コロナ禍を経て、多くの企業がテレワークを導入しましたが、最近では出社回帰の動きが見られます。特にメーカー企業では、ハイブリッドワークを採用することで、生産性やコミュニケーションの向上を図っています。本記事では、カルビーの事例を中心に、ハイブリッドワークの実態とその影響を探ります。
1.ハイブリッドワークへの移行:カルビーの取り組み
カルビーは2020年7月、「CalbeeNewWorkstyle」を導入し、モバイルワークを標準とした柔軟な働き方をスタートしました。
この制度では、従業員が業務内容に応じて「働く場所」と「時間」を主体的に選択できる環境を整備。生産性の向上やワークライフバランスの改善を推進してきました。
しかしその後、オンライン中心の働き方が続く中で以下のような課題も見えてきます。
- 偶発的なコミュニケーションの減少
- 若手育成や暗黙知の継承の難しさ
- エンゲージメントや帰属意識の低下
これらに対応する形で、**2025年5月1日から新たな「ハイブリッド型勤務制度」**が正式にスタートしました。
新制度では、出社と在宅勤務を柔軟に組み合わせながら、オフィスを「協創と交流の場」と再定義。
出社には明確な目的を持たせ、チーム連携と組織文化の維持・再強化を図る狙いがあります。
カルビーはこのように、柔軟性とリアルな接点を両立する“選べる出社”の設計により、次世代の働き方モデルを模索しています。
2.ハイブリッドワークとは何か?
ハイブリッドワークとは、出社とリモート勤務を状況に応じて使い分ける柔軟な働き方です。
従業員は業務の性質やチームの判断に基づきますが、「今日は出社」「明日は在宅」と選ぶことができます。
ハイブリッドワークの主なメリット
- 生産性とワークライフバランスの両立
- 無駄な出社の削減と効率的な働き方の実現
- 対面とオンライン、それぞれの長所を活かせる
- BCP対策(災害・緊急時)にも有効
- セキュリティ面での柔軟な対応が可能
このように、ハイブリッドワークは単なる制度変更にとどまらず、従業員エンゲージメントや企業文化の再構築にも貢献する、戦略的な働き方といえます。

3.出社回帰の背景と企業の狙い
ではなぜ今、「出社回帰」が進んでいるのでしょうか?
背景には、企業側の次のようなニーズがあります。
出社回帰の主な理由
- 対面による迅速な意思決定とコラボレーション
- 組織文化やチーム連携の維持・強化
- 若手社員の育成やオンボーディング支援
- セキュリティと情報共有の管理性向上
2025年に実施された国内調査では、「週2~3日の出社」を望む層が最も多く、「完全在宅派」は減少傾向にあるという結果も示されています。
出社回帰は単なる“元通り”ではなく、働き方の再構築としての意味合いを持ち始めています。
4.ハイブリッドワークが転職意欲を高める理由
ハイブリッドワークの広がりにより、転職市場にも変化が生まれています。
求職者の間では、「どんな働き方ができるか」が企業選びの重要な基準の一つとなりつつあります。
ハイブリッドを軸に企業を選ぶ時代へ
最近の調査では、転職希望者の約7割が「柔軟な働き方の制度」を重視しているというデータもあり、ハイブリッドワークを導入する企業には多くの注目が集まっています
- 柔軟性と安定性のバランス
- 自律性を認める組織文化
- 働き手に寄り添った制度設計
こうした条件を重視する人にとって、ハイブリッドワーク導入企業は非常に魅力的な選択肢となっています。
キャリア選択は「働き方」から始めてもいい
転職活動の軸は「年収」や「業種」だけではありません。
「どんな働き方をしたいか」を出発点にすることも、納得感のあるキャリアを築くための重要なアプローチです。
自分に合った働き方を、「プロの転職」で見つけませんか?
ハイブリッドワークは、企業の働き方への姿勢を映す“鏡”です。
もしあなたが今の職場に違和感を抱いているのなら、それは新しいキャリアを考えるサインかもしれません。柔軟な働き方ができる企業に出会いたい。
そんなあなたは、「選択肢を増やす」場所「プロの転職」に相談してみませんか?ご連絡をお待ちしています。
