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キャリア相談

by飯田賢平 飯田賢平

「30歳、契約社員でもいいから大手で働きたい。これって危険?」~キャリアのお悩み相談室Vol.1

「30歳、契約社員でもいいから大手で働きたい。これって危険?」~キャリアのお悩み相談室Vol.1

プロの転職編集部にお寄せいただいたキャリアに関する悩みや不安に、キャリアコンサルタントが歯に衣着せずお答えするシリーズ企画。

第1回目は「30歳で大手広告会社の契約社員に転職したい」という方からのご相談です。今回お答えするのは、エグゼクティブコンサルタントの飯田(株式会社ホールハートCOO)です。

それではさっそく、お悩みからご紹介しましょう。

今回のお悩み

就活時に第一志望だった大手広告会社が 契約社員の募集をしていて、応募すべきか心が揺れています

(Aさん・30歳男性・出版社営業職)

新卒の時は、結局その大手広告会社には落ちてしまい、中堅出版社に就職。広告営業として今日まで7年間働き、今ではマネージャーとして数人の部下をまとめる立場にもなりました。

ただ、以前から紙媒体ばかりを扱っていることに行き詰まり感を覚えていました。Web媒体も細々とは手掛けていますが、認知度としてはまだ弱く、なかなか知見が深まりません。

自分のキャリアは世の中の流れから外れているのでは?という危機感があり、もっとじっくりWeb媒体に関わりたいという思いが強まっています。  

そんなときに、憧れていた大手広告会社が契約社員として営業職を募集していると知りました。この会社ならば、Web媒体にも当然携われるし、今までとはケタ違いのスケールの仕事ができると思います。

ただ、問題は「契約期間が5年」ということ…。   先日、知り合いづてにその会社の社員に聞いてもらったところ、私のキャリアであればかなりの確率で転職が可能とのこと。

もし転職できたら、仕事のやりがいは感じられるし思い通りの経験も積めると思いますが、有期の契約社員であることだけが引っかかっています。転職してもいいと思われますか? 

それとも考え直した方がいいのでしょうか?  

この記事の解説者:飯田賢平(エグゼクティブコンサルタント/株式会社ホールハートCOO)

飯田賢平バストアップ写真

【プロフィール】

飯田賢平 取締役COO/Exective consultant

理系の大学卒業後、電機メーカーから宣伝会議グループに営業職として転職。2008年に代表の小野とホールハート創業。広告・PR・ベンチャーなど幅広く企業の採用に携わる。特にベンチャー・スタートアップとの経営陣とのネットワークを持つ。キャリアに関する「アニキ」のような存在になり、転職後も飲みに行くような関係になること多数。1982年生まれ。

契約満了後は、35歳。その後のキャリアをじっくり考えて決断すべき

結論から言えば、Aさんの場合はあまりお勧めできません。

キャリアを積んだ30歳が取る選択肢としては、望ましいものとは思えないからです。おっしゃるとおり、大手広告会社で働くメリットはたくさんあります。

クライアントは超大手企業ばかり、きっとスケールの大きな仕事に携われるでしょう。「自分は広告マンだ」と実感できる刺激的な環境で、モチベーションも上がりそうです。

Web展開にも注力していますから、希望する経験も積めるはずです。また、契約社員であっても給与水準が高いのも特徴。残業代を含めれば年収700~800万円になるケースも珍しくありません。

しかし、契約社員は「責任」を負わされません。すなわち、裁量権はほぼ与えられず、正社員のサブ的な働きが求められます。もちろん、マネジメント職に就くチャンスもまずありません。

Aさんは現在、マネージャー職に就いておられるとのことですが、転職したらまたメンバーのポジションに逆戻りです。  

そして、契約満了後のキャリアに、きっと苦労されると思います。Aさんの場合、今転職したら、契約満了時は35歳。同世代はマネージャーや役職がついて活躍している人が多くなっているときです。

でも、マネジメント経験に5年のブランクがある人を、マネージャーとして採用する企業は少ないでしょう。ここでもメンバーからのスタートとなります。

そうなると、それまで稼いでいた年収700~800万円という水準は、まず確保できません。給与を下げての転職を選ばざるを得なくなります。  

また、契約社員は有期雇用なので、ジョブローテーションも見込めません。つまり、一つの配属先のみでキャリアが終わる可能性が高いです。

例えば、大手広告会社では、未だテレビ担当が花形であり、需要もあります。テレビ担当になったとしたら、5年間ずっとテレビ。

テレビ局からCM枠を仕入れて、クライアントに売り…という経験を5年間積んでも、他社でどれだけ活かせるのかは疑問です。  

最近では、正社員登用の例も増えつつあるようですが、それは仕事が相当デキる、ごく一握りの人に限られるでしょう。

となると、これからの伸びしろが大きい20代に、チャンスが奪われる可能性が高そうです。  

ただし、大手の名前で人脈を広げたい、キャリアに箔をつけたい「独立希望者」にはお勧め

ただ、逆にこのキャリアをお勧めできるケースもあります。例えば、将来的に広告代理業で独立を考えているケース。大手広告会社に行くことで、人脈と箔をつけたいならば、この求人はうってつけです。

大手広告会社の名刺があれば、いろいろな人に会いに行けます。話を聞いてもらえる確率も高いでしょう。5年の間に会社の名前を使ってどんどん人脈を広げれば、必ずや独立時に「武器」になります。  

このように、先々の自分のキャリアを考え、果たしてこの道を選んでもいいかどうか、決断することが重要です。雇用形態よりも企業ブランドを優先する選択は後々、後悔につながりかねません。

5年間で、どんなスキルや経験を身につけ、それを5年後にどう活かすかをイメージしておかないと、「こんなはずじゃなかった」と嘆くことになる可能性が大。くれぐれも「憧れ」だけで決断しないでくださいね。  

いかがでしたか? 実はこうしたお悩みは、Aさんに限らず比較的多いようです。

これから身に付けるスキルや経験を、5年後10年後にどう活かしていくか、そしてどうなっていたいのか、その中長期的な見通しが大切ですね。

同様のお悩みを抱えている方もそうでない方も、ぜひ今後の進路にぜひお役立てください。  

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飯田賢平

飯田賢平

この記事を監修した人 飯田賢平 取締役COO/Exective consultant

理系の大学卒業後、電機メーカーから宣伝会議グループに営業職として転職。2008年に代表の小野とホールハート創業。広告・PR・ベンチャーなど幅広く企業の採用に携わる。特にベンチャー・スタートアップとの経営陣とのネットワークを持つ。キャリアに関する「アニキ」のような存在になり、転職後も飲みに行くような関係になること多数。1982年生まれ。

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