これだけは知っておきたい「転職」の基本20選
4.転職活動では自己分析が大切!キャリアの棚卸しをしてからキャリアデザインを考えよう!
転職するにあたって、キャリアデザインを考えることは大切です。キャリアの棚卸しができていないと、自分に合った転職先が分かりません。また、転職も成功しにくくなってしまうのです。そこで、重要なのが、自分のことを理解するための自己分析とキャリアの棚卸しでしょう。これから、転職のために行う自己分析とキャリアの棚卸しについてご説明します。
転職前に自己分析をしよう!方法や効果とは?
転職前に自己分析をすることで、自身のことを深く理解できます。まずは自己分析で自身の希望や考え・性格・得意分野の把握をするといいでしょう。それらが分かると、自分に合った転職先を見つけやすくなります。転職後のミスマッチを防ぐためにも効果的です。企業ごとに働き方や社内の雰囲気は異なります。転職後に「思っていたのと違う」と感じてしまっても、手遅れです。何度も転職を繰り返すと、キャリアデザインにも傷がついてしまいます。また、書類・面接選考で必要な志望動機や自己アピールを作成するためにも、自己分析が必要です。的確な説明や自己アピールができると、選考で有利になります。
自己分析をする時には「経験の棚卸し」「経験の分析」「自分の長所や希望を見つける」「志望動機や自己PRを作成する」の4ステップで行います。まずは、過去に行った経験の棚卸しです。頑張ったことや取り組んだことを書き出し、自分史を作成するといいでしょう。次に、経験の分析をします。作成した自分史の内容を思い出し、「その時に思ったこと」「やりがいを感じたこと」などを考えるのです。過去の経験を再度分析すると、「あの仕事は好きだった・苦手だった」などが分かります。その結果から、自分のモチベーションを上げられる仕事や性格などが明確になるのです。
経験の分析をすると、自分の長所や希望が見つけやすくなります。例えば、「あの仕事は上手にできた」「あの仕事はもっとやってみたい」と分かれば、それが転職に向けた希望や自分のPRポイントになるでしょう。その際、具体的に実施した内容を書き出すことが大切です。そして、自分の長所や希望が明確になると、「どの業界・職種で働きたいか」も分かり、転職先の選定もスムーズにできます。また、問題が発生した時を思い出し、「どのように対処したか」「結果はどうなったのか」「何を学んだのか」をまとめるのが効果的です。転職では問題を対処する能力が問われる場合もあり、それをまとめておくと志望動機や自己PR作成で役立つでしょう。
自己分析の方法として「エニアグラム診断」があります。これは質問に「YES・NO」で答える診断です。それによって、数パターンに分類される性格の中から、自分に似たパターンが分かります。一般企業でも行っている信憑性の高い方法で、性格や考え方の傾向が診断できるのです。ただし、エニアグラム診断で自分の性格を把握しきれるわけではありません。この結果を参考にして、さらに細かい分析を自身で行うといいでしょう。また、家族や友人に自分の性格や考え方を聞き、客観的な意見を取り入れることも大切です。
キャリアの棚卸しとは?
キャリアの棚卸しとは、今まで自分が関わってきた仕事を書き出し、内容を整理することです。職務履歴書を作成する時には、キャリアの棚卸しが必要になります。具体的に行った内容だけでなく、その時に感じたことや受けた評価も含めて、棚卸しするといいでしょう。今までの実績や経験が分かると、転職後に活かせることや即戦力になれる業務が明確になります。キャリアの棚卸しでは、内容を具体化するために、経験した業務を大分類と中分類・小分類で書き出すことがポイントです。例えば、「営業」が大分類の場合、中分類に取引や交渉をした企業名を書き出します。そして、小分類には交渉や取引の方法・交渉結果・感じたことを具体的に挙げるのです。
キャリアデザインの考え方とは?
キャリアデザインとは、「これからどのような仕事がしたいか」「どのように過ごしたいか」などを考えることです。転職においてキャリアデザインは大切になります。やりがいのある仕事をしていくためにも、キャリアデザインを明確にしましょう。そして、人生100年時代を想定したキャリアデザインを考えることも必要です。人生100年時代のキャリアデザインでは、「ライフキャリア」としてビジネスだけでなく家庭生活や趣味・地域活動も含めた経験を積み重ねることが含まれます。つまり、ビジネス以外のことにも力を入れ、人生を充実させるのです。豊かなライフキャリアは、退職した後の人生にも大きく関わってきます。
終身雇用制度や年功序列制度ではない企業もあり、働き方の自由度も高まる中、自分のキャリアデザインを考える必要があります。自ら設計することで、仕事への希望や意欲・働き方を考え、それを叶えるために実行していくのです。キャリアデザインを考える時には「希望すること」「可能なこと」「やるべきこと」の3要素を重要視します。まずは、今後の人生でやりたいことを考えるといいでしょう。経験がある仕事だけでなく、未経験でも興味があれば挑戦は可能です。得意分野やモチベーションが上がる職種にしてもいいでしょう。万が一、やりたいことが分からない場合は、さまざまな求人票を一通り確認し、興味が出たものだけ残していきます。
キャリアデザインでは、「可能なこと」「自分ができること」を明確にします。自身の知識や経験をまとめ、即戦力になれる内容やそのレベルを確認することが大切です。経験回数や資格はスキルを客観的にも判断できます。その経験や資格を活かせる仕事を探せばいいのです。資格がなくても、今まで役職に就いていれば、「リーダーになれる」「人をまとめる能力がある」と自身で評価し、自分ができることの一つにしてもいいでしょう。
やるべきこととは、「企業や社会のニーズへの応え方」「自分はどこで働くべきか」です。例えば、自分がその企業で働くことで、「企業へいい影響を与えられるか」を考えます。知識やスキルがある人は、その企業に転職したことで、技術の進化や業績アップに役立つ場合もあるでしょう。自分が持つスキルが企業や社会のニーズに応えられるかを考えるといいのです。やるべきことには、「今後の目標」も含まれます。目標を達成させるために働くべき企業や職種を見極め、キャリアデザインを立てることが大切です。
人生100年時代を考えた場合、長い人生を支援する企業へ転職するのも一つの手段です。例えば、定年制ではなく、実力がある人や70歳以降も働ける企業があります。そのような場合、通常は退職する年代になっても、働き続けることができるでしょう。やりがいのある仕事をし続けたい場合は、そのような企業への転職が望ましいです。また、リカレント教育を推進する企業もあります。リカレント教育とは、社会人が教育機関で学び直し、仕事をしながら資格取得や専門スキルを学ぶことです。企業によっては金銭の一部を負担したり、業務時間を調整したりしています。リカレント教育を受けると、キャリアアップのための勉強やライフキャリアの充実ができるでしょう。
キャリアの棚卸しで悩んだら、サポートを受けるのも手段!
キャリアの棚卸しの方法が分からない時は、転職エージェントやコンサルタントのサポートを受けるといいでしょう。エージェントやコンサルタントに相談すると、キャリアの棚卸しのアドバイスや指導が受けられます。具体的に棚卸しができたら、内容の添削や助言をしてくれるため、内容が明確になるのです。また、方法が分からない時には、エージェントやコンサルタントが用意したキャリアの棚卸しシートなどが使えます。シートには「今までの職歴」「頑張ったこと」「実績」「満足したこと」「その理由」などの項目があり、それに沿って記入すればキャリアの棚卸しができるのです。
転職エージェントやコンサルタントに相談すると、自分に合った転職先の紹介をしてくれます。企業の特徴や雰囲気も理解しているため、転職者の性格や希望に合った転職先を、見つけることが可能です。また、エージェントやコンサルタントは、今まで多くの転職者をサポートしていて、その知識と経験があります。つまり、自己分析やキャリアの棚卸しから、その人の傾向や合う転職先を見つけられるのです。よって、転職先のミスマッチを防げるでしょう。さらに、自己分析の内容から、志望動機や自己PRの作成でもサポートしてくれます。基本的には自分で作成しますが、添削や助言もするため、書類や面接での通過率が高くなりやすいです。
自己分析やキャリアの棚卸しを行い、自分に合った転職先を見つけよう!
自分に合った転職先を見つけるためには、自身を理解することが大切です。まずは自己分析をして性格や希望・得意分野を明確にします。その後、キャリアの棚卸しで今までの経験や感じたことをまとめるのです。それらが分かると、自分に合った転職先が見つけやすくなります。また、さまざまなサポートをしてくれる転職エージェントやコンサルタントを利用するのもいいでしょう。これを参考に、転職を成功させてください。
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