の仕事が始まります。
実際の現場におけるOJTを経ながら、マーケティングについての基礎的な知識やノウハウを習得していきます。
業務内容をある程度覚えたら、次のステップとして、月間予算50万円から100万円程度の規模が小さいクライアントを、20社から30社程度抱えます。
もちろん、ここではクライアントに対して成果を上げることが一番の目標です。多種多様なクライアントを担当することにより、一連の業務を適切にインプットし、ミスを生じない安定感を養う訓練になるでしょう。
そして1年目に重ねた実績で社内評価が上がれば、小規模の案件から中堅あるいは大規模のクライアント相手の案件へシフトしていきます。
新人時代と比較すると、この段階で担当するクライアントの数は大きく減って、5社から10社程度に。その分、1件当たりの規模が大きい仕事を任されるようになり、クライアントともより深く付き合うことができるようになります。
キャリアプラン例:入社2年~3年目【インプットが重要】
マーケティング職の2年目〜3年目は、付き合うクライアントの業種も増え、それぞれの業界に関する知識や、業種ごとに最適な手法を自分なりにインプットする時期です。
その際は、必要な情報を可能な限り網羅的にインプットすることを目標に掲げましょう。
これはマーケティング業界の全てに言えることですが、情報が更新されるスピードが速いので、自分自身で情報を常に把握して知識を十分にストックしておく姿勢が必要です。このような努力の積み重ねが、社内での評価にも繋がっていくはずです。
キャリアプラン例:20代後半【信頼を得るチャンス】
マーケティング職で20代後半になると、中堅社員としてクライアントからの信頼を得られる機会が増えます。それにつれて予算も大きくなり、手法の幅が広がってきます。
この頃にはマーケティングのスキルもついてきていて、自信も出てくるでしょう。小規模の予算内では1種類しかできなかった手法も、中規模や大規模予算になると選択肢が10種類以上増える場合も。
選択肢が広がればその分だけ組み合わせが増えるので、最適なものを選択して実行するのが実力の見せ所です。
キャリアプラン例:入社5年目【マネージャーも夢じゃない】
マーケティング職で5年目に入ると、既にマネージャーになる人も出てきます。 キャリアを1つひとつ順調に重ねていれば、「仕事ができるマーケター」として高く評価される時期。
評価の目安としては、予算の規模やクライアントの業種に応じて正確な提案を行えるかどうかです。 その上、適した広告手法を提案し、通期計画なども正しく導けることが基本になります。
キャリアプラン例:入社7年目【役員になる可能性も】
マーケティング職の7年目に入ると役員(特にCMO)になったり、新しい職場を求めて転職する人も。 この時期には部署の異動や転職なども視野に入れてキャリアを積みます。
例えば、同じ会社で長年活躍し続けて役員になり、社内経営に参加する人もいれば、クライアントから引き抜かれる人も少なくありません。
CMOになるまでのキャリアプランについてもっと詳しく知るなら↓
先を見据えたキャリアプランが大切
このように、マーケティング職のキャリアアップに関しては、20代は多少の差があっても年功序列に進む傾向がありますが、30代ではマネージャーに昇格する人や昇給する人が目立ってきます。
事業側と受託側でも違いますが、これはクライアントから期待される以上のものを常に提案し続けている人の場合です。
マーケティングは若い年齢層の人が活躍できる業界なだけに、最初からキャリアプラン設計を行っている人と、そうでない人との差は大きくなるでしょう。
第二新卒でも転職できる?
第二新卒の人でもマーケティング職への転職に成功するケースがあります。 マーケティング職は、経験者だけでなく未経験者にとっても人気が高い職種です。
もちろん、経験が重要視されるので第二新卒には採用が難しい職種と言えますが、着実なキャリアプランを立てて就職活動に臨めば、転職も夢ではありません。
営業職からマーケティング職への道も
マーケティングがまったくの未経験から転職したい場合、営業職を2年〜3年ほど経験すると近道だとされています。 営業職は、会社の中でも顧客の一番近くで仕事を行います。
顧客が求めているものを把握し、現状を知ることによって、マーケティング職に求められるニーズの分析力や察知力が身に付いてくるでしょう。 実際、マーケティング職では営業職の経験者が少なくありません。
転職の際の選考でも、営業経験が有利に働くので積極的にアピールしてみましょう。 他の業種でマーケティング職を極めるためのスキルを身につけるキャリアプランもありですね。
自分のキャリアプランを明確にする
目標を決める
先程キャリアプランの流れをお伝えしましたが、キャリアプランを立てる上で何よりも大事なのは、自分の中でしっかり目標を決めることです。
考えること自体は誰でもできるので、細分化して目標を立てましょう。 目標の立て方としては数字にする(定量化する)のが一番わかりやすいので、数字に落とし込んでみましょう。
数字を達成することが目標ではありませんが、数字の基準がなければ、自分自身、本当に達成できたのかわからない事でしょう。
まして転職の際にあなたの評価をするのは、これまであなたの行動や結果を逐一見てきたあなたの上司ではなく、他社の、他人です。
では具体的に、どのような数字の目標を立てればよいのでしょうか? あなたがWeb広告やコンテンツマーケティングをしている場合の例で考えます。
「PV数を30,000増やす」
「CPA(顧客獲得単価。低いほど良い)を10,000円以内にする」
このように、数字で測れるようにしておけば、達成できているのかどうかをひと目で確認することができます。キャリアプランを考える時は、具体的に数字に落とし込むと達成する確率がグンと上がりますよ。
目標の見える化をする
キャリアプランを頭で考えるだけでは、どうしても目標を見失いがちです。 目標を見える化して、いつでも確認できるようにしましょう。
1年目:PV数30,000増やす・CPA10,000万円以内
2年目:PV数50,000増やす・CPA7,000円以内
3年目:PV数100,000増やす・CPA5,000円以内
このように、目標を落とし込んだ紙を常に見えるところに張り出し、見える化するのです。もちろん、この目標の数字はPV数・CPAでなくても問題ありません。例えばその目標が年収でもいいですし、成果でも大丈夫です。 自分が達成したい数字を考え、見える化しましょう。
チェックと改善が必要
ただ、キャリアプランを考えて目標を書いて、それを眺めるだけなら誰でもできます。 その目標に対して、「達成できているのか?」をチェックして改善する必要があります。
達成している場合は、「なぜ達成できたのか?」を分析して、もっと良い方法はないのかを考える必要があります。 特にマーケティングは、顧客(エンドユーザー)の行動がデータとして得られますかから、このデータを元にして考えていく必要があります。いわゆる「PDCA」の「C」と「A」の部分ですね。
PDCAの考え方をキャリアプランに応用させる方法についてもっと詳しく知るなら↓
目標を立てることで何をすべきか見えてくる
自分で達成したい目標を立てることで、その目標を達成するためには何をするべきかが見えてきます。
「クライアントを増やすにはどのように行動するべきか?」
を日頃から考え、自分が今何をすべきか考えましょう。
このように、するべき行動が見えることで効率よくスキルを磨いていくことが可能になるのです。
目標を見失わないように注意する
自分のするべき行動が明確になり、いざ動き出そうとした時にも注意が必要です。行動すること自体が目標になってしまい、肝心の「なぜその行動をするのか?」を見失ってしまうといったことが多々あるからです。
その行動は、あくまで最初に決めた目標を達成するための手段なので、目標と手段が入違ってしまわないように心がけて行動する必要があります。設定したキャリアプランを忘れないようにしましょう。
目標を細分化して効率よく行動する
目標を細分化することで、目標を見失うのを防ぐことができます。 例えば1年の目標をクォーター(3ヶ月)ごとに区切って、その中ですることを見える化します。
そうすればクォーターごとの動きが見えるので、その目標に対しての達成率や進捗が見えます。
自分の動きが見えていたほうが、分析もしやすいし改善策も考えやすくなるので、自分の成長を加速させることができるでしょう。
クォーターと言いましたが、これをもっと細かく1ヶ月単位、あるいは週単位に区切れば、もっと細分化でき、1日の動きが変わるはずです。
1日1日の行動を大切に行動することで、キャリアプランを達成していく実感を感じることができ、大きなモチベーションに繋がるでしょう。
キャリアに悩んでしまったときの対策・解消法は?
ここまで見てきたキャリアプランの方法は、苦境にあっても解決することができ、おおむね順調に進んでくることができれば、実行できることと思います。
しかし、この先、目標が達成できず悩んでしまう場合もあるでしょう。 どんなに頑張っても(あるいは頑張ったがゆえに)上手くいかないときは上手くいかないのが人生です。
キャリアプランを決めるのに、悩んでしまう場合もあります。 そんな時、どうしたら良いでしょうか?一人で悩んで、立ち止まるのはもったいないですよね。
一番の解決策としては、上司や同じ悩みを抱えるメンバーに「相談」することをおすすめします。 もちろんただ話をするのではなく、相談にも工夫が必要です。
解決したい悩みを明確にして、自分が今考えつく解決案を伝えた上で、もっと良い解決案がないかアドバイスを求めるのが良いでしょう。
何に悩んでいるのかをしっかり伝えた上で、どう解決したいのかがわからないと、上司もどのようにアドバイスしたらよいか、迷ってしまいます。相談をうまく使い、問題を解決していきましょう。
キャリアのプロに相談してみる
もちろん、プロに相談するという選択肢もあります。
広告代理店など、受託側なら基本的には多くの先輩がいるかと思いますが、事業側の場合、職場によっては、マーケティング職種の人数自体が非常に少なかったり、中には自分一人しかいない、という事もあり得るでしょう。
その場合は、転職エージェントを活用することをおすすめします。 転職エージェントと聞くと、転職を勧められるイメージがある方も多いかもしれません。
しかし、現在の転職エージェントでは多くの場合、プロのキャリアコンサルタントやキャリアプランナーがいて、今後のあなたのキャリアプランについてアドバイスをくれたり、パートナーとして一緒に考えてもらうことが可能です。
そこで整理された結果、視界が開けて、思いがけない解決の方法が出てくることも。
私たち「プロの転職」も、そのような転職エージェントの1つですので、マーケティング職のキャリアにお悩みでしたら、ぜひ一度ご相談ください。
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