これだけは知っておきたい「転職」の基本20選
16.転職時の志望動機はどのように答えたら良い?考え方のポイントや注意点を解説
転職活動を行う中で、必ず企業に質問されるであろうことの1つが「志望動機」です。この志望動機をどのように考え答えるかで、転職の成功・失敗は大きく変わってきます。そこで本記事では、転職活動における志望動機の考え方・答え方のポイントや注意点などを解説します。志望動機をまとめられず悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
転職時の志望動機の重要性
まずは転職時における志望動機の重要性から考えてみましょう。転職に限らず、就職活動で必ず考えなければならない事項が志望動機です。志望動機とは「なぜその仕事がしたいのか」「なぜその企業で働きたいのか」という、その企業への応募に関する最も基本的な理由です。多くの企業は志望動機によって、その応募者が自社で働くことに対し、どの程度の熱意や意欲をもっているのか判断します。意欲が高く熱意のある人であれば、積極的に仕事に取り組み、会社に貢献してくれることが期待できます。また、仕事をしていれば辛い場面や忙しい時期など、数多くの大変なことにぶつかります。そのようなときでも、働く意欲にあふれた人なら、業務を投げ出さずしっかり遂行してくれるとも考えられます。
しかし、その会社に対する熱意や仕事への意欲が不十分であれば、仕事が大変になったとき、すぐに辞めてしまうかもしれません。採用担当者が最も恐れるのは、せっかく採用した新入社員が早期に退職してしまうことです。採用にかかるコストはただではありません。手間や時間を費やして採用した社員がすぐに離職してしまっては全てが無駄になります。そのため志望動機によって、その応募者が入社した後も簡単に辞めずしっかり継続して働ける人物か見極めると言うわけです。即戦力となるような人材を求めている企業は、もちろんこれまでの経験やスキルも重視します。しかし、どんなに豊富な知識や経歴があっても、熱意や意欲の感じられない人とは共に働きたいとは思わないでしょう。つまり、志望動機は企業にこの人物を採用したいと思わせるため、非常に重要なポイントなのです。
転職における志望動機の考え方
志望動機を考える上でまず大切なのは、自分の正直な志望理由を述べるということです。志望動機をかっこよく模範的な答えにしようとすると、自分の気持ちが入らなくなります。どんなに上手く取り繕ったとしても、大勢の応募者を見てきている採用担当者は、わずかな違和感でも見逃しません。「この応募者の話している志望動機は本心ではない」そう思われてしまったら、採用の見込みはないでしょう。しっかり採用担当者の心を動かし、興味を持ってもらうためには、嘘偽りのない志望動機を話すことが大前提です。
しかし、そうは言ってもいざ志望動機をまとめるとなるとなかなか難しいという方もいるのではないでしょうか。志望動機がよくわからないという場合は、そもそも自分がなぜ転職したいと思ったのか、なぜその会社に応募したのか、今一度初心に立ち返って考えてみましょう。社風、経営理念、事業内容、その企業の特色の中に自分が応募を決めた理由があるはずです。過剰に飾り立てようとせず、自分の正直な志望理由を改めて見直し、そこからしっかり肉付けしていく方法がおすすめです。
基本的な志望理由がはっきりしたら、応募している企業の特色を意識しながらより厚みをもたせていきます。企業は応募者が企業の特徴をしっかり押さえていると「この応募者はわかっているな」と好印象を持つものです。例えば新しい事業に関わっていきたいことが志望理由だとして、応募した企業が先進的な分野に積極的に進出したり、新商品・サービスの開発に取り組んでいたりという特色を持っていたら、これは志望動機に取り入れない手はありません。このように、自分の志望理由と企業の特色の関連性を見つけることにより、志望動機がより詳しいものになります。
志望動機を答える際のポイント
志望動機がおおまかにまとまったら、後は答える際のポイントを押さえながらブラッシュアップしていきましょう。志望動機の重要なポイントの1つは「この会社でなければならない」という、採用担当者が納得できるような説得力を持たせることです。どんなに素晴らしい文章にまとめても、「それは別に我が社でなくてもできるのでは?」と思われてしまったら、志望動機としては失敗です。そう思われないためには、志望動機に企業の特色を絡める上で、その企業にしかない部分を取り上げると良いでしょう。
例えば単に「営業として働きたい」という志望動機なら、その企業でなければならない理由はありません。これでは採用担当者を頷かせることはできないでしょう。しかし、「その企業の○○というサービスに感銘を受け、より多くの人に利用してもらうため営業として働きたい」なら、その企業でなくてはならない理由になります。このように、その会社にしかないものを取り上げつつ志望動機を答えることで、その企業に対する志望動機の説得力を高め、熱意を印象付けることができるのです。
転職者であれば、さらに自分のこれまで培ったスキルや経験と志望動機を結びつけることも大切です。企業が転職を考えている応募者に求めることは「すぐ戦力として働けるか」「これまでの職歴を自社の業務に活かせるか」という点です。転職者がほかの応募者と差をつけるなら、ここは絶対アピールすべきところでしょう。前職と同じ業界や職種に転職するなら、知識もスキルも経験もシンプルにそのままアピールできます。ただし、異なる仕事だからといって、これまでの職歴を活かせないわけではありません。例えば営業で売り上げに関する数字を扱ってきた経験を活かし、より規模の大きい会社全体の売上をまとめるバックオフィス業務に就きたいという理由もあり得ます。
アピールの仕方さえ間違わなければ、転職する上で無駄な職歴などありません。転職者の強みとして、これまでの職歴を改めて見直し、自分の武器を見つけてしっかり志望動機にも活かしていきましょう。なお、志望動機から入社後取り組みたい仕事に繋げることも大切です。「どんな仕事でも積極的に取り組みたい」という前向きな姿勢は大事ですが、ともすれば「特にやりたい仕事がない消極的な人」ととらえられる可能性もあります。やはり関わりたい業務を具体的に話した方が良いでしょう。その際は単なる職種だけでなくできる限り詳細に話す必要があります。どこの部署で何の担当になりどのような仕事をしたいのか、具体的に話すほど、本気度がより伝わるでしょう。
志望動機を答える際の注意点
志望動機を答える際にはいくつか注意すべき点もあります。まず大切なのは、ネガティブな志望動機を話さないということです。例えば「前職はあまりにも忙しく残業も多かったのでとにかく辞めて別な仕事を始めたかった」という志望動機では、それが事実だとしても良い印象を持ってもらうのは難しいでしょう。同じ主旨だとしても「ワークライフバランスを上手く取りつつ、業務の質を大切にしながら仕事に取組み、また新しい業務などさまざまなことに積極的にチャレンジしたいため」という内容であれば、またガラリと印象も変わります。つまり、志望動機はできる限りポジティブな内容に変換し答えることが大切なのです。
また、前職や現在勤務している職場を悪く言わないことも重要です。転職を考える限りは、それまで務めていた職場に対し、何かかしらの不満を持っているケースは多いでしょう。しかし、だからと言ってあまり前の会社を悪し様に話すと「この応募者は会社に対して感謝の気持ちを持てない自己主張ばかりが激しいタイプ」と判断される可能性があります。採用してもそのうち同じように自社に不満を持ち始めるのではないかと思われるかもしれません。「会社が全部悪い」ではなく、「自分とは合わなかった」というスタンスで話した方が良いでしょう。
志望動機は転職を目指す上で非常に重要な部分です。自分の志望理由を明確にしまとめていくのは、なかなか難しいかもしれませんが、志望動機で採用担当者に好印象を残せれば、採用に大きく近づける可能性もあります。また、転職者ならではの強みを活かせば、ほかの応募者と異なるアピールもできるでしょう。ぜひこの記事を参考に志望動機を考え、転職活動を成功させましょう。
志望動機をしっかり検討し転職活動を成功させよう
志望動機を答える際にはいくつか注意すべき点もあります。まず大切なのは、ネガティブな志望動機を話さないということです。例えば「前職はあまりにも忙しく残業も多かったのでとにかく辞めて別な仕事を始めたかった」という志望動機では、それが事実だとしても良い印象を持ってもらうのは難しいでしょう。同じ主旨だとしても「ワークライフバランスを上手く取りつつ、業務の質を大切にしながら仕事に取組み、また新しい業務などさまざまなことに積極的にチャレンジしたいため」という内容であれば、またガラリと印象も変わります。つまり、志望動機はできる限りポジティブな内容に変換し答えることが大切なのです。
また、前職や現在勤務している職場を悪く言わないことも重要です。転職を考える限りは、それまで務めていた職場に対し、何かかしらの不満を持っているケースは多いでしょう。しかし、だからと言ってあまり前の会社を悪し様に話すと「この応募者は会社に対して感謝の気持ちを持てない自己主張ばかりが激しいタイプ」と判断される可能性があります。採用してもそのうち同じように自社に不満を持ち始めるのではないかと思われるかもしれません。「会社が全部悪い」ではなく、「自分とは合わなかった」というスタンスで話した方が良いでしょう。
なお、事業内容にあまり関わりのない理由のみで志望動機を構成するのもおすすめしません。例えば「家から近く通勤が楽」や「休みが取りやすい」などです。これを志望動機のメインに据えてしまうと、肝心の仕事の内容については全く関心がないのかと思われてしまいます。志望動機にしない方が良いというわけではありませんが、サブ的な理由にとどめ、主な理由はやはり会社の事業や業務に直接関わる内容にした方が良いでしょう。
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