これだけは知っておきたい「転職」の基本20選

11.転職で企業選びを失敗しないために

夢や希望を持って転職したものの、転職後に「こんなはずでは無かった」と後悔する人も少なくありません。一方で転職した事によって活き活きと働けるようになったり、活躍の場を広げられた人もいます。両者にはどのような違いがあるのでしょうか。この記事では企業選びの失敗例とともに、失敗しないための情報収集の方法などについて調べてみました。

企業選びの失敗例

企業選びを失敗したと感じる状況は人それぞれです。具体的な失敗例を知っておくと、より慎重に転職活動が行えるようになるかもしれません。

#条件や待遇面ばかりを重視してしまった
給与や福利厚生などを重視して企業を選び、仕事の内容についてよく知らないまま転職するケースです。給与は前職より高いけれど、深夜残業が連日続くような状態で体を壊した、また年間休日が多い事に惹かれたものの、大幅に年収が下がったといった事が有り得ます。希望していた条件がクリア出来た一方、不満に感じる部分のウエイトが大きくなると転職は失敗だったと認めざる負えなくなります。

#会社の雰囲気に慣れない
企業によって雰囲気は全く違います。憧れの外資系会社に転職したものの、文化の違いに柔軟に対応出来ないと仕事面で本来の実力を発揮出来ません。また年功序列の会社から実力主義のベンチャー企業へ転職した場合も、それまでとのギャップに苦しむ可能性があります。当初から予想出来ていた事とはいえ、自分より年齢の若い社員に指図されたり、厳しく叱責されると仕事に対する熱量も失われるかもしれません。もちろんその逆のパターンもあり、実力主義の会社から年功序列の会社に変わると、実績に伴う正当な評価を受けられない事に不満を感じる人も出てきます。

求人情報と仕事内容が大幅に違う
実際に働き始めると求人情報と仕事の内容が違うという事はよくあります。会社の状況も日々変化しているため仕方ない部分もありますが、新しい分野にチャレンジしたい、これまでの経験を活かしたいと考えて転職を決断した人にとっては納得出来ません。やりたくない仕事を我慢して受け入れるか、またはすぐに転職活動を始めるかのどちらかになります。

#離職率の高い職場を選んでしまった
給与が安い、仕事内容に不満がある、苦手な上司や先輩がいるなど、転職を決意する理由は様々です。とにかく早く新しい職場に変わりたいという気持ちが強いと転職活動も焦りがちです。人気がない求人は内定を貰う確率も高く早く転職出来ますが、実は入社してから会社の内情を知りガッカリするというパターンがよくあります。パワハラやセクハラが横行している、派閥があり人間関係がギスギスしている、サービス残業は当たり前といった職場は人が離れていくのは当然です。そのような背景を知らず易々と転職した結果、前の職場の方がよほど居心地が良かったと後悔する事になるのです。

自分に合った会社を見つけるためには情報収集が大切

求人票を見て職場を探すのは当然ですが、求人票に掲載されている情報はごく一部です。また企業にとっては、より良い人材を雇用したい、たくさんの応募者を集めたいという意向もあるため、条件を誇張している事も考えられます。転職してから「想像していた会社とは違った」というミスマッチを防ぐためには、事前にしっかり情報収集しておく事が大切なのです。

#ホームページをチェックする
気になった求人に応募する際、ホームページをチェックするのは当然です。ただ流し見をするのではなく、隅々まで読み込んでおく事で企業の本質も把握出来ます。ホームページには代表者からの挨拶や企業理念、会社の方針などが掲載されており、企業自身が一番伝えたい事を考え抜いて作られています。社長のメッセージを読んで共感できる部分があれば、自分にとって働きやすい職場となるかもしれません。また働いている社員のインタビューや社内の写真載せている企業もあり、会社の雰囲気もイメージしやすくなります。

#採用情報で求める人材を確認する
転職サイトから求人を応募する場合、またホームページに採用情報が掲載されている場合、その企業が求める人材像を確認する事も出来ます。採用情報に特化したページにはどんな仕事をしているのか、また働いている社員の声などもチェックでき、面接対策にも活用出来ます。労働条件や福利厚生等の内容も確認できるため、見落とす事なくしっかり読み込んでおく事が大切です。

#口コミサイトを検索する
求人票にしてもホームページにしても、基本的に企業の良い事しか載っていません。会社の雰囲気や事前に提示された条件は、入社して働いてみない事にはわからないのです。口コミサイトには社員や元社員からの口コミが掲載されており、良い事も書かれていれば企業にとってマイナスになる事も書かれています。もちろん個人の主観もあり、良い思い出がない人は極端に悪い情報を報告しているケースもあるため、口コミをそのまま鵜呑みにするのはよくありません。ただ少ながらず良いイメージを持たず辞めた人がいるのは現実です。口コミサイトでチェックすべきポイントは社員や元社員の企業に対する思い、待遇や環境です。残業の有無や評価制度など実際の就業実態を知る事で、入社後のギャップを少なくする事が出来ます。

#面接では踏み込んだ内容まで質問する
面接は企業側から一方的に質問され、それに対して答えていくのが一般的です。最後に面接官から質問の有無を問われますが、企業は選ぶ立場、応募者は選ばれる立場という構図があるため、失礼な質問は出来ないと遠慮してしまう人が多いです。しかし入社してから「予想とは違った」と感じるのを避けるためにも、不透明になっている部分はどんどん質問していく事が大切です。例えば面接を担当するのは応募している部門の担当者である事が多いため、入社後は自分はどのような仕事ができるのか、どんな役割を担っていくのか等、実際に働く事を想像しながら質問していくようにします。この時に企業から明確な回答があると入社後の働き方をイメージ出来ますが、上手くはぐらかされたり、求めている答えが得られなかった場合は、実は入社後の働き方がしっかり定まっていない可能性も考えられます。

また面接では給与や待遇面も確認できるチャンスです。入社後に想定していたものと異なるケースはありがちなので、質問しにくい内容も踏み込んで聞いておくようにします。もし面接の時点で、求人情報とは違う内容の条件である事がわかり、その内容に納得出来なければ、例え内定を貰えたとしても断りを入れる事が出来ます。面接は社内や社員の雰囲気もさり気なくチェックできる機会なので、自分も会社を見極める姿勢で臨む事が大切です。

会社選びの基準となる軸を見つける

転職が失敗だったと感じるケースには、選んだ企業に問題がある事もあれば、実は自分自身の転職活動の進め方に問題がある事も考えられます。よくありがちなのが、会社の名前や興味だけで転職先を決めてしまうパターンです。誰もが知っているような大手企業、活気があって華やかな職種に憧れる人も少なくありませんが、勝手なイメージだけで自分にとって最良の職場と考えるのは危険です。よく仕事内容もわからないまま入社すると、イメージしていたものとはかけ離れた仕事だったという可能性もあるのです。未経験の業界に飛び込む場合は、しっかり情報を収集して、自分がその現場でどんな仕事が出来るのかを確認しておく必要があります。新卒ではなく転職の場合は、企業からもある程度期待されて入社するため、スキルが活かせないとなると辛い立場になってしまいます。

また何らかの不満を抱えて転職を考える人も多いですが、自分が絶対に譲れない条件と許せる条件を明確にしておかなければ、結局転職した後もまた不満を感じる可能性が高いです。給与が安いため転職したが仕事の量が多い、職場の人間関係が嫌で転職したものの給与が少ないなど、働き始めて知る事実は多いです。しかし全ての条件を満たすような理想的な職場は、そう簡単に見つかるものでもありません。何かを求める代わりに、何かを我慢しなければならないのです。そのため、転職活動する際は自分が優先したい条件が何かを明確にしておく必要があります。仕事内容なのか、給与や福利厚生面などか、または良好な人間関係なのかによって、選ぶべき会社も変わってくるのです。

焦らずじっくりと自分に合う企業を探そう

転職活動に焦りは禁物です。気になる企業があれば、色々なツールを活用し、しっかりと情報を把握しておく必要があります。もし面接を受けた時に納得できない部分があれば、内定を断っても問題ありません。自分自身の転職活動の進め方も大事で、転職を何度も繰り返さないためにも軸を定めて、一番優先させたい部分に着目して転職先を決める事が大切です。

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