これだけは知っておきたい「転職」の基本20選

3.転職活動は在職中から始めるのが鉄則!

今働いている会社から別の会社に転職をしたい場合、転職のための活動はいつから始めるべきなのでしょうか?パターンとしては在職中に転職活動を始めるか、退職後に始めるかの2つです。いったいどちらが転職活動を開始するタイミングにふさわしいのでしょうか?転職活動を始める最適のタイミングの見極め方について詳しく解説します。

転職活動を始める一番のタイミングは?

転職を希望する場合には、まず転職活動を始めるタイミングを決めましょう。現在の仕事の業務があるので「いつか転職しよう」や「今の仕事を辞めてから転職しよう」といった曖昧な考え方では、転職がズルズルと伸びてしまうことがあります。転職活動を行う上で、本人の年齢は大きなポイントとなりますので転職自体を先延ばしにするのは得策ではありません。まずは、どうして転職したいのか、どんな転職先を望むのかといった自分の基準をはっきりとさせましょう。その上で転職活動を始めますが、転職活動には時間がかかるということを理解しておくことも重要です。

転職活動と一口に言っても転職のための情報を集めたり、転職先の会社に提出する書類を作成したり、面接を受けるなど多くのことを実行する必要があります。特に転職活動は後から後悔しないためにも、しっかりとした下調べや準備を行うべきです。早く転職したいという気持ちばかりが先走ってしまうと、冷静な判断が難しくなります。たとえ転職したとしても新しい職場にミスマッチを感じて、やる気を出せないといったこともあるため注意が必要です。転職先の企業選びは時間をかけて慎重に行いましょう。採用募集をしている企業を探し、その企業の条件や待遇が自分の希望に合うのかと言ったことを確認していきます。

未経験の業界や職種に挑戦したい場合には、転職を有利にするために専門の勉強をしたり資格を取得したりすることが必要です。このように転職活動はスムーズに転職が進んだとしても3ヶ月〜6ヶ月程度の時間がかかるのが一般的です。転職先が見つからなかったり、退職のための手続きが難航したりしてしまうと、それ以上の時間がかかることもあります。現職の状況にもよりますが、転職活動は在職中から始めるのが時間のロスも少なくおすすめです。転職までのスケジュールを最初に立てておくと、次に何をいつまでに行うのかがわかりやすくなりますが、スケジュール通りに進行するかどうかは未知数です。

そのため余裕を持ったスケジューリングをしておかないと、すぐに成立しなくなりますので気をつけてください。

在職中に転職活動をスタートさせるメリットとは?

#収入がなくならない
現在の仕事を続けながら並行して転職活動を行うので、現職からの給料は変わりません。現職から退職をしない限り給料を受け取ることができるので、収入が安定した状態で転職活動を行えます。経済的な不安がない状態で転職活動を行うため、焦らずにじっくりと取り組むことが可能です。特に家族がいる場合には、家族に金銭面での負担や不安をかけなくて済みます。転職によって収入が途切れ、生活に影響が出てしまう場合には家族から転職を反対されることもありますので注意しましょう。

#無職の期間がない
次の就職先が決定してから現職を退職するので、仕事についていない期間を作りません。仕事についていない期間は離職期間として扱われ、あまり離職期間が長いと選考の際に不利になるケースもあります。離職期間が長いと企業としては「なぜ、こんなに長期間休んでいたのか」「体調などに問題があるのか」「円滑に職場復帰できるのか」「休みグセがあるのではないか」といった点を心配します。場合によっては不信感を抱かれることもあるため、長い離職期間は選考に不利です。転職を希望する場合には職務経歴上に空白期間がない方が望ましいため、在職中に転職活動を行うのが最適になります。

#転職に失敗してもリスクを最小限にできる
転職は必ずしも成功するとは限りません。自分の希望する条件に適合する会社を見つけられない、入社したい会社が採用を行っていない、面接が通らないといったことも十分あり得ます。必要なスキルが足りていないことが原因で転職ができない場合には、スキルを磨くために勉強をして仕切り直すといったケースも多いです。転職が上手く進まなくても、現職の仕事があるので職を失うことはありません。万が一、自分の希望に当てはまる転職先がなく転職そのものを取りやめることになったとしても、今まで通り現職の仕事を継続すれば問題ないです。現職から離職せずに転職活動をすれば、転職活動から受けるリスクを軽減できるのがメリットと言えます。

退職後に転職活動を行うデメリットは?

転職を希望する場合には、様々な理由で少しでも早く今の会社を辞めたいという人もいます。人間関係や仕事が多忙すぎて心身に負担を感じている場合には、まず退職に踏み切るといったケースも多いです。しかし、退職をしてから転職活動を始める場合には、いくつかの問題点やデメリットが懸念されます。デメリットは、収入がなくなる・面接が不利になる・焦りやすいという点です。

#収入がなくなる
退職をすると、現職からの給料は当然なくなります。その後、転職するまでは収入がない状態になりますので、経済的に不安定です。たとえ転職先が決まったとしても、転職先の会社都合などもありますので、退職後すぐに入社できるとは限りません。月の頭に採用面接に合格しても「来月から出社してください」と言われる可能性もあります。この場合、面接から約1ヶ月後に入社するとなると、初めての給料が入るのは、そのさらに1ヶ月後です。面接に合格して採用されたとしても、実際に給料を受け取れるようになるまでにはタイムラグがあります。仕事を変わる際の収入が入らない期間を乗り切るための貯えがないと、生活が厳しくなるのが難点です。

収入が得られない期間に病気になったり、急な出費が重なってしまうと生活が立ち行かなくなる危険性を持っています。退職のタイミングが先になる場合には、転職が決定するまでの生活を支えるための貯蓄も必要です。

#面接が不利になる
退職後に転職活動を行うと、前職をなぜ辞めたのかと理由を問われることがほとんどです。新しく人材を採用する会社側にとっても、採用後にすぐに辞められては採用にかけた時間もコストも無駄になってしまいます。そのため同じ理由で退職されないかということをチェックするためにも、離職理由が大きなポイントなのです。また退職後から時間が経過している場合には、その期間何をしていたかというところも焦点になります。特に何もしていなかったり、転職活動をしていたがなかなか決まらなかったという時には、あまり心証が良くないため不利になることもあるでしょう。

他の会社の面接で合格をもらえなかったということは、人材として有望ではないかもしれない、何か問題があるのではないか、といった不信感を抱かれることもあり得ます。転職を考えているのなら、在職中に何かしらのアクションを起こしていたのかということも注目されますので注意してください。例えば転職に備えて新しく資格の勉強を始めていたとか、業界のことを調べたとかです。何かしらの計画性が感じられないと、勢いで退職してしまう人物かもしれないと疑われるかもしれません。

#焦りやすい
退職をしてからの転職活動は、時間との戦いです。退職してから再び就職するまでの時間が長ければ長いほど、経済的に厳しくなりますし面接も不利に働いてしまいます。そのため、とにかく焦りやすいです。焦って冷静な判断ができなくなったり、自分の希望とマッチしない就職先でも妥協したりするのが問題です。どこでもいいから早く転職しなければといった焦りで転職先を決めてしまうと、前職よりも低い条件での労働になるリスクもあります。その場合には、いずれ不満が積もってしまい仕事にやりがいを感じられなくなるというパターンが多いです。

退職後に転職活動を行うデメリットは?

在職中から転職活動を行うと様々なメリットがありますが、退職交渉がトラブルになりやすいという点には注意してください。退職交渉とは、現職の会社に退職の意思を伝え、退職のための様々な手続きを行うこと指します。退職は個人にとっても会社にとってもデリケートな問題ですので、いくつかのマナーを守ることが必要です。まず退職の報告は、一番に直属の上司に行わなければいけません。上司よりも上の役職に直接退職報告をするのは、上司を飛ばしての報告になるため失礼です。上司よりも先に自分の部下に報告するのも避けましょう。転職の報告をする際は、あくまでも相談ではなく、自分の中で決定したこととして伝えるのがベストです。

相談があるといたニュアンスで転職を伝えると、まだ引き止める余地があると捉えられて、そこから引き止めに合うかもしれません。退職理由も職場への不満や人間関係の問題といったことの明言は避けたほうが無難です。退職することで現職の職場には迷惑をかけることになりますから、円満に退職できるように引き継ぎなどもしっかり行いましょう。

転職活動は仕事がある状態で開始しよう!

転職は現職を退職して、転職先に就職するまでの流れをいかにスムーズにできるかがポイントです。離職期間はできるだけ短いほうが収入も途切れずに理想的だと言えます。そのためには在職中から転職活動に着手し、安定した収入がある状態で次の職場を探すのがおすすめです。経済面に不安がなければ余裕をもって転職先を探すことが可能です。

次の記事 >> 転職活動では自己分析が大切!キャリアの棚卸しをしてからキャリアデザインを考えよう!