by小野進一
なぜ多くのデザイナーがベンチャー企業に転職するのか?職種別にポイント・注意点も解説
この記事では、デザイナーがベンチャー企業に転職するべきか悩んでいたりベンチャー企業への転職を検討しているデザイナーの方向けに、デザイナーがベンチャー企業に転職するメリットやデメリット、そして転職する際のベンチャー企業ならではの注意点などについて解説していきます。
ひとくちにデザイナーといっても色々な職種があり、グラフィックデザイナーの場合と、WEBデザイナーやUI/UXデザイナーなどの職種の場合とで大切なポイントは変わってきますので、それぞれの場合に分けてポイントを整理します。
基本的にベンチャー企業の数は、古くから存在する広告業界よりも、圧倒的にWEB業界のほうが多いので、ベンチャーに転職する場合は、WEBデザイナーやUI/UXデザイナーの求人のほうが多くなります。
ただし現在グラフィックデザイナーの人でも、これまでに培ったスキルを武器にしてWEB系のベンチャーに転職する事は可能ですし、キャリアの築き方は色々とあるので、オプションを知っておくとより有利に転職活動を進めることができます。
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目次
ベンチャー企業に転職するメリットとデメリット
まずはベンチャー企業で働くメリット・デメリットを整理してみましょう。
メリット①決断が早いので、スピィーディーに仕事を進められる
ベンチャーはそもそも社員数が少ないですし、決裁者との距離も近いため、会社にとって本当に必要な事や優れた提案であればすぐに承諾をもらいスピーディーに進めることが出来ます。
大手企業によくありがちな無駄な書類作成や根回しなどが、ベンチャーの場合必要ありません。
特にWEB系のデザインを担当する場合、トレンドのサイクルや変化のスピードがとても早いので、風通しの良さはとても重要な要素のひとつといえます。
メリット②成長しやすい/欲しいスキルを身につけやすい/年収を上げやすい/キャリアアップしやすい
ベンチャー企業では、任される仕事の幅が広かったり裁量権が大きかったりするため、成長しやすいというメリットもあります。
特にデザイナーの場合、自分の年収をアップさせるためには、デザインスキルを極めるだけではなく、最終的にディレクターとしてのスキルも必要になります。
そのために幅広い仕事が担当できるベンチャーに転職して、自分に必要なスキルを身につけていくというのもひとつの方法としてありです。
ベンチャーやスタートアップは基本的に人手が足りていないので色々な仕事を担当できる可能性が高いですし、必要な事であれば、自分自身で仕事をつくりだす事も可能です。
デメリット①残業が多い
一方のデメリットは残業が多いことです。
ベンチャーの場合、基本的に毎年成長し続けていく事が会社の宿命ですし、特に創業して間もない場合は社員数も少ないので、一人当たりの仕事量も多くなりサービス残業が当たり前になる可能性もあります。
デメリット②労働環境や福利厚生など諸々の制度が整っていないので、自分で考えて行動できる人でないと難しい
大手企業のように制度や環境がしっかりと整っていない会社が多いので、自分で必要な事を見つけたり、考えて動けたりする人(いわゆる「自走できる人」)でないと、何をすればいいかわからず仕事になりません。
ただし逆にいうと、デザインチームの環境整備、新規クライアントの開拓、新規事業の考案など、会社にとって本当に必要なことであればなんでも実現することができるので、自分でゼロから考えて動くことに面白みを感じる人であれば感じるやりがいは大きくなります。
【結論】コアスキルを身につけるなら大手よりベンチャーがオススメ
将来的に役職者を任される可能性が高かったり、ストックオプションなどの報酬を得られる可能性があるなど、様々なメリットがありますが、ベンチャー企業に転職する一番のメリットは、自分の武器となる「コアスキルを身に着けやすい」ことです。
「ベンチャーは倒産する可能性があり不安定だ」というイメージを持つ人も多いと思いますが、最近のニュースを見れば分かるように、これはベンチャーだけではなく、大手企業の場合も一緒です。
現在は「大手だから安心」という時代ではありません。
大手にいっても不安定、ベンチャーに行っても不安定で、どの会社で働いていても将来を見据えた行動が必要になるわけですから、より成長しやすい会社で働き、どこにいっても通用するような「コアスキル」を身につける事が重要になります。
こういったコアスキルが身につきやすいのは、大手よりも、決裁までのスピードが早くより成長しやすいベンチャー企業のほうです。WEB系のデザイナーの場合、特にこれがあてはまります。
ベンチャー企業を転職先に選ぶことは、決してリスクが高い選択ではなく、むしろ得られるリターンが、より大きくなる可能性が高い選択だったりします。
ベンチャー転職する際のポイントを職種別に整理
ベンチャー企業に転職するメリット・デメリットを紹介しましたが、ここからは、
- グラフィックデザイナーがベンチャーに転職する場合
- WEBデザイナーやUI/UXデザイナーがベンチャー転職する場合
これら2つの職種別に、転職するにあたって事前に知っておきたいポイントや注意点について紹介していきます。
グラフィックデザイナーがベンチャーに転職する場合
グラフィックデザイナーがベンチャーに転職する場合、大きく、以下の3パターンのうちのどれかに当てはまります。
- 広告代理店やクリエイティブエージェンシーなどのベンチャー企業に転職する
- 広告業界以外の、WEB業界のベンチャーなどにデザイナーとして転職する
- WEB業界やWEB広告のベンチャーにWEBデザイナーやUI・UXデザイナーとして転職する
ベンチャー企業の数は断然WEB系のほうが多いので、新しくスキルを身につけてWEBデザイナーとして転職する方が、選べる会社の数は増えます。
ただそれでも、グラフィックデザイナーとしてWEB系のベンチャーに転職することも可能です。
広告代理店やクリエイティブエージェンシーなどのベンチャーに転職する
グラフィックデザイナーのスキルをそのまま活かしたい場合は、大手から独立した人などが立ち上げた広告系のベンチャー企業に転職するのもひとつの手です。
優れたスキルを持った人達のもとで修行できたり、デザイン以外のコンセプトメイキングも担当できる可能性があります。
広告業界のデザイナーとしてキャリアアップしていきたい場合は、このような道を選択するのが一番最適といえるでしょう。
広告業界以外の、WEB業界のベンチャーなどにデザイナーとして転職する
メガベンチャーになりますが、ネットサービス企業のLINEでは、BXデザイナー(LINEブランドの管理・開発やポスターとパンフレットなどのデザイン)や広告のクリエイティブディレクターを募集していますし、サイバーエージェントではゲームのアートディレクターなども募集しています。
ちなみにゲームのアートディレクターは、デザインソフトのスキルに加えて、デッサン力や色彩構成の知識があれば応募可能です。
他にも出版社や事業会社などの小規模なベンチャーでも、デザイナーを募集している会社がけっこうあったりします。
仕事の担当範囲が広がったり、広告業界のデザイナーが担当できないような仕事が出来る、というメリットがあります。
WEB業界やWEB広告のベンチャーに、WEBデザイナーやUI/UXデザイナーとして転職する
WEBデザイナーやアプリのデザインを担当するUI/UXデザイナーとして転職するのが、実は一番求人数が多く、色々な会社から選ぶ事ができます。
ただしそのためには、HTMLやCSSなどのスキルを身につけるためにWEBデザインのスクールに通ったり、ProgateやドットインストールなどのWEBサービスを利用して勉強する必要があります。
グラフィックの場合と同様にポートフォリオを用意しなければいけないので、自分でWEBサイトを作成したり、アプリなどのUIデザインのサンプルを用意しないといけません。
ちなみに、グライフィックデザインのスキルをしっかりと持っていないWEBデザイナーが多いので、グラフィックのスキルやコンセプトメイキングなどのスキルを持つデザイナーがWEBのスキルも身につけると貴重な存在として重宝されます。
<ポートフォリオに関連するページ>
ポートフォリオのここでわかる!グラフィックデザイナーのキャリアを決める「デザインの目」
WEBデザイナーやUI/UXデザイナーが転職する場合
WEBデザイナーがベンチャーに転職する場合は、
- そのままWEB業界のベンチャーに転職する
- WEB業界以外のベンチャーに転職する
大きく、この2つのパターンのうちのどちらかになります。
そのままWEB業界の別のベンチャーに転職する場合は、自分の今までの経験やスキルと転職する目的などをしっかりと整理して、転職活動を進めていきましょう。
一方WEB業界での経験を活かして今までとは違う業界のベンチャーに転職する場合、デジタルの分野はどの会社も強化していて、WEBサービスやアプリの開発経験がある人はどこにいっても重宝されるため、より高待遇の条件で働ける可能性があります。
まとめ:デザイナーがベンチャー企業で築くキャリア
デザイナーが望み通りキャリアアップを果たしていくために、ベンチャー企業というフィールドを選んだ場合のメリットやキャリアイメージを見てきました。
けっして大企業では挑戦できないという事ではありませんが、挑戦できる環境が欲しくてベンチャー企業への転職を考えるデザイナーはたくさんいます。
一度デザイナーとして身を立てたいと願ってしまったからには、何としても実現させたいと本気で思うデザイナーは多いのではないでしょうか?
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